*モナミ* SMAP・映画・本

2005/09/03(土)16:31

『スキッピング・クリスマス』 ジョン・グリシャム

本(969)

『スキッピング・クリスマス』 著:ジョン・グリシャム ジョン・グリシャムと聞くと、つい期待してしまう、 ドキドキの法廷劇も、意外な展開も、鮮やかなどんでん返しも、ない。 いやある意味、衝撃の大どんでん返しに、思わずニヤっとさせられるけど。 クリスマスなんて、馬鹿げてる。 お金も時間も何もかも、無駄遣いなだけ。 (去年のクリスマス出費は、なんと6100ドル!) と、今までクリスマスを「やってきた」夫婦だが、 今年は娘もいないしと、クリスマスをスキップして、 カリブ海クルーズに行くことに決める。 誰も彼も似たり寄ったりのクリスマスカードも、出さない。 欲しくもないプレゼントも、食べ残しばかりのごちそうも、買わない。 派手さを競うばかりのクリスマスの飾りつけだって、必要ない。 あぁクリスマスのことを考えなくていいなんて、 なんて穏やかで平和なんだ…。 しかしそれは、自分たちだけの問題じゃなくて、 周りを巻き込む大騒動にまで発展。 クリスマスを祝わないなんて! どうかしちゃったんじゃないの!? 家をイルミネーションで飾りましょう! 寄付をしましょう! もみの木を買いましょう! ケーキを買いましょう! カレンダーを買いましょう! あぁクリスマスクリスマスクリスマス…! どんなにこの国が、「クリスマス」に翻弄されているか…! この時期は、人の動きも金の動きも、全てがクリスマス中心。 こりゃぁ主人公じゃなくても、クリスマスがイヤんなるわ! だけども、それに従わないとなると、もう奇人変人扱い。 まさかほんとに、みんながみんな、 ここまで狂人的にクリスマスを祝う国民だとは思わないけれど、 さすがにここまでやられると、その「さぁみんなで祝いましょう!」感を、 うっとおしく思う人が現れても、仕方ないだろな。 と思わせるほどの、熱狂ぶり。 クリスマスに「追われてる」って感じの、知人友人隣人たちが、 あの手この手で、例年通りのクリスマスをさせようとするけども、 その攻撃をかいくぐり、やっとこの騒動から抜け出せる…! 明日からは、豪華客船の上で、燦々と輝く太陽のもと、 思いっきりくつろぐぞ! クリスマスのことなんか忘れて! と思ったら…! そんな馬鹿な…! 今までの努力が攻防が小細工が、すべて水の泡…。 びっくり驚きまさかの、大どんでん返し。 しかし家族と、そして隣人たちの温かさに触れて、 苦々しくもクリスマスを祝っている主人公の顔が浮かぶような、 騒々しいクリスマスも、まぁいいかもな、と思わせる一冊でした。 芸能・野球ランキング ポチってくれたら励みになります♪ 【参考】 ◆その他、ジョン・グリシャムの著書は→  ♪本日のBGM      HOME SWEET HOME ロジェー・ワーグナー合唱団 読書感想 トラックバック記事: スキッピング・クリスマス@love スキッピングクリスマス@こどもの読書ノート ★そのほか話題の記事はコチラ→   

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