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2020年02月26日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
















               『 雪女 』











 雪女     「 マルガリータ様 雪を 」

 マルガリータ 「 雪女か お前まだその山に住んでいるのか 」

 雪女     「 私は ここを離れません 」

 マルガリータ 「 もうそこには住めまい 地球温暖化で雪はそこに降らなくなる 」

 雪女     「 ですが 私はここが好きです 」








         そう言うと雪女は山に帰って行った
         久々の寒気到来の冷たい雪の降る夜だった。




         雪女は山に帰る途中の古民家の窓から中を見つめた
         こたつを囲んで1人の青年と年老いた母の2人が
         ニコニコと幸せに満ちた会話をしている。


  






 母   「 イタズ 春には嫁が来る 畑もリンゴ園もこれから2人でやってくれ 
       私はもう歳だ 」

 イタズ 「 何を言ってるのかww かあさんはまだまだ 俺よか達者だ www 」

 母   「 いぁ もう2人でやってくれ 口出しし始めたら私の性格から
       とことん気に入らなくなる 。 私は隠居してここでのんびり暮らす 
       お前たちは向こうの新しい家で暮らすがいい 」

 イタズ 「 ここはもう古いよ かあさんも一緒にくればいい 」

 母   「 ここがいい ここがいいんだ 」


       そう言うと 先に休むと言って部屋を出た。
       青年は携帯を開くと何やら嬉しそうに叫んだり
       笑ったり 考えたり こたつに寝そべりながら
       会話をしている


       雪女は隙間からスーっと家に入ると聞き耳をたてた。


      「 春が待ち遠しいな 早く春がくるといい 」
     
      「 わたしもよw 早くイタズに会いたいわ^^
        今からワクワクしてる 」





       イタズと呼ばれる青年は春に結婚をするらしい
       雪女がそれを知ったのはここ数日前
       雪女は 胸が張り裂けんばかりに泣いた。

       雪女にとってイタズへの想いは初めての事だった。
       雪女は冬が近づくと 鹿に身を変えて山の中を駆け巡った。
       毎年のことである。
       滝壺の水を飲んでいるその時 イタズと会った。

       イタズは銃を構えていた。




 イタズ  「 白い鹿か ! 」





       イタズはこの辺一帯のシカリの息子である。
       イタズは今にも指を引こうとしていた。
       二人の目があった。
       数秒間2人は見つめあった
       イタズは銃を下した そして言った。



 イタズ  「 早く行け! 今 何人ものマタギが登ってる 向こうに行くといい
        まだ誰も行っていない 」



       川向うを指さしイタズはニッコリ笑った。
       雪女は今直ぐにでも姿を変えてイタズを凍らせることもできたが
       言われるまま川を渡り崖を登った。
       振り返ると イタズがニッコリ微笑んだ。
       そしてその後ろに父親のシカリの姿があった。








 シカリ  「 イタズ逃したのか 」

 イタズ  「 父さん 殺せなかった 」

 シカリ  「 それでいい そうでなかったらお前が死んでいた 」

 イタズ  「 父さん ! どういうことなの 」

 シカリ  「 あれは山の神  雪女が姿を変えた説がある 
        あれを見たものは必ず死ぬ 
        お前か私 恐らく私だろう 
        お前は今日からマタギをやめろ 」

 イタズ  「 やだよ ! 俺は父さんに憧れてマタギになったんだ ! 」

 シカリ  「 母さんはどうする 母さんの為にもマタギをやめろ ! 」







         それから数日してシカリは山で死んだ。
         山に入らなかったら恐らく助かっていただろう
         しかし シカリは山に入ることが人生だった。
         山に生き山が生きがいだった。
         シカリは満足な笑みを浮かべ死んでいたという。








         シカリはあの日以来 白い鹿を追い続けた
         まるで取り憑かれたように他に見向きもしなかった
         他のマタギの忠告も聞かず
         狂ったように白い鹿を追った
         そして見つけた時歓喜した
         シカリは死の間際に
         その 世にも美しい雪女の姿を見たのだ。











         雪女は山の頂上の祠の中で静かに泣いた。
         イタズの父の命を奪ってしまった
         今頃 イタズは私を恨んでいる
         イタズに会いたい

         人間は今まで必ず銃を引いた
         なのに イタズは引かなかった。
         そして あの優しい目 あの微笑みは



         雪女の心は イタズへと飛んだ。






         雪女はイタズの部屋の窓辺に居た。
         もう春も近い2月の下旬
         窓辺に寄り添いイタズを見つめていた
         雪女は幸せだった
         イタズが何やら楽しそうにしていたからだ


         雪女は ハッ ! とした
         その横に弾けるように可愛らしい人がいる



         そしていつの間にかシトシトと雨が降ってきた
         なのに 雪女はそこから離れようとしなかった
         雨は激しくなり 雪女の身体に降り注いだ












          次の日の朝 イタズの部屋の窓辺に
          白く美しい雪割草の花が咲いた。














                          またねぇ~~スマイルバイバイ音符音符音符





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最終更新日  2020年02月27日 13時40分17秒
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