*モナミ* SMAP・映画・本
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『息子の部屋』 妻パオラ(ラウラ・モランテ)と2人の子供とともに、 平穏な生活を送る精神分析医のジョバンニ(ナンニ・モレッティ)。 ある日、息子アンドレア(ジュゼッペ・サンフェリーチェ)をジョギングに誘うが、 直後に患者からの往診の依頼があり、出かける。 ところが、その間に友人たちとダイビングに出かけたアンドレアは、 潜水中の事故で死んでしまう。 一家の幸福な生活は、一瞬にして断ち切られてしまう。 ずっと続いていくだろうと思っていた平凡な日常生活が、 ある日突然絶たれる。 何の準備もないまま、ぽっかりと空けられた穴は、 それまでは気づかないほど大きな空虚となり目の前に口を開ける。 前半は、お互いの距離を取りあぐねている(と言っても、 日本の父子関係からしてみれば、あり得ないほど親密だけれども)、 父親と難しい年頃の息子の微妙な関係が描かれ。 息子が学校からアンモナイトの化石を盗んだとの疑いがかけられ、 否定する息子をなんとか信じようとする父親。 しかし母親のように、頭から完全に信じることはできない。 息子も、母親には打ち明けられる話も、父親にはできない。 そして微妙な距離を保ったまま、息子は帰らぬ人となってしまう。 もしあの時往診になど行かずに、息子とジョギングに行っていれば。 もう少し息子の話を聞いていれば。 残された方は、「あの時ああしていれば」という後悔がやむことはないだろう。 しかし、もし何をしていたとしても、後悔しないことなんてあるだろうか。 『息子の部屋』という題名だけれども、息子の部屋はほとんど出てこず。 化石を探そうと息子の部屋に入るも、思いとどまる父親と、 息子が亡くなってからその服に顔を押し付け泣く母親と。 そしてたった1日のキャンプで知り合ったガールフレンドが持っていた、 自分の部屋で笑う息子の写真と。 息子を失ったことで、少しずつバランスを崩していく家族。 それまで患者と一定の距離を保とうと冷静に接してきた父親も、 ついに感情が爆発してしまう。 息子の生きていた軌跡をたどろうとする家族。 しかし周りの時間は、日常的に過ぎていく。 その無情さ、しかしその中で生きていかなければならない 静かに流れる時間、静かに悲しむ家族。 日常を切り取ったような、しかしそれは永遠には続かないと語る、 静かな映画でした。 オリジナル・サウンドトラック
『パッセンジャー』 Passengers 2017.04.01
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』… 2015.08.30
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