気になる新空港の開港は、一体いつ?
という題名を書いては見ましたが、残念ながらこの答えはわかりません。一体何でこんなに遅れているのかも、今まで本ブログで書いたこと以上のことはわかっていません。ですが、モンゴル人も含めたモンゴル関係者にとっては関心が高いのは事実です。もともとの予定が一体いつだったのかさえも忘れてしまいそうなほど遅れている新空港の開港です。「2017年には」と言われていたのが。「2018年春」になり、「遅くとも2018年内」などがありました。ただ、モンゴル政府関係者の発言は大体いつも同じで「基本的には問題はない。あと半年以内で開港するだろう」というようなことが繰り返されてきただけのことです。なので、普通に昨年秋に聞いたら「2019年春」と言ってました。ですが、当然のことながらそれも「嘘」、嘘が言いすぎなら「根拠ない」話のようです。そうなると「2019年の秋」となるわけですが、現状モンゴル関係者に聞いてみると「100%ないとは言えないけど、普通に考えればそれはないでしょう」とのことです。本当の理由はわかりませんが、遅くなる「理由」はいくつか耳に入っています。ちなみに日本側がやるべきことは全部終わっていますので、基本的にはモンゴル側の問題です。まずは格納庫説。これは以前にもお伝えしましたが、飛行機の車庫ともいえる格納庫の建設がまだ終わっていないというものです。今日現在も終わっていないのかどうかはわかりませんが、昨年9月ごろではまだでした。モンゴルの場合10月以降の建設は出来ませんから、現在も未完成と考えられますから、これが開港が遅くなる原因とも考えられます。が、もしそうなら、今年の春以降に頑張れば年内には間に合うような気がしますから、どうもこれが主要因ではなさそうです。次は道路未完成説。新空港はかなり遠く、市内まで50kmか60kmくらいだったように思います。正確なキロ数は覚えてませんが、その道路は細い一本道なのです。それはモンゴル側が整備するという約束だったのですが、モンゴル人の約束というのは「その時はそう思った」ということであって、守るかどうかは別問題です。「一体何年前から道路建設の準備をしていたんだ!」と突っ込みたいところですが、日本側がせっせと新空港整備をしていた時も、全く道路建設は進んでいませんでした。もし新道路建設がないまま開港したら、とんでもなく時間がかかることでしょう。成田から高速なしで都内に行くようなもんですから。「道路建設はモンゴル側でやる」と言ったものの、当然モンゴルにはそんなお金はありませんし、もしかしてあったかもしれませんが、知らないうちに時の政治家が使ってしまうのがモンゴルです。で、どうも中国からのお金で現在建設中だと聞いてます。日本側は「それは約束と違う」と言ってるらしいです。が、約束というのは「その時そう思ったこと」ですから、モンゴル的には約束違反ではありません。この道路建設完成までは開港しないというのが、この説の根拠です。そして新空港経営権不確定説。これも以前少しお伝えしました。ですがどうも運営会社の51%は日本側が持つことで決着したようです。だったらそれで問題ないかというとそうではないみたいなんです。どうやら特別目的会社(SPC)を作って、その傘下に運営会社があるらしいのですが、そのSPCについてまだ決着がついていないようなのです。「運営会社株式は日本側が過半だが、SPCの運営はモンゴル側が主体となって・・・」一体何を言いたいのか不明です。なんだか、プーチンが「平和条約締結後に2島を引き渡すとは書いてあるが、その所属がどこになるかとは書いていない」みたいな、屁理屈の上乗せみたいな話です。要するに、モンゴル側は新空港運営会社のオペレーション(結果責任)は日本に任すけど、運営会社の利権(どういう店をテナントで入れるか、どういう人を採用するか、など)はモンゴル側が欲しいみたいなんです。そんなのモンゴル側に任せてたら「後ろに政治家がついている企業」と「賄賂をたくさんくれる企業」がテナントとして入り、「アホなコネ入社スタッフ」だらけになるのは目に見えています。それで運営会社の経営成績が悪かったら「それは過半を持っている日本側の責任だ」とでも言いたいのでしょう。どうもこれがネックになっているようなのです。しかも夏に向けて選挙があるかもしれないわけで、そうなるとその前には何も決められないとなり、延々とつまらない交渉が続くことが遅れの要因じゃないか、というのが私の推測です。あくまでも私の推測なので、もっと隠れた第4の説があるのかもしれません。そもそも当初の予定では新空港はとっくに開港しているわけで、日本からのODA融資の返済も始まる時期です。ですがモンゴルお得意の「ない袖は振れない」で、返済なんて一切しないでしょうね。相手が中国だったら「じゃあ、新空港そのものを中国に引き渡せ」となるでしょうが、そこはお人よしの日本政府ですから、そんなことはしないでしょう。そういう「甘ちゃん」日本を良く知っているので、モンゴル側はこうして何も気にせず遅れるだけ遅れても、誰も気に留めないのです。ま、モンゴル相手に日本政府が勝てるはずないってことですね。