テーマ:歩いて愉しむ東京(897)
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古典落語の「心眼」の舞台のとなったのが、かって日本橋日枝神社の別当寺*として天海僧正が開基した鎧島山 智泉院です。
江戸時代には病を治す御利益のある薬師信仰が盛んで、本尊が薬師如来であったこのお寺は「茅場町のお薬師様」として人々の信仰が厚く、有名だったそうです。 落語の「心眼」あらすじは、盲人だった主人公が、女房に言われて、茅場町の薬師様に21日の日参。ようやく満願の日、自分の目が開いていることに気付き、そして女房(人三化七(→→→こちら)の容貌)と別れて、東京で指折りの美人という芸者の小春を女房にしようとしたところ、ブスの女房が現れて首を絞められ・・・、というところで目が覚めて。 そして、主人公の男が「盲てなあ、妙なものだねぇ。寝ているうちだけ、よーく見える」とつぶやくのが落語の下げになります。 境内にある中央区文化財のこの地蔵尊は、青銅製で像高は235㎝。作者は日本橋本小田原町で生まれた彫刻家、戸張狐雁。関東大震災でなくなった人々の供養のために、日本橋魚河岸の“地蔵講”が製作発願し、昭和2年9月1日除幕式が行われたものだそうです。 また、境内にある一対の鉄製の大きな天水鉢は天保12年(1841)4月、当時この辺の町名であった坂本町の人々が、深川の有名な鋳物師“釜七”こと釜屋七右衛門に鋳造させた名品だそうで、これもまた中央区民文化財になるそうです。 *別当寺とは、専ら神仏習合が行われていた江戸時代以前に、神社を管理するために置かれた寺のこと。 人気ブログランキング 茅場町のお薬師様 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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