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カテゴリ:日本語教員・N学校
昨日、日本語オリンピアードの表彰式に行ってきました。
このオリンピアードというのは、ウランバートル市内にある日本語教育をしている20校(11年制小中高)を対象に、JICAとウランバートル市教育局が共同で行っている日本語の試験のコンテストのようなものです。 その試験の結果、中学校の部と高校の部それぞれ上位3人が表彰する式が昨日あったのです。 なぜ、私がそこにいたのかというと、私が週に1回、子供たちに日本語を教えているN学校から、表彰対象者が3人もいたからです。20も学校があるのに全受賞者6人中3人とはすごいです。 本来なら日本語の先生のDさんが出席すべきなのですが、どうしてもDさんが出席できない事情があり、代わりに私が出ることになったのです。 Dさんの話では「テレビ局が取材に来るから、その時に誰か日本語の先生がいないといけないのです」ということでした。 「私でいいの?」が最初の疑問でした。だって、私は週に1回7年生を教えている程度で、その表彰される子供のことも知らないんですから。 ですが、連絡が来たのが前日の夜でしたので、他の人の都合もつかなかったのでしょう。なんとか予定をやりくりして、行くことにしたというわけです。 場所は、市内の中心部にある23学校という11年制の学校です。いつも行くN学校は私立校で、校舎というか教室は狭いビルのワンフロアーを借りているだけのとても狭いスペースですが、この23学校は国立だそうで、校舎は大きく中はまるで大学のようです。聞けば、2000人も生徒がいるとのことでした。 行ってみると、なんとまあ賑やかなこと。子供たちが、幅広い廊下や階段を奇声を上げて走り回っていました。 その中の一つの教室が、日本語教育用の部屋となっていました。日本語の本や教材が並んでおり、小さな図書館のようです。そこで表彰式が始まりました。 ![]() 表彰対象は、この6人の生徒たちです。 式を進めるのは、JICAの青年ボランティアの方々です。司会の女性と少し話しましたが、彼女はモンゴルに来て2年だそうです。 ですけど、モンゴル語の上手なこと!ペラペラです。私は改めてショックを受けました。2年といえば、私と大差ないです。 なのに、方やモンゴル語で司会できるほど上手に話せ、方やそのモンゴル語を全く理解できないままなのです。 わかってはいましたが、改めて「この1年半、結局何もしてこなかったんだな」と自己認識をしました。まあ、自分自身の能力のなさが原因ですから、嘆いてもどうにもなりません。 まずは中学生の部の表彰です。N学校の女生徒が金メダルを獲得しました! ![]() 彼女は日本語を勉強し始めて、わずか2年しかたってないそうです。(逆光で、写真の背景が白くなってます) ですが、小学校2年生から日本語の勉強始めている子らを上回る、堂々の金メダルだそうです。 試験は、日本語のヒアリング試験やペーパー試験などで、中学の部、高校の部それぞれ50人余りが受けたそうです。 人数が少ないのは、予め各学校別に予選のような試験をし、各校上位3人のみが本試験に臨めるからです。 高校の部でもN学校の子が表彰されました。 ![]() N学校の生徒がテレビ局のインタビューを受けています。 テレビ局は、表彰式開始前からずっと撮影し、受賞者らにインタビューもしました。子供へのインタビューの後は、関係者や先生らへもインタビューです。 JICAの司会者の方も上手なモンゴル語でインタビューに答えています。すると、今度は私の所にも来ました。 ですが、もちろんモンゴル語はわかりません。で、近くにいたメダル受賞者の子供が急きょ通訳として呼ばれました。彼は一生懸命通訳しますが、そうは言っても子供です。 どうも私の言ってることがそのまま正確に訳されているのではないようです。ですが、私はテレビに映ることを考え、翻訳とは関係なく、きちんと話そうと心掛けました。 さすがに、通訳が今一つなのを見かねたのか、他校の日本語の先生が私の通訳を買って出てくれました。 聞かれた内容は一般的なものですが、当然聞き手は私がこの受賞者たちの先生という前提で聞きます。が、本当は今日初めて会っただけなのです。 もちろんそんなことはおくびにも出さず、「N学校は、校長以下日本語教育への取り組みは素晴らしく、日本語を学ぶには大変良い環境にあります」との宣伝文句も忘れませんでした。 そして皆で揃って記念撮影です。 ![]() この6人が受賞者です。 子供たちへのモチベーションはきっと大きなものとなるでしょう。今回受賞した子供たちは、今後も日本語の勉強を続けるんだろうなと思います。 こういう草の根的取り組みは、日本語や日本文化の普及には大切なことだと思いました。 「多分、明日の夜に放送されるでしょう。時間がわかったら、連絡します」とN学校の先生に言われましたが、どうなることやら。 どんな番組なのかもわかりません。もしニュースなら、全体でも数分、私のインタビューは数秒、もしくはカットという程度でしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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