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*モナミ* SMAP・映画・本

2008.08.23
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『大統領の最後の恋』 著:アンドレイ・クルコフ


セルゲイ・ブーニンは孤独だった。
ソ連崩壊後、政治の世界に足を踏み入れ、
遂に大統領にまで昇りつめたが、22歳で結婚に破れて以来、
どの恋にも空しさと悲哀がつきまとう。

政敵との闘いの日々、移植手術を受けた彼の心臓の、
“持ち主”という謎の女性が現れると、
運命は過去と交錯し、大きく動き始めた。



この大統領はしばしば、大理石の浴槽に氷を浮かべた冷水浴をし、
その上、その中で氷入りのウイスキーを飲むのだけれど、
この国(ウクライナ)の人たちにとって冷水浴って、
ポピュラーなものなんだろうか?

ただでさえ寒そうな気候なのに、真冬の凍った川に入ったりと、
読んでるだけで心臓が縮み上がりそうなのに、もしかしたらそれが、
寒い土地で暮らす知恵なのかも?

それぐらい知識のない国、ウクライナ。


そこに住む一人の男の、20代の青年期、40代の壮年期、
そして50代の完熟期と、3つの点から始まった物語が、
未来へと少しずつ伸び、そしてゆるやかに1本の線になる。

3つの時系列が同時に語られるので、慣れるまでは戸惑うけれども、
各章の始まりに年代が書かれているのでそれを確かめながら読めば、
さほど混乱することもなく。

逆に、この青年がどうやって大統領にまでなれるのだろう?
過去のあの出来事は、未来のあの出来事と繋がってる?
なんて探りながら読む楽しみも。


20代でできちゃった結婚をしたものの、死産してしまい離婚。
どこかで知り合った(たくさんの女の子と色んなところで知り合うので、
覚えてられない(爆))ユダヤ系の女の子の居住権のために、
偽装結婚をし、彼女が違う男と結婚するからと離婚。

精神を病んでいる弟を訪ねた病院で出会った女性と40代で結婚し、
双子を授かるも、それも死産。

その女性スヴェトラーナこそが、セルゲイが生涯でただ一人、
本当に愛した女性なのだけれど。


とこう書くと、どんだけ暗い物語かと思うけれども、
そう感じさせないのは、著者の筆のなせる業かそれとも、
セルゲイのお気楽な性格によるものか。

ソ連崩壊後のウクライナという、とても不安定な国の大統領、
という仕事は、どれだけのものかは全然見当もつかないけれど、
セルゲイに限って見る限り、そんなに大変でもないような(笑)。


そんなセルゲイに、次期大統領選のためのイメージアップ作戦が。
そこで過去に起きたいくつかの事柄が、大団円を迎える。


この人の作風なのか、それともウクライナという国がそうさせるのか、
そこのところは分からないけれど、来た!ここだ!というような、
転機やクライマックスが訪れるわけでもなく、淡々と物語は進む。
けれどその物語からすっかり目が離せなくなっている。

3点から始まった物語は、ゆるやかに繋がるように見せかけつつ、
完全に1本の線として繋がってしまわないところがまた、
読み手の想像力を挟ませる余裕を持たせてるようにも思われる。


なかなか面白いこの作家の、次回作が楽しみな一冊でした。



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【参考】
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最終更新日  2008.08.23 07:42:58


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