2005/10/19(水)15:27
コートにすみれを
「コートにすみれを (Violet For Your Furs)」
冬のマンハッタンには雪が舞い降りていたんだ
舗道には、薄く氷も張っていてさ
でも恋の魔力が、そんな天気だって一瞬で変えちゃんたんだ
君の毛皮のコートの襟に、僕が買ったスミレの花を飾ってあげたら
少しだけど春が感じられたってこと、憶えてる?
12月だったのに、まるで4月のような気分になったよね
雪は花のうえに降り積もってから、そして溶けてしまった
その雪は、まるで夏の花びらに落ちた露のように見えたってことも
君の毛皮のコートの襟に、僕が買ったスミレの花を飾ってあげたら
冬空に陽光が射したってこと、憶えてる?
君は可愛らしく微笑んでくれたよね
あの時から二人が完全に恋に落ちちゃったこと、僕には分かっていたんだ
君の毛皮のコートの襟に、僕が買ったスミレの花を飾っってあげた時から
得意の意訳モ-ド全開で失礼しましたヽ(・ω・○)
上記の曲は、天才弾き語り作曲家として有名なマットデニス作曲の「コートにすみれを」です。
マットデニスと云えば、「エンジェル・アイズ」、「エヴリシング・ハプンズ・ トゥ・ミー」が直ぐに浮かびますが、この「コートにすみれを」もまた、私は名曲だと思っています。
マットがトミー・ドーシー楽団の専属アレンジャーだった1941年に、フランク・シナトラをはじめ、ジョー・スタッフォード、コニー・ヘインズなどの所属歌手のために作曲したバラッド、冬の定番ラブソングにもなっています。
ちなみに「スミレ」の花言葉は「温順・謙虚・慎み深さ・愛・純潔・誠実・小さな幸せ」だそうです。
宝塚が大好きな私は、「スミレ」と云う言葉に過剰反応してしまうので、出来る限り冷静に聴いているのですが、ついついメロディーラインに惚れぼれとしてしまいます☆
シナトラのCapitol盤(「Song for Young Lovers」1953年)は外す訳にはいきませんが、ビリー・ホリディのColumbia盤(「Lady In Satin」1958年)も、スインギーなシナトラヴァージョンと比べて、これが同じ曲なのかと疑うほど切なさが伝わってきます。
その歌声は亡くなる前年のもので、ビリーが肉体的にも精神的にもボロボロの状態だった頃に録音されています。
最後にインストのお薦めとして3つだけ挙げておきます。
John Coltrane “Coltrane” (Prestige)
J.R.Monterose “Straight Ahead” (Xanadu)
Red Garland “Groovin' Live” (Alfa Jazz)