＊モナミ＊ SMAP･映画･本

『レンタル・チルドレン』　著：山田悠介


一人息子、優を病気で失った泰史と冬美は、
ある日、人間の子供をレンタル・売買している、
P.Ｉ.という会社を訪れた。

そのレンタル・リストの中には、優そっくりの子供が。

二人は迷わずその子をレンタルし、「優」と名付ける。
しかし一ヶ月後、優の体に異変が。


オチというかネタは、見当のつく展開。
それで面白くなくないか、と言われれば、
そういうワケではないけれど、なんかちょっと、
もったいないなぁ、って印象が拭いきれない。

ミステリーにしろ、サスペンスにしろ、
ホラーにしろ、オカルトにしろ、
「え？なに？どういうこと？」ってのがないと、
やっぱり本って、読んでて面白くないよね。

いや、一応どんでん返しぽいのはあるんだけど、
そこへのもって行き方が、今一つ…というか。

「レンタル・チルドレン」という発想が、
とてもGOODなだけに、ちょっと残念。


何でもアリなこの時代、子供もレンタルって、
さもありなん。

こういうシステムあったら、子供欲しいけど、
でも自信が…って人にも、お薦めかも。
やっぱムリ、って思ったら、返せばいいんだから。
自分の子じゃぁ、そうはいかないけど。

でもなぁ、亡くなった子供の代わりに…ってのは、
マズいよね。

映画『A.I.』でもそんなお話だったけど、
結局人間は、「代替品」では満足しないんだもん。


だけど、あれはクローンじゃないの？
だとしたら何なんだ？

と、ちょっと腑に落ちない終わり方に、
またもや消化不良の、一冊でした。

【参考】
◆山田悠介の著書は→　

読書感想