覚悟を決めた日

米がない テレビでは新米が出始め　スーパーをはしごして買えたと言っていた こちら米どころ　スーパーをはしごしても　どこにもない もう二週間くらい売り場は空っぽ でも　最後に売り場で見つけた時の２キロがあり　週末妹に届けるよ　とメール した すると　妹は周りの人から譲って貰ってなんとか凌いでいるが　兄は麵ばかり食 べていると言う ならば・・・兄はひとりだし　うちの分を少し分けてあげよう 　　　　　　　　　　　　　　　 金曜の夜　兄に状況はどうなのかメールをしてみた 兄あるあるなのだが　返信はない 翌土曜日　兄が不在だった時の事も考えて合鍵を持って向かう 実家に着くと兄のクルマはある なら在宅かと　ピンポンを二度するが　出ない 時間は10時半過ぎ　きっと寝ているんだろうと　合鍵で開けて玄関の中にそっと 置いて帰った その後　メールを入れたので　お米があっても驚かないだろう が　夕方になっても兄からは音沙汰がない 気になって妹に連絡をすると　妹が電話してもでないし　メールも返信がない 見に行こうにも　うちはご主人様が帰るころだし　なにかあって　独りで発見は 嫌だ 二人で相談して　ちょっと様子を見ようとなった 翌朝　目が覚めると兄の事が心配で目が冴えてしまう やっぱり返信は来ていない 連絡が途絶えたのは早くて金曜日の夜　(仕事から帰宅しているので) 帰宅後何かトラブルがあって倒れたりした場合　この暑さなので警察も介入する だろうし　 本家の知人男性が６月に　受診予定に来なかった　と警察が入った時にはＤＮＡ 鑑定になったという その頃より暑いのだから　たとえ意識を失って倒れても手遅れだろうし　目も当 てられない状態になっているだろう こんな時に娘が居たら一緒に行ってくれるが　息子は拒むタイプ こんな事なら昨日家探しをしておけば良かった・・・ そんな事を思いながら　姪っ子に事の次第を説明し　合鍵を渡すから見に行って 欲しいとメールした　　　朝６時　寝ているだろう その後　妹からは　一晩経っても既読にならない・・・と連絡が来る いくら寝てても２４時間携帯をチェックしないなんてあるだろうか ハラハラ　ドキドキした時間を過ごしていると　突然スマホが鳴った 画面に現れたのは兄の名前 とっても眠そうな声で謝罪する兄 姪っ子が私のメールに気付き　まずは・・・と兄に電話をしたのだという そして　みんな心配しているから電話を入れるように伝えた　と 同時に妹からは　既読になった　とメールが届いた スマホを１階に置いたまま　土曜日はずっと寝ていたらしい 眠そうだけど　とっても元気そうな声だった 私も娘も　頭の中はもう葬儀の事 甥っ子たちは父の葬儀にも来ないから実の父親の葬儀には来るだろうか　とか　 誰も居なくなった実家で仏壇はどうしようかとか　お互いにそっと考えていた 今なら　兄には退職金あるから　正式に離婚していない兄嫁も子供たちも　臨時 収入で喜ぶだろうなぁ　 でも　喪主をうちでやったとしても　何も無いなぁ・・・ など　リアルなこれからを様々思っていた 独居なので　何があるか分からない 数カ月兄と連絡を取らない事もあるが　今回はたまたま私が訪ねていたから これを機に　子供達も何か対応してくれたら良いのだけど 兄は　お米を届けたことさえ気づいてなかった