*モナミ* SMAP・映画・本
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『出口のない海』 甲子園の優勝投手、 オリンピックを目指したマラソン選手、 母親想いの陽気な若者、歌が得意な青年。 人間魚雷「回天」に身を投じた若者たち。 敗戦が色濃くなった日本は、最後の秘密兵器、 「回天」に、戦況挽回の望みをつないでいた。 それは定員1名、脱出装置なしの小型潜水艦。 そこに大量の爆薬とともに乗員が乗り込み、 自ら操縦、敵艦への自爆攻撃を仕掛ける、 というものだった。 この頃の大学生は、大人びてるというか、 老けてるというか。 多分、達観しちゃってんだろな。 こんな世の中だもの。 甲子園に出るのが夢。 オリンピックに出るのが夢。 好きな人と一緒になるのが夢。 そんな夢なんて、語ることさえ許されない。 無残にも摘み取られた青春。 40度にもなる潜水艦の中で思うのは、 出征する前の、若者らしい生活。 たわいもない出来事の一つ一つが、 もう戻れない、遠い過去。 神風特攻隊だとか、そういう捨て身の攻撃、 絶対に生きて帰れないと分かっていて、 それに乗り込んで行くというのは、 どういう気持ちなのか…。 脱出装置もない。 方向を変えることもできない。 停止することもできない。 ただ、突っ込んで死ぬためだけに作られた、武器。 狭く暗いその中に入るだけで、恐怖。 「お国のため」って、どういう感じなのか…。 「家族のため」「子供のため」というのなら、 まだ分かる気もするけれど…。 お国のために死ねば、軍神になれると信じて。 ってそんなこと、信じてたわけではないだろうけれど。 残された家族が、恥じずに生きられるようにって、 やっぱり国なんかのためじゃないよな。 あからさまな戦闘シーンがあるわけでもなく。 悲惨なシーンがあるわけでもなく。 けれど、若者たちの、生きたいと思っているのに、 そう願うことすら許されない苦悩が、 ひしひしと伝わってくる映画でした。 『出口のない海』 著:横山秀夫
【参考】 出口のない海 公式サイト 映画『出口のない海』公式応援サイト
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