[本の話]の記事一覧 | もよん日記

ガンバとカワウソの冒険

ガンバとカワウソの冒険新版次男が寝る前の読み聞かせ読書、ナルニア、モモ、冒険者たち、グリッグの冒険と長編が続いたので、古典的童話をと思いアンデルセン童話集を読んだところ「面白くない」と言われたので、再びガンバシリーズへ。やっぱりワクワクして、もっと先が知りたい！と思うような物語がいいみたい。図書館で借りてきた「ガンバとカワウソの冒険」は新版ではなく、ハードカバーの古いもの。外れかかった表紙を直してあり、大勢の子供が読んだのだなぁと思わせる傷みぶり。2週間で読み終わることができるかな？

2009年01月17日

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ウォッチャーズ　ディーン・R．クーンツ

この前、子供のクリスマスプレゼントのゲームソストを物色するために、ブックオフに行ったときにちょっと100円文庫コーナーを見たらあったので買ってしまった。10年以上前に読んだんだけど、今手元にないし、たぶん何回読んでも楽しめると思うので。クーンツの作品は結構読んでいるけど、最初に読んだのが、この「ウォッチャーズ」だったと思う。当時勤めていた運送会社の連中は本好きが多く、自分の読んだ中で面白かった本をみんなで貸し借りしていたけれど、この本は誰に読ませても評価が高かったなー。今読んでも全く古びた感じがしない。ジャンルとしてはホラーなのだけれど、登場人物一人一人が個性的で魅了されてしまう。上下2巻の長編だけれど長さを感じない。この頃のクーンツ作品が一番面白いかも。最近のはなんとなく説教臭くて…。

2008年12月22日

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新宿鮫5　炎蛹

新宿鮫5　炎蛹久しぶりのハードボイルド読書。今回はいくつもの事件が同時進行している上に、タイムリミットのおまけつきで盛りだくさんの内容でした。単独行動が基本の鮫島ですが、今回は植物防疫官の甲屋と行動をともにするんですが、この甲屋のキャラクターがすごくいい。己の信念がびしっと通った男はかっこいい。

2008年10月24日

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朝びらき丸東の海へ

朝びらき丸東の海へ最近、夜寝る前に次男に本を読んで聞かせるのが毎日の習慣になっている。今読んで聞かせているのはこれ『朝びらき丸東の海へ』ナルニア国物語の３巻めですね。図書館で借りてきました。これは新書サイズのハードカバーで、挿絵が彩色してあります。私がナルニアを読んだのは小学校の図書室だったなぁ…。先日放送された『魔女とライオン』を見てナルニアに興味を持った次男。『カスピアン王子のつのぶえ』は小さい子供向けの絵本に仕立てたダイジェスト版で読んだので、今回の『朝びらき丸東の海へ』が初の本格ナルニア国物語です。航海に関する用語が多いので、説明しながらの読み聞かせですが、今まで図鑑にしか興味のなかった子が物語を楽しむようになってくれて嬉しいです。よろしければクリックお願いしますブログランキングもよん日記（ネタ）

2008年07月02日

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犬と私の１０の約束

犬と私の10の約束春に公開された映画のノベライズなのかな？長男が学校での朝読書の時間に読むために、自分で選んで買ってきました。ネットで有名な「犬の十戒」をモチーフにした物語です。次男が読みたがっているので、寝る前に読んで聞かせています。挿絵がわりに犬や風景の写真が載っていて、それがまた素敵なのです。

2008年06月05日

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屍蘭　新宿鮫３　大沢在昌

屍蘭（しかばねらん）読んでますよー大沢在昌。新宿鮫シリーズ、今のところ文句なしです。このシリーズの面白いところは主人公の鮫島の魅力につきますね。静かに熱く決して志を曲げない強さと、自分の中の倫理にもとることは決してやらない潔さ、そして内面の繊細さ。鮫島の恋人、晶も魅力的だし。さて、次は無間人形だ。うひひ。よろしければクリックお願いしますブログランキング

2008年02月17日

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おにたのぼうし

おにたのぼうしもうずいぶん前に教育テレビでこの本の朗読を聞いた。節分の時期だったのかな。世の中には悪い鬼だけじゃなく心の優しい鬼もいるんだよという物語。ラストはちょっぴり切なくて涙が出てしまいますが…。よろしければクリックお願いしますブログランキングもよん日記（毒）

2008年02月03日

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毒猿　大沢在昌

毒猿ぢんこさんの予言大当たり。新宿鮫にはまりました。これはハードボイルドであると同時に純愛物語でもありますね。充実した読後感。くぅーっ、しびれるぜ。！よろしければクリックお願いしますブログランキングもよん日記（毒）

2008年01月03日

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図書館行きました

先日読んだ「新宿鮫」が良かったので、図書館へ行って大沢在昌の文庫を8冊ほど借りてきました。年末年始はハードボイルド気分で行きたいと思います。よろしければクリックお願いしますブログランキング

2007年12月27日

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新宿鮫　大沢在昌

新宿鮫初めて読んだハードボイルドはレーモンド・チャンドラーだった。クリスティーからミステリーを読み始めたので、海外作品を読むほうが私にとっては流れとして自然だったのだ。当時の翻訳小説の固い文体が、なんとなく好きだったせいもあるかもしれない。その後ディック・フランシスを知り、毎年12月に出る新刊をわくわくしながら待ったものだった。国内小説はSF以外はほとんど読まない時期が長く続いていた。就職してから職場の本読み達が「翻訳ものはちょっとねぇ」などと言っているので、「レッド・オクトーバーを追え」　「ウォッチャーズ」　「星を継ぐもの」などを持っていって国内派の連中の目からボロボロ鱗を落とすことに成功した。そして国内派が巻き返しに持ってきたのが北方謙三ハードボイルド。こっちの目からも鱗が落ちた。そうして国内ミステリーも読むようになり、あっちへこっちへの横断読書を楽しんでいたのだが、どういうわけか大沢在昌作品には今まで手をつけていなかった。そして、遅まきながら新宿鮫に手を出してみたわけで…。文句なしに面白い。一気に読んでしまった。楽天ブックスで「大沢在昌」を検索したら235件もヒットした。ありがたい。これで当分、読むものに悩まなくてすむぞ。明日、図書館行って新宿鮫シリーズ、あるだけ借りてきてやる。よろしければクリックお願いしますブログランキング

2007年12月24日

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ゆうゆうシニアライフご指南帖

ゆうゆうシニアライフご指南帖楽天ポイントがいつの間にか貯まっていたので、母へクリスマスプレゼント。そういえば、最近は図書館ばかりで本を買うことが少なくなったなぁ…。よろしければクリックお願いしますブログランキング

2007年12月17日

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火炎放射器はロマンだ！

リクエストもあったことですし、「アリエナイ理科ノ工作」から火炎放射器画像を。これが、５分で作れるんですよ、みなさん。ああ、うっとり。もよん日記（毒）よろしければクリックお願いしますブログランキング

2007年09月28日

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アリエナイ理科ノ工作

アリエナイ理科ノ工作ぱらぱらとめくっているとワクワクしてしまう。危険が危ない工作が山盛りの本。帯には「高圧/爆炎/超威力　手軽にできる文具暗器から戦慄の超兵器まで豊富な写真とフルカラーでわかりやすく解説！」「くつろぎの週末ライフを暗黒色に染め上げる、傑作の数々をお届けします！」の文字が。工具を使い慣れていないと難しいものもあるが、今家にあるもので簡単にできてしまう超火気なども載っている。使い捨てライターを火炎放射器に改造するために必要なのは、ライター本体に燃料、あとはラジオペンチくらいだ。それだけの材料と工具で、2,3mもの火柱を噴出す火炎放射器を作ることができる。製作時間も数分だ。それで屋内はもちろん、外での実験も通報の危険がある火炎放射器を手に入れることができる。ロマンだ。もよん日記（毒）よろしければクリックお願いしますブログランキング

2007年09月27日

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死なないで・重いうつ病に苦しむあなたへ／間瀬中子

死なないで『錯乱、自殺未遂、発作…壮絶な体験をリアルに描き、入院から回復にいたる希望へのプロセスを語る。それでも生きている私、だからあなたも生きて。』帯より読みながら何度も落涙する。フラッシュバックを起こし、本を閉じなければならないときもあった著者の姿が自分に重なる。著者は、私よりもずっとひどい状態のうつから生還した「うつ病サバイバー」だ。もともと感受性豊かで、責任感の強い人だったのだろう。そういった人にとって、社会は決して住みやすいものではない。能力と才能に恵まれた著者は、自分の限界を超える量の仕事をこなしていた。そして会社の人間も、彼女の仕事に期待した。過度の期待と責任感、その二つが臨界点に達したとき、人は心のバランスを崩し始める。読み終わった後、私は母にこの本を読んでくれるように頼んだ。また、たった今、うつ病で苦しんでいる人、ふと訪れる自殺願望と戦っている人、もう二度と立ち直れないのではないかと絶望している人はぜひ家族と一緒にこの本を読んでほしい。そしてタイトルにこめられた著者のメッセージを受け取ってほしい。「死なないで」本を開くことができないほど、うつ状態のひどい人でもタイトルを見てほしい。あなたの仲間が、先輩がここにいる。あなたは一人ではない。この本の著者だけでなく、この本を読んで共感した人たち。その人たちは、みんなあなたの仲間。ともに戦う同志なのだ。よろしければクリックお願いしますもよん日記（毒）

2007年05月25日

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名もなき毒／宮部みゆき

図書館で予約した時点で12人待ち。半年先を覚悟していたけど、2ヶ月ちょっとで借りることができました。「毒」：1・健康や生命に害の有る・もの（こと）。　　　　2・そのもののためにならない物事。　新明解国語辞典初版第八刷より抜粋この小説にはさまざまな毒が登場する。人を殺す毒。心を蝕む毒。知らないうちに体を弱らせる毒。土に潜む毒。空気の中の毒。家庭の毒。社会の毒。さまざまな毒があちらからこちらへ、手渡され、ばらまかれる。安全の神話はもろく崩れ去り、人は傷つき血と涙を流す。毒をもって毒を制す。そうして手に入れた安全さえも儚い。私は誰かに毒を盛らなかったか…。罪なき人のみ石を投げよ。私は石を投げることはできない。名もなき毒もよん日記（毒）

2007年04月28日

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黄金／ディック・フランシス

先日、長い休筆期間から見事な復帰をを果たしたディック・フランシス。一番人気はやはりシッド・ハレーシリーズだが、他にも傑作は数多い。誘拐犯と交渉人の息詰まる対決を描いた「奪回」大陸横断列車を舞台に、ジョッキークラブの保安要員と電話の向こうの老婦人が悪党を追い詰める「横断」そしてこの「黄金」主人公は旗手。父の後妻が殺害され、父の身辺警護をすることになる。犯人は遺産ねらった家族の誰かの可能性が高く、血縁のなかで一番信頼できる主人公を頼ってきたのだ。この主人公の父親がすごい。金相場の天才で巨万の富の持ち主だが、何度も結婚と離婚を繰り返し、殺された妻の前には主人公の母を含めて何人もの前妻がいる。その妻とそれぞれの子供たちが父親に抱く感情は、あまり好意的なものではない。前妻同士も仲がいいわけもなく、その子供たちも主人公が遺産を独り占めすることを恐れてあれこれ画策、まるで昼の帯ドラマのような泥沼ぶりだ。ディック・フランシスの作品は、事件にかかわる人々の職業分野の専門知識について詳しく描写してあるところも楽しみの一つだ。この作品では貴金属の先物取引の内情や、競走馬の売買などの知識を得ることができる。フランシス復活を祝ってハヤカワ文庫でディック・フランシスフェアとかやってくれないだろうか。旧作が埋もれてしまうのは、なんとも惜しい。自営だからボーナスないけど、臨時収入があったら本を買うに決まってるブロガーもよんがお送りしました。黄金もよん日記（毒）「※BloMotion・キャンペーン参加記事」

2007年04月24日

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ヘンプと天然石のアクセサリー

買ってきちゃいました、ヘンプ本。以前に買った麻で結ぶヘンプアクセサリーと同じ雄鶏社のきっかけ本シリーズです。このシリーズは値段が安くて内容が充実しているところがいいですね。じっくり見て、次にどんなものを作るかを決めたいです。

2007年04月14日

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蝉しぐれ／藤沢周平

映画化されテレビドラマも放映されたので、大まかなあらすじを知っている人も多いだろう。藤沢周平の名作だ。舞台は海坂藩、時代は江戸中期であたりだろうか。普請組牧助左衛門の養子、文四郎が主人公。物語は文四郎十五歳の夏から始まる。藤沢周平の小説というのは大概がそうなのだが、物語はドラマチックでも筆致は淡々としている。尊敬する父の不名誉な死と、それに続く一家の不遇。隣家の娘ふくの身の変遷、否応なしに跡目争いに巻き込まれる主人公。主人公が持つ若い真っ直ぐな眼を通して、それらの事象が語られる。真っ直ぐに、色鮮やかに。空の青さ、夏草の青さ、闇に浮かぶ提灯の明かり。田圃を渡る風、その温度、におい。行間から五感に訴えてくる。爽快にして哀切。読んでよかった。蝉しぐれ

2007年03月29日

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再起／ディック・フランシス

2001年に刊行された『勝利』から6年、やっとやっとディック・フランシスが帰ってきた！以前は年一回の新作発表を、ワクワクしながら待っていたものだ。しかし愛妻の死から創作を絶って1年2年…ああ、もう80歳も過ぎたし引退なのかとあきらめていた。でも、ディック・フランシスは帰ってきてくれた。まさに待望の一冊。隻腕の私立探偵シッド・ハレーに会うのも久しぶりだ。久しぶりすぎて、私はいつの間にかハレーより年上になってしまった。チャールズもアーチイも元気そうだ。もうそれだけで泣きそう。この作品の評価によってフランシス翁は活動を再開するかどうかを決めるそうなので、面白そうだなーと思った人は買うなり図書館に購入リクエストするなりして読んで下さい。お願いします。なお本書は『大穴』『利腕』『敵手』の続編なので、そちらの3冊も読んでいただけるとすごく嬉しい。もちろん、この本だけでも面白い。大穴利腕敵手再起

2007年03月09日

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自分の体で実験したい／レスリー・デンディ＆メル・ボーリング

副題は「命がけの科学者列伝」自己実験という言葉をこの本で初めて知った。自己実験とは、研究者が自ら被験者となって行う実験のことである。この本は18世紀から現代にかけて、自分自身を実験台にして研究を進めた科学者達を紹介している。動物実験や机上の論理には限界がある。人間を使った実験は被験者に苦痛や危険を強いるものだ。そのために自己実験は生まれたのだろう。自分の健康を犠牲にして実験に挑んだ科学者たちの努力には涙ぐましいものがある。なかには実験の結果、命を落とした者もいる。罹患実験は特に危険だ。有効な治療方法や予防法を知るための実験なのだから、罹患した時点では有効な治療法が確立されていないわけで、危険極まりない。なかにはユニークな実験もある。高温に熱された部屋に入り、ステーキ肉と生卵が目の前で焼けるのを見ながら汗だくになりつつ自分の体温が上昇しないさまを観察する科学者を、周囲の人間はどう思っただろう。読み物として面白く、感動的であり、なおかつ知識も身につく。お得な本だ。

2007年03月05日

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盗まれた記憶の博物館／ラルフ・イーザウ

先日、同じ作者の「ファンタージエン　秘密の図書館」を読み、そのあと「はてしない物語」を再読してからこの作品を読んだので、先の二作品との類似点に思わずニヤニヤしてしまう。ベルリンに住む14歳の双子の姉弟、ジェシカとオリバーは父の失踪と同時に父の記憶を失ってしまった。二人は屋根裏部屋に残された父の日記を手がかりに、父親を探し始める。ノンストップサスペンスファンタジー！読み始めると止まらない。次から次へと事件が起こり、読者を休ませてくれない物語だ。盗まれた記憶の博物館（上）盗まれた記憶の博物館（下）

2007年02月22日

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ファンタージエン　愚者の王／ターニャ・キンケル

「はてしない物語」の外伝の2冊目。今回の作者は女性、主人公は大人になりかけた少女、物語はファンタージエンの中にある村シリドムから始まる。『少年が星空を見て宇宙飛行士になりたいと空想する頃、少女は喫茶店の汚物入れの中の現実と向き合う』そんな台詞を聞いたことがある。女性は現実的だ。特に思春期前後の少女というものは、徹底したリアリストにならざるをえない。ファンタジーなのに現実的とは、これいかに。しかし、これが面白い。面白いという言い方は乱暴かもしれない。この物語は、楽しいだけの物語ではないからだ。「はてしない物語」がそうだったのと同じように、主人公は苦しむ。アトレーユには素晴らしい道連れがいたが、彼女に同行する者は気まぐれで利己的だ。裏切りにあい、敵に追われて、彼女の旅は彼女を変えていく。「ファンタージエン　秘密の図書館」は「はてしない物語」より前に読んでも充分楽しめるが、こちらは「はてしない物語」を先に読んでおいたほうがより楽しめると思う。語られなかった物語がここにある。ファンタージエン（愚者の王）

2007年02月08日

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孤宿の人/宮部みゆき

時は江戸、四国金毘羅大権現にも程近く海に面した小藩讃岐国丸海藩に、江戸から一人の罪人が流されてくる。元は幕府の重職についていた「加賀様」は乱心の挙句に妻子家人を殺害し、生きながら鬼となられたお方、上様は祟りを恐れて丸海に「加賀様」を押し付けてきたと町や城下ではもっぱらの噂。「加賀様」に大事があれば、この藩も取り潰しになるとかならぬとか…。それにしても今年は変事が多い。雷に流行り病、これも生きながら怨霊となられた「加賀様」の祟りなのか…。そんな「加賀様」のお屋敷にあたしは御奉公に上がることになりました。あたしの名は「ほう」「あほう」のほうです。あたしは身寄りもないし、あほうだから加賀様の祟りのことも良くわかりません…。上下二巻の大作だが、一気に読んでしまった。ストーリー自体は陰惨で悲しいが、登場人物の一人一人の個性が際立っていて、物語に引き込まれてしまう。ラストは悲しいが、海から吹く爽やかな風が清々しく薫る。孤宿の人（上）孤宿の人（下）

2007年02月01日

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半年待ちか？

図書館で、宮部みゆきの「名もなき毒」を予約しました。待ち人数を聞いてみたところ12人だそうで…。貸し出しは2週間、全員がきっちり2週間ずつ借りたとしたら、私が読めるのは約半年後ということになります。長い道のりだな…というわけで、「孤宿の人」上下巻を借りてきました。さあ、読むぞっ！

2007年01月30日

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ファンタージエン　秘密の図書館/ラルフ・イーザウ

図書館で物色していて、たまたま見つけた一冊。『ファンタージエン』という言葉と、本の背に描かれた2匹の蛇の紋章にピクリと反応。やっぱりそうだ！作者は違うが『はてしない物語』の外伝だった。内容は『はてしない物語』の前日談。エンデの『はてしない物語』はかなりテーマが重い物語だが、こちらは冒険物語の要素が強いので気楽に読めた。読み終わったあとに、もう一度『はてしない物語』が読みたくなる。『ファンタージエン』シリーズは、エンデに影響を受けた若い作家たちによる競作で、日本では3冊が翻訳されているようだ。他の2冊も読んでみたい。ファンタージエン

2007年01月16日

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古本2冊買いました

昨夜は物凄い雨と雷だったんですが、乗用車の後部座席の窓が全開で…。ぐっしょりのシート、床は水溜り、ウチの駐車場は日陰ということで、車内の水をできるだけふき取ったあとにクーラーとヒーターをガンガン入れつつドライブ。暑い…そして皮膚が乾燥してかゆい。幸い今日は晴天なので日当たりのいい駐車場で乾燥させようと思い、ブックオフへ。とりあえず立ち読み。文庫を一冊読み終わったところで、マンガコーナーへ移動。文庫サイズの棚を物色していたら、以前持っていて手放した本を発見。萩尾望都の「11人いる！」と「半神」どちらも機会があったら手元にもう一度欲しいと思っていた本。100円だったので早速購入。「11人いる！」は当時の少女漫画では異端とされていたＳＦもの。表題作と続編、番外編とお得な三本立て。今となってはＳＦ少女漫画の古典と言ってもいい作品。調べてみたら連載は1975年だった。約30年前か…。「半神」こちらは短編集だけれど、表題作が雑誌掲載された時に立ち読みしていて本屋で涙が止まらなくなって困った思い出が…。なお萩尾望都は「バルバラ異聞」で本年度日本ＳＦ大賞を受賞。コミックが受賞するのは大友克洋の「童夢」以来で2度目。まだまだ現役、これからもあっと驚く作品を発表してくれるだろう。11人いる！半神

2006年12月27日

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ハリーポッターと謎のプリンス

とっても面白かったので感想を書きたいけれど、何を書いてもネタバレになってしまいそう。早く最終巻がよみたいっ！ネタバレなしの感想としては…。このシリーズを読み始めていた頃、まだ次男は生まれていなくて長男は幼児だったから、すんなりハリーに感情移入できたのが、今はどうしてもロンのお母さんの気持ちになっちゃう。「危ないことはしないと約束して」男の子はそんな約束を守ってはくれない。長男も1巻のハリーと同い年になる。ハリーたちが心配。ハリー・ポッターと謎のプリンス

2006年11月27日

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エルマーと16ぴきのりゅう

次男がこの本の前編「エルマーとりゅう」「エルマーのぼうけん」を園で読んでもらって、早く続きが知りたいというので図書館で借りてきました。この本、小さい頃に私も読んだなーなどと思いながら読み聞かせ。この本、物語も面白いけれど挿絵も素敵。りゅうが自分の家族のことをエルマーに説明するところの絵など、とても可愛らしくて…。それと冒頭についている地図もいいですね。１章終わるごとに、次男は地図で位置を確認していました。昔自分が読んだ本が、今の子供達にも人気があるんだなと思うと、ちょっと嬉しいですね。エルマーと16ぴきのりゅう

2006年11月19日

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シャム双子の謎/エラリー・クイーン

孤立して誰も侵入や逃亡もできない家の中で事件が起こる「嵐の山荘」タイプのミステリー。この作品の場合は、ふもと一帯の山火事で孤立した館。ストーリーも面白いのだけれど、それ以上に楽しめたのが訳注の数々。1960年の初版からほとんど改訂なしで版を重ねているようで、今の人ならほとんど知っているような単語に訳注がついていて面白い。★★★★シャム双子の謎

2006年11月15日

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ナルニア国物語

風邪のせいでなんとなくだるいので、寝て過ごす為の本を借りに図書館へ。ナルニアシリーズの岩波文庫版があったので借りてくる。小学校の頃、何冊か読んだはずだけれど、あまりに大昔なので内容をすっかり忘れてしまった。今読むと翻訳が固くてちょっとびっくり。でも物語は素敵だ。

2006年10月26日

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五十円玉二十枚の謎

まだ途中ですが面白いです。次はエラリイ・クイーンの作品を読む予定。「このミス」読者の人には、これでわかっちゃうかな。実は本当に読みたいのは「ニッポン硬貨の謎」なのです。道のりは長いぞ。でも楽しい。競作五十円玉二十枚の謎

2006年10月11日

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ボクを包む月の光 3/日渡早紀

うーむ…。この作品を楽しむためには、１・同じ作者の「ぼくの地球を守って」という長編漫画を全巻読破している。２・「ボクを包む月の光」１，２巻をすでに読んでいる。という絶対条件が必要なので、万人向けとは言えないのだが…。「ぼくの地球を守って」が好きだった人には、懐かしく読めると思います。ボクを包む月の光（第3巻）

2006年10月05日

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風雪の檻/藤沢周平

子供たちが寝た後、ブログを更新するためにパソコンを立ち上げる。何分かかかるので、その間に借りてきた文庫本を読んでタバコを一服…。結局最後まで読んでしまった。面白いぞ、風雪の檻。内容は、もう一度読んでしまった。パソコン立ち上げてから3時間も経ってしまった。ああ、もう。風雪の檻新装版

2006年10月04日

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子ぎつねヘレンがのこしたもの

長男が学校で借りてきた。手近に読むものがなかったので、なんとなく読んでみた。児童書なのでやさしい言葉で語られているが、これは葛藤の物語だ。さまざまな障害を持った、子ぎつねヘレン。作者は獣医師。障害を持ちながらも強く生きたヘレン・ケラーのようになってほしいと、医師と妻は子ぎつねをヘレンと名づける。安楽死という言葉が、何度も文中に出てくる。命ってなんだろう。子ぎつねヘレンがのこしたもの読んでいて、この話を思い出したのでついでにリンク。完全型心内膜床欠損症新生児1000グラムさあどうする？悪名高い某巨大掲示板でのやり取り。悪意のある書き込みを取り除いたまとめサイトもあるが、あえてオリジナルの方を載せておく。

2006年09月11日

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失踪日記（吾妻ひでお）を読む

漫画ですが深いです。私と同世代でＳＦ好きな人なら「ああ、あの人！」と思い出してくれるのでは。絵は可愛いのに内容は濃いです。仕事に追い詰められてうつ状態になり失踪、自殺未遂のあと路上生活。一度は漫画家として復帰するものの再び失踪し、またもや路上生活、そしてひょんなことから配管工として働くことに。その後再び漫画を描き始めるも、今度はアルコール依存症で入院と波乱万丈すぎる日々がなぜかギャグマンガ。昼に図書館から借りてきて、三回ほど読んだら下痢してしまいました。便秘に効果あり？激うつの時に読むと、失踪したくなってしまうかもしれません。危険です。でも読んだらなんだか心が軽くなったような？ちなみにこの本は日本SF大会制定の星雲賞ノンフィクション部門を受賞しています。なんでノンフィクションなのにＳＦなんだろうという疑問や、この作品はＳＦと言えるのかといった疑問もありますが、ＳＦが好きでうつ病やアルコール依存症で入院暦のある人には共感できる部分が多いと思います。失踪日記

2006年09月01日

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トウモロコシ畑の子供たち/Ｓ・キング

モダンホラーの古典といってもいいですね。乾燥した怖さ。現実の中の非現実感。正直、今読むとあんまり怖くありません。現実のほうが、怖い事件でいっぱいだから…。

2006年08月23日

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鳥葬の山・夢枕獏

ホラーというカテゴリに入ると思うのだけれど、怖いというよりじわじわと居心地が悪くなるような、そんな雰囲気の短編集。最近、夢枕獏の本は「陰陽師」シリーズしか読んでいなかったので、ちょっと新鮮。次は長編ものを読もうかな。鳥葬の山

2006年08月05日

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陰陽師・瀧夜叉姫上下/夢枕獏

図書館で借りてきて、ちびちび読むつもりが一気読み。夢枕獏の作品は、特に初期のものなどハードなグロテスクシーンが多いが、この陰陽師シリーズはどちらかと言うと叙情的。都に暗躍する魑魅魍魎と、陰陽師　安倍清明の対決の物語なのでグロテスクなシーンもあるのだがその表現は詩的で美しい。エンタテイメント作品だが、人間の内にある憎悪と哀切を描き、清々しい読後感を持てる作品。平安文化の一端にも触れられるので、古典を好きな方にもお勧めです。

2006年07月05日

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東野圭吾「分身」

母親の愛情の根本について、読みながら色々考えてしまいました。母性はいつ生まれるのでしょう。二人の主人公の自分探しの旅は謎から謎をめぐり、ラストが近付くほどスピードを増していきます。そして爽快ともいえるラストシーン。手を取り合う二人のシルエットが浮かびました。単なる謎ときだけでなく、+αの魅力が大きいのが東野ミステリーの特徴ですね。

2006年03月10日

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用心棒日月抄/藤沢周平

ハローワークの駐車スペースはそれほど広くないので、早めに行き、時間までの間、車の中で本を読む。時間を気にしながらの読書なので、50ページほどしか読めなかったが…。藤沢周平の作品は、この「用心棒日月抄」から変わったと言われている。確かに、先に読んだ「又蔵の火」にはない、フットワークの軽さが感じられる。ＮＨＫでドラマ化されたものを母が見ていたはずなので、家に帰ってからキャストを聞いてみた。青江又八郎・村上弘明　背が高くて二枚目で真面目そう。ぴったり。細谷源太夫・渡辺徹　大柄でがっしりして気がよさそう。これもぴったり。口入の相模屋・坂上次郎　狸の置物に似てる…一番ぴったり！ドラマも見たくなってしまった…。用心棒日月抄改版腕におぼえあり DVD-BOX ◆20%OFF！

2005年11月24日

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生協の白石さん

私と弟は、よく「pya！」というサイトを見ているのだが、そこで時たま取り上げられる「生協の白石さん」が一冊の本として出版された。生協の白石さんのコメントを集めたブログ「がんばれ、生協の白石さん！」を見ればわかるとおもうが、大学生協の白石さんは利用者からの要望カードに、常に真摯な態度で返答を返す真面目な生協の職員さんだ。ずっとブログを見ているので本はいいかなと思っていたが、弟が買ってきたので読んだ。やっぱり癒された。生協の白石さん、これからも頑張ってください！生協の白石さん

2005年11月16日

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又蔵の火/藤沢周平

近くの総合病院へ母と行く。母は市で実施している婦人科検診。私はインフルエンザの予防接種。母の検査の方が時間がかかったので、待っている間に読みかけになっていた「又蔵の火」を最後まで読むことが出来た。先に読んだ藤沢周平作品の解説や後書きで「初期の作品は、内容が暗く、重い」とと書いてあったので、今の自分にはどうかなとも思ったのだが、じっくり楽しむことが出来た。楽しむと言うよりは堪能したといったほうがいいかもしれない。確かにこの本に収録された作品の主人公達は皆暗い宿命を背負い、結末も悲しく希望もない。その哀切は読む者の心を深く激しく揺さぶる。そして揺さぶられ、途方にくれた自分を発見する。これこそ小説を読む醍醐味ではないだろうか。個人的には死期を感じた老渡世人が故郷に戻る「帰郷」が一番感慨深かったが、どの作品も素晴らしい。やはり藤沢周平にハズレはない。又蔵の火

2005年11月15日

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霧の果て/藤沢周平

この何日かの外出での疲労を感じていたので、最低限の家事だけこなしのんびり過ごす。こういうときは、やはり短編集があっている。この前読んだ「闇の傀儡師」とは打って変わって軽妙な捕物帳だ。自堕落になろうとしてもなりきれない主人公が魅力的。それに岡っ引の銀蔵が口にする江戸弁は、私にとっては祖父母が話していた懐かしい言葉遣いだ。法事などで親族が集まると、両親も叔父叔母たちも、たちまち江戸弁に戻ってしまう。従姉が「ここの家来ると、みんな銭形平次みたいな喋り方になっちゃう」と言ってたことがあったっけ…。霧の果て

2005年10月31日

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宝石の写真図鑑

図鑑が好きだ。我が家には色々な図鑑がある。父も息子達も図鑑が好きだ。植物図鑑など子供用と大人用をあわせると10冊以上ある。図鑑には小説を読むのとはまた違った興奮がある。「宝石の写真図鑑」は図鑑というより写真集に近い。ぱらぱらとページをめくるたびに様々な色や形の石が目に飛び込んでくる。それをぼんやり眺めるのもよし、じっくり解説を読むのもまたよし。何度見ても、飽きない一冊だ。宝石の写真図鑑

2005年10月26日

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闇の傀儡師/藤沢周平

一昨日昨日とにぎやかだった家の中が、静けさに包まれている。外は雨。横になって本を読むには丁度いい日だ。以前は時代物は捕物帳ばかりを読んでいたけど、最近は藤沢周平にはまっている。今まで連作短編集ばかりだったが、今回は長編。文章が重厚で、これはこれで歯ごたえがあっていい。それにしても藤沢周平の書く日本語は美しい。感嘆。闇の傀儡師

2005年10月17日

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