*モナミ* SMAP・映画・本
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『対岸の彼女』 著:角田光代 3歳の娘のいる主婦、小夜子と、 シングルの女社長、葵。 小夜子が踏み出した先で出会った2人は、 同年代で、大学が同じだったことも判明するのだが、 生活は当然のことながら、全く異なっている。 なんとなく通じ合えるものがあったり、 やっぱり生きている場所が違うんだと、感じたり。 生活も性格も、異なっている2人だけれども、 どちらにも共感できるものがあって。 もちろん、主婦である小夜子の生活を読んでいると、 やっぱり私には主婦業、母親業は絶対にできないな、 と思うけれど、不器用なところがそっくりな娘に、 イライラしたりするところは、とてもよく分かる。 ママ友に、溶け込めない。 自分のそんなところが嫌いなのに、娘は見事、 そんな性格を引き継いでいて。 お友達と上手に遊べない娘に、 つい、きつく当たってしまう小夜子。 また、いざとなったら誰からも見放されてしまう、 散らかった部屋で、頼るべき人もおらず、 一人暮らしをしている葵。 一人は寂しいけれど、誰かと深く関わって、 傷つくことを恐れているかのように、 表面だけの付き合いを繰り返す。 どちらも、自分の居場所はどこかと模索し、 これでいいのかと、もがいたり、 これしかないかと、開き直っていたり。 そして、私が知りたいと思ったのは、 級友の顔色ばかりを伺っていた葵が、 ずうずうしいほどの人間になれたのはなぜか、 ということ。 私も変われるものならば、彼女のように、 奔放な人間に変身したい…と切実に思う。 他人からどう思われようと、気にしない、 いや、気にはするけれども、 そんなことでは傷つかない人間に、なりたい。 だけど、この2人の人生を読んでいて、ふと思ったのは。 人付き合いが苦手だと思っている人って、 世の中結構多いんじゃないか…?ってこと。 みんなにすぐ溶け込めるなんて羨ましい、 誰とでも楽しく過ごせるなんて羨ましい、 と思われてる人でも、実は、人付き合いが苦手で、 ものすごく頑張って、話しかけてるのかもしれない。 自然を装っているのかもしれない。 楽しいフリを、しているのかもしれない。 もう一人の自分の、冷たい視線を、 左後頭部辺りに感じながらも、 はしゃいでいるのかもしれない。 そう思ったら、私ももうちょっと気楽に、 人と付き合えるかもしれない、と思った一冊でした。
【参考】 ◆その他、角田光代の著書は→ ♪本日のBGM
♪本日のBGM
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