これまたなんと、オカルティックなお話。
秋の夜長に、ホラーですか。
しかし人面瘡って、ほんとにあるんかいな?
子供の頃、楳図かずおの漫画かなんかで読んで、
かなりビビった記憶があるけれど。
月夜の晩に穴を掘り、何かを投げ入れる男。
車を出そうとするが、突然顔を押さえ苦しみだす。
ところ変わってTOMでは、人面瘡の話でピノコを脅す、
シャラク。
ピノコはビビリだけども、興味津々のクミコ。
ヒキガエルを潰したせいで、
人面瘡ができたAさんの話をするシャラク。
このAさんって、黒男さん…?
髪は全部真っ黒だけど、どう見ても黒男さんだよね…?
そんなある日、ブラック・ジャック邸へ、
顔を包帯で巻いた男が、やって来た。
「透明人間なのよちゃ!」
この病気さえ治れば、いくらでも支払うという男。
「まず、見せてもらいましょう」
包帯を外した男の顔を見て、かぶれか、
薬品中毒と言うブラック・ジャック。
しかし男は、これは人面瘡だと言う。
そんな正式な病名はないと言うブラック・ジャックに、
患者にとって、正式な病名などどうでもいい、と言う男。
「私にとってこれは、人面瘡なのです」
そんな男の顔を見て、お茶を運んできたピノコは、
叫び声を上げて、逃げる。
「私の助手でね。ちょっとばかり怖がり屋なもので」
「ムリもありませんよ。誰だってこんな顔を見れば」
しかもこの人面瘡は、男の意思とは関係なく、
勝手にしゃべるという。
「先生、お願いです。こいつを私から取ってください」
変わる前の写真を見せる男。
ブラック・ジャックは男を診察するが、
突然すごい勢いで投げ飛ばされる。
「手を出すんじゃねぇ!
俺を消そうなんて考えたら、ロクなことにならないぜ!」
「誰がしゃべってるんだ!?」
「もう一人の俺だよ」
「俺は一生こいつに取り付いてやるんだ。
命が惜しかったら大人しく引っ込んでろ!
モグリの医者め!」
ブラック・ジャックの首を締め上げる男。
ピノコとラルゴが助けに来るが、男の顔を見て、逃げる。
ふと、ブラック・ジャックを締め上げていた力を抜く男。
人面瘡が去り、元の男に戻ったのだ。
床に転がるブラック・ジャックを見て、
「先生…どうしました…?」
「覚えてないのか!?」
「私何か…?人面瘡が出たんですね!?」
また暴れられてはたまらんと、
男を診察台に縛り付ける、ブラック・ジャック。
そこにまた、人面瘡が現れる。
「ヘボ医者!俺を手術してみやがれ!」
「少し静かにしてもらうぞ!」
男に麻酔をかけ、「ピノコ!オペの準備だ!」
しかしピノコは、気絶したまま…。
「ピノコ…」
呆れるブラック・ジャック。
「うちの助手は使い物にならないんだ」と、
手塚医師にヘルプを頼むブラック・ジャック。
ブラック・ジャックの診断は、解離性同一性障害。
「精神的な病と顔の変化。この男の心の中で、
何かが起こっている。とりあえず、顔を治すことだ」
無事、元の顔に戻すが、その顔を見て、
「どこかで見たことがある…」と言う手塚医師。
ピノコも、男の元の顔の写真を見て、
「どこかで見たことある」と言う。
「先生…本当に元の顔に戻ったんでしょうか」
「あぁ、心配ない。手術は成功した」
「それは立ち会った僕も保障するよ」
しかし包帯を取った顔は、人面瘡のまま。
「そ、そんな馬鹿な…!」
驚く手塚医師と、ブラック・ジャック。
「俺に手を出してもムダだと言ったろう。
言っとくがな、こいつが死にでもしなけりゃ、俺は元気だぜ。
じゃぁ帰らせてもらうぜ」
「帰さん!」
「手術が失敗したからといって、早まるな!」
「まて!」
手塚医師の手をふりほどき、
帰ろうとする男に飛び掛るブラック・ジャック。
手術室でもみ合う2人。
目の前にメスが…!
「あ゙~~!」
おいおいおい、黒男さんが刺されたかと思ったじゃないか!
って、ありえないけどさ。
「大丈夫だ。急所は外しておいた。
この男の病気は、何か精神的なものが原因だ。
荒療治だったが、このくらいのショック療法じゃないと、
また別の人格が現れる」
再び手術を始める2人。
一ヵ月後。
手術は無事成功。
男の顔は、元通りになっていた。
しかしその顔を見て、そそくさと逃げ出すピノコ。
「やっぱりどこかで見たことがあゆ…。
でも思い出せない…」
治療費は後で送ってくれというブラック・ジャックに、
大金なのでうちまで取りに来て欲しいという男。
金の用意ができたという電話で、
男の家に行こうとするブラック・ジャックを、
「行くのはやめて…あたちのカン!
なんか悪いことが起こりそうな気がすゆの」
と止めるピノコ。
しかし、聞く耳を持たないブラック・ジャック。
車のトランクにコッソリ忍び込む、ピノコ。
ってそういうとこ気づかないって、
ブラック・ジャックは鈍いのかなんなのか…。
車は山道を走り、山小屋へと到着。
あれ以来、人面相は現れてないという男。
あれは精神的な病だ、心の中に何か抱えているのでは?
と問うブラック・ジャックに、
人に言えるような悩みではない、という男。
「なるほど。じゃぁ私は治療代をもらったら、
さっさと引き上げるとしよう」
しかし窓から2人を見ていたピノコが、
その男の正体に気づく。
TOMのマスターが読んでいた新聞に載っていた、
連続殺人犯だったのだ。
「あっちょんぶりけ!」
「ピノコ!何してるんだ?」
「ちぇんちぇい!その男、殺人犯なのよ!」
「なに!?」
男に殴られるブラック・ジャック。
「ちぇんちぇーい!」
「ピノコ!早く逃げるんだ!」
いやん、素敵♪
とうとう崖に追い詰められたピノコ。
「あの山を見てごらん。
あそこには私が手をかけた人間が、5人は埋まっているんだ」
「お前は殺し屋だったのか!」
間一髪、ブラック・ジャックが現れるが、
「動くな!それ以上近づくと、
このお嬢ちゃんを、崖下に落っことすぞ!」
「やめろぉっ!」
いやん素敵…♪
「先生には本当に感謝してますよ。
人面瘡ができてからは、殺しを続ける気持ちが、
ぷっつりと消えてたんですけどねぇ。
まともな顔に戻たら、また殺しをしようという気持ちが、
ムラムラと起こり始めたんですよ」
高笑いをする男。
「お前は病気だ!ピノコを離せ!」
「崖下に放り込んでやる!」
しかし突然ピノコを離し、顔を抱えて苦しみだす男。
今日もピノコとブラック・ジャックの抱擁シーンに、萌え。
なんか最近、黒男さんがパパっぽく見えてきた…。
「先生…まだ治ってなんかいないじゃないか…!」
男は、崖下に落ちてしまった。
息も絶え絶えの男に近寄るブラック・ジャック。
「お前はもう一人の方だな」
「そうだよ。だから言ったろ。俺に手を出すな、って。
俺が出ているうちは、この男も大人しかった。
できれば、一生この顔でいたかったんだがね」
「そうか…!人面瘡の顔は、この男の良心だったのか…」
「こいつ、このまま死なせてやれよ…」
息絶えた男の顔は、元に戻った。
「このまま死んでも、犯した罪の償いにはならない…。
この男の命を助ける!」
一年後。
法廷に立つ男。
「どのような償いも、受け入れます」
人面瘡の顔のままの男を見つめる、ブラック・ジャック。
原作では、男はそのまま息絶えちゃうんだけども、
それじゃぁ罪の償いにならないと、男を救い、
きちんと罪を認めさせ、償わせる。
時々そんな教育的なブラック・ジャックは、
ピノコにどんな教育してるんだろう?
などと、全然関係ないことを思ったり(爆)。
というか、ほんとに解離性同一性障害ならば、
何人殺そうとも、大した罪には問われないのでは?
まぁその辺は、ブラック・ジャック先生が、
うまいこと診断書書くんでしょうけど。
って、モグリの医者の診断書が、
法廷で通るのかも、謎だが…。
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【参考】
ブラック・ジャック-日テレ公式HP
『ブラック・ジャック Vol.1』 8/3発売
「Karte:00 オペの順番」「Karte:01 消えた針」収録
ブラック・ジャック Sound Karte 02
BJ |