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『 天空の蝶 』 少女は走った 走って 走って その蝶を捕えようとした。 蝶はヒラヒラと風にのり舞い上がる。 少女は友の名を尋ねた。 「 ねぇ 卓美さんなの ? 」 蝶はヒラヒラと笑ってみせた。 「 卓美さんなのね 」 蝶を追いかけ林を抜け、丘を越えた。 湖に出ると 蝶は湖水の上に飛んだ。 少女は戸惑うことなく湖に1歩足を踏み入れた。 そこに水の階段が出来た。 蝶は嬉しそうに尚も湖の中央へと飛んだ。 水の階段はどんどん中央めがけて進んだ。 真ん中に来た時。 光の中に 天使が舞い降りた。 天使は少女の手を取ると微笑みながら天空を目指した。 そして 少女は振り返って湖の底を見た。 深い湖に沈む 自分の姿と その横に ずっと昔に死んだはずの友の姿があった。 そして 声が聞こえた。 「 やっと来てくれたんだね 」 またです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年07月23日 00時07分47秒
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