別れ
8月9日私が実家を離れている間にタロウは天国へと旅立った。奇しくも祖父の誕生日。最後は少し苦しんだみたいだけどあまり苦しまずに亡くなったみたいだから良かったのだと思う。電話で母から報告を受け、しばらく悲しみが押し寄せて来たけれど、色んな意味で沢山の事を教えてくれ、とても孝行な犬だったなぁと思う。悲しかったけど後悔は残っていない。最初タロウが死んだら前飼っていた犬同様に業者に引き取って火葬してもらうはずだった。だがタロウは小国に埋められる事になった。両親が朝早くから小国へ連れて行き墓を作り埋葬した。これから小国に行けばいつでも会えるわけかぁ。愛された犬は違うなぁと思った。写真で見ただけだけれどコンクリ製の立派なお墓が出来上がっていた。16年前保健所から姉と母が選んで我が家に来た太郎。実は6人兄弟だったらしい。最初はあまりの小ささに散歩もまともに行けなかった。すごく臆病で飼い主の姿がみえないと絶対に先に進もうとしなかった。犬用の首輪は小型犬のものでも大きかったので猫用のものを付けた。可愛かったなぁと思い出して母と話していた。足がとても小さかったので溝に良く落ちた。道路の路側帯の小さな穴でさへ足より大きいので歩く度に落ち、結局その端の細い所を歩く癖が出来た。ぴょんぴょん良く跳ねた。与えられた食事も自分に必要な分だけ食べた。食べすぎもなく自己管理が良く出来ていた。太る事もなく巨大化もせず死ぬまで子犬のように小型だった。だから世話もしやすく旅行にもよく同行させてもらえたのだと思う。とにかくタロウはとても可愛がられた。幸せな人生だったと思う。最後は不幸にも目も耳も鼻もだめになってしまったけれどそこから良く頑張って生き抜いてくれたと思う。日本一周旅行もしたしね。16年も一緒に居たので未だにベランダにタロウが居ない事に慣れないが天国で幸せに過ごしていると信じてこれからは新しい命の誕生を待ち望んでいこうと思う。