ふたりネコ

思った通り、お寿司諸々を手にして


父がやってきた。


溜め息一つ…





受け取って、また溜め息。


父は私が食べるのを待ってた。


いつも、食べ終わる迄、帰ろうとしない。


しかたなくお寿司を口に運ぶ。



『食べたくない』



そう思いながら。


食べ終わった頃には、過食衝動が起きてる。



『もっと食べて、吐かなきゃ』


嬉しそうな父と反対に


苦しい私。


消化したいのに、消化出来ない。


父が帰ってから、食べたものを吐き出す。


今日は他に過食するものが無かったし、


気持ち悪かった。


吐いてから、目眩がしたので座り込んで休んでいた。


ココロの中はまた、虚しさでいっぱい。





両親は私が摂食障害だと知っているけれど


誤った認知のしかたをしている。


少しなら食べられる、そう思っている。


実際は、少し、とかいう問題じゃなくて


食べる事が出来ないというのに。


何度か其れを説明したけれど、分かっては貰えない。


其れに食べなきゃ身体が弱るから


たまにうちに来る時は必ず、食べ物を持ってくる。


貰ったものを吐くのは、１番哀しい。


心配してくれる気持ちは嬉しいけど、消化出来ない。


この身体が疎ましい。




今日はバナナが無かっただけでも、まだ良かったほうかな。


バナナを貰っても、腐らせるだけだからいらないのだ。





疲れてしまった。


気持ちも堕ちてきた。


だけど、今夜は旦那と外食。


今日で会社を辞めたから、其れを祝して。


来月からまた新しい会社で働く。


去年転職して、また転職か。


どんどんいい会社になっているのでいい事なのだけれど


会社が変わると、また生活も変わるから


其れに私がついていけるかどうか…


鬱が悪化しないといいのだけれど。


自信が無い。




出掛ける準備をしなきゃ。


さっきより、身体の痛みが酷くなった。