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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2017.07.09
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モンゴル大統領選挙の結果は、日本の新聞でも報道されている通りバトトルガで正式に決まりました。

以前から友人のUさんから「モンゴルのテレビ局やマスコミは、政治家とかなり深くつながっている」とは聞いていましたが、今回も大統領選に関して、いろいろあったようです。

元々優勢と見られていたエンフボルドがなぜ完敗したのか?

昨年の民主党の惨敗ぶりは、日本の民主党の大負けと似たようなもので「もう当分は民主党には任せたくない」という雰囲気が、モンゴルでもありました。

ですので、今年の春くらいまでは「次期大統領は人民党のエンフボルド」というのは、あたかも既定路線のように語られていました。

ですが、選挙戦最中かその前かはわかりませんが、エンフボルドは中国人との混血ではないかとの疑惑が出たんだそうです。噂によれば、エンフボルドのお母さんが中国人ではないかということです。

これが単なる噂が大きくなったのか?本当にそうなのか?あるいは、敵陣陣営からのネガティブキャンペーンなのかはわかりませんが、テレビなどのマスコミでかなり報道されたようです。

国籍差別をするつもりは毛頭ありませんが、さすがにこの「超中国人嫌いのの国」モンゴルで、この噂は致命的でしょう。

モンゴル人からすると、チンギスハーンの時代やそれ以前から「遊牧文化と農耕文化の衝突」が頻繁にあったわけで、ほとんどのモンゴル人にとっては「理屈や歴史を知らなくても、生まれた時から中国嫌い」の人が多いのです。

その上、昨今の鉱山開発における中国人の行動は、火に油を注ぐ用に反中感情を増大化させています。

鉱山開発は、OTやTTに代表される超ド級で欧米企業と手を組んでやるものだけではありません。数の上では、地方の中小の鉱山開発の方が圧倒的に多いわけで、その多くの担い手が中国人です。

「中国人が鉱山開発を始めたら、川の水が無くなった」「中国人は、開発が終わると山をむき出しのままにして帰ってしまう」「中国人が入ってくると、草原が荒らされ、もう元には戻らない」などなど、不満の声は全国の地方に渦巻いています。

なので、「大統領が中国人の血統を持つ」ということは、モンゴル人にとってはありえないことなのです。

ちなみに白鵬がモンゴル社会で批判されているのも似たような話で「横綱たるもの、モンゴル人の妻ではなく、弱っちい日本人の妻を娶るとはけしからん」という、日本人的には的外れな批判が原因です。


エンフボルドはこうした声に対して「家系図」なるものを示したとありますが、一度出た噂は広がる一方でしょう。

ところが、エンフボルドの影響力の強いモンゴル国営放送だけは、これに関する報道はしなかったんだそうです。というか、エンフボルドからの強い圧力があったのでしょう。

すると、どうなるか?

テレビ局がひしめいて、野党系のメディも多いウランバートルでは、エンフボルドの人気は急低下したようです。

ですが、田舎の多くは国営放送しか見ない人が多いので、その噂はあまり耳にははいらなかったようです。もともと民主党の支持基盤はウランバートル、人民党は田舎が強かったのですが、その傾向が一層鮮明になったということでしょう。

確かに、モンゴルで中国人の血統を言われたら、政治家としては致命的でしょうね。こうしたことも、エンフボルドの敗因の一つであったようです。





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Last updated  2017.07.09 19:23:42
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