ビサヤ族

ビサヤ諸島（サマール、レイテ、ボホール、セブ、パナイ、マスバテの７島に、タブラス、ロンブロン、シブヤン、シキホルの4島を加えた11島とその属島からなる島々）の平地の住人。人口では約40％を占めるフィリピン最大のグループ。言語的にはビサヤ南部のネグロス島東部、セブ島、ボホール島やレイテ島西部の中部ビサヤに住むセブアーノ族。ネグロス島西*北部、パナイ島東部などビサヤ西部地区のヒリガイノン族。サマール島、レイテ島東部など東ビサヤ地区のワライワライ族。そのパナイ島北部のアクラノン族。マスバテ島のマスバテ族などで構成される。
気温は湿潤で農業や沿岸漁業が盛ん。とくにネグロス島のサトウキビのプランテーションは、耕地の半分近くを占めるほど。言語の違いとは裏腹に、ビサヤ族は極めて均質な文化を共有している。フィリピン中でもとくに台風の多い地域で、薬天的かつ淳薬的な生活を好む性向が強い。