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『 変わらない恐怖 』 久々 10年ぶりの同窓会 ナノはウキウキしていた 仲良しの3人組に早く会いたい。 何を着ていこうか 無難な紺のスーツで行こう クローゼットから スーツを出すと入念にブラッシング 3人の顔を思い出してホクホクしているうちに 眠りについた。 会場に着くと みんな華やかな装いだ ピンクのワンピースにすれば良かったと悔やんだ 「 ナノ こっちこっち 」 親友のデリィーが手を振っている デリィーに駆け寄り 思い切りハグすると 「 みんな変わってなぁ~~ぃ 」 「 ナノ あなたが一番変わってないよ ( ´∀` ) 」 「 ほんと ! 嬉しい 」 10年の思いをぶつけあい 大いに盛り上がった 「 ナノ 今度いつ会える 同窓会でなくて4人で会おうよ 」 「 仕事忙しくてあんま時間とれないんよ 連絡するね 」 やっぱ 学生時代の仲良しは楽しい 気兼ねなく話せる そして 時間を作っては 4人で会った 「 でもね 何時も思うんだけど ナノあなた15歳の時のままだぉ 」 「 ぅんぅん 羨ましい もしかして年取らないんとちゃう 」 5年が過ぎ 10年が過ぎても ナノは15歳の頃と変わらなかった 結婚して子供が出来ると 1人減り2人減りと 4人集まることもなくなってきた。 デリィーが言った 「 ナノ やっぱあなたおかしいよ 変わらなすぎ 私たちもう45歳よ 私なんて もうすっかり肌の艶もなくなって 見てみて 白髪出て来た 」 ナノは デリィーに言われるまでもなく自分でもおかしいと思ってきた 職場でもからかわれて 最初は嬉しかったけど だんだんむかついてきだした。 そんな ナノの態度を見て職場の人間は口にこそ出さなくなったが ナノを見る目は気味の悪い物を見る目に代わっていった。 ナノは デリィーに会うのを避け 50歳になった時 退職した。 一人住まいしていて良かった 両親にも会っていない 会えない ナノは購入しておいた 別荘にこもった 10年の月日が流れても ナノはそのままだった 飛びたい ! ナノは孤独で胸がはちきれそうだった 山の上に上に死に場所を探しさまよった ふっと 下を見ると絶壁のすそ野に美しい川が流れている 川の向こうには小さな山がつらなり その先には海が見える ここがいい 深呼吸2回して 小川をみて 海を目指して 飛んだ ! あぁ~ やっと死ねる 下降している間 走馬灯のように昔がよみがえる ママ ごめんなさい ! 気が付くと ナノは海を目掛けて飛んでいた どこかしらか 声がした あなたは死ねない だってあなたは魔女ですから またね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年01月20日 20時34分09秒
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