*モナミ* SMAP・映画・本

2011/02/05(土)19:18

『二十四時間の侵入者』 著:眉村卓

本(969)

『二十四時間の侵入者』 著:眉村卓 中学校のクラスメート、住野隆一と小沢未代子は、 絵画部の写生会へと出かけた。 そのとき突然、どこからともなく気色の悪い少年が現れた。 少年は憎悪にゆがんだ顔立ちで、目を光らせ、まるで妖怪のようだった。 その日から通学途中を襲ったり、教室まで現れるのだった。 やがて、隆一のおじでSF作家の岡本義助もその奇怪な事件に、 巻き込まれていった…。 同じ頃、日本各地でも同じような被害が相次いで起っていた。 一体、謎の少年の正体は何者なのか? どこから来るのだろうか? 傑作推理SF、「二十四時間の侵入者」「闇からきた少女」を収録。 なんだか、懐かしい匂い(笑)がした、ジュブナイルSF。 中学生が主人公で、学校が舞台、というのもあるけれど、 なんていうんだろ、SFの原点、というか。 それも、地球外生命体が地球外でどうの、だとか、宇宙戦争が…、 というのではなく、身近に起こりそうなSF、というか。 少年の姿形をした謎の集団が学校を襲ったり、 謎の美少女が突然現れては消えたり、そしてそれを解決するのも、 子供たちといった、いかにも少年少女向けの、身近な空想SF。 そして少年少女特有の脆さがまた、物語の一端を担っている。 しかしだからといって、まるっきり子供向けなのか、というと、 そういうわけではなく。 その不気味さ、不可解さ、そして不思議さに引き込まれ、 そういう空想をしていたこともあったなと、懐かしい気持ちになる。 なんて思ってしまう時点で、大人になってしまった身には、 ちょっと物足りないというか、やや刺激が足りないけれども (強い刺激に慣れてしまって、もう簡単には、「SF」という世界に、 旅することができないのか、と寂しいことでもあるが)、 作者のみずみずしい感性に違う部分を刺激された、一冊でした。 ランキング 励みになります♪ 【参考】 ◆眉村卓の著書は→  読了書棚     ★そのほか話題の記事はコチラ→ 

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