2009/04/04(土)11:58
『くっすん大黒』 著:町田康
『くっすん大黒』 著:町田康
三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、
毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。
誰もいない部屋に転がる不愉快きわまりない金属の大黒、
今日こそ捨ててこます。
ミュージシャンだかシンガーソングライターだか知らないけれど、
まるでロックでパンクな音楽を聴いてるかのような、
破天荒で意味のあるようなないようなお話。
自堕落な生活がたたって妻に一切合財の金を持って出て行かれた、
しがない男。
残されたものと言えば、一人で立つことのできない大黒様だけ。
3年前、急に仕事を辞め、ダラダラとした生活を送ってきただけあって、
その怠けぶりはハンパではなく。
なのに妙に他人の目が気になったりと、目障りな大黒一つ捨てるにも、
ああでもない、こうでもないとグズグズと。
唯一の親友?である男も、これまたいい加減なヤツで。
持ち金が底を突いてしまった2人でバイトを始めるも、これまた大騒動に。
それでもめげず、なんやかんやウダウダと、風の吹くまま気の向くまま。
大黒様も、結局そのまま鎮座して。
本人なりにマジメなんだけども、どうしても払拭しきれない不真面目さと、
そこに漂う投げやり感に、明日は明日の風が吹く!と思った1冊でした。
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