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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2018.03.20
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仕事で使う外国語の多くは英語ですし、英語以外となると中国語と韓国語でしょう。理由は簡単で、中国企業や韓国企業はモンゴルにたくさん来ますが、日本企業はほとんど来ないからです。

とにかく圧倒的に進出する日本企業が少ないのが、日本語習得者に関る問題です。JICAなどは日本語を勉強するためのプログラムを用意しますが、その後のことは無関心です。

高専についていえば、ものづくり企業がないことが大問題なのです。品川の中小企業で研修しようが、それを生かす場がほとんどないのが実情です。

それでも日本企業が進出するのであれば、そりゃあ日本語ができてものづくり経験を持つ高専卒業生は人気出るでしょうけど、そんな企業はないのです。

私が「モンゴルのことを知らない人たち」というのは、上記の二つの事情を知らないから、身勝手な日本の戦後の歴史のコピーを移植すればいいなんて、勘違いも甚だしい案が出るのです。

おそらくそういう人たちはこう反論するでしょう。

「いえいえ、私たちはモンゴル人の方と協議しながら進めており、日本人が勝手に決めているわけではありません」
「現に、モンゴル高専はモンゴルの子供たちに人気があり、優秀な生徒らが集まっています」
「モンゴルの方々からも喜ばれ、成功していると言えると思いますよ」

なんてね。こうした「先進国面(づら)した知識人」というのが、一番手に負えないというか、いいことしている善人的価値観満載なんでしょう。私に言わせれば「そりゃあそうでしょう」と言うしかありません。

「いえいえ、私たちはモンゴル人の方と協議しながら進めており、日本人が勝手に決めているわけではありません」

これについては、モンゴルは多くの点で官民ともに資金不足です。何をやるにしても常にお金がありません。

なので正直言えば「どんな事業であっても」日本人が資金を負担するなら、みな賛成するでしょう。

社会としても、(カウンターパートとなる)そのモンゴル人個人としても「日本人が何かやると言えば、とりあえずついていく」方が、金銭的にはいいことが多いからです。

「現に、モンゴル高専はモンゴルの子供たちに人気があり、優秀な生徒らが集まっています」

これも当然です。モンゴルは日本からは想像できな程「海外志向」が強いのです。というか、ネガティブに言えば、「モンゴル自身の仕組み、教育」をあまり信用していません。

なので、とにかく海外の高校や大学へ出たがります。でも、誰もが海外に行けるわけではないのは当然です。

そうした所に、日本式の教育で、日本へ留学するまたは日本企業へ就職できるチャンスがあるかもしれない学校、は人気が出るに決まっています。その学校を出れば、いい仕事につながると信じているからです。

「モンゴルの方々からも喜ばれ、成功していると言えると思いますよ」

これも当然です。まだ結果が出ていないので、まだ途中の段階です。ここまでで成し遂げたことは何か?

学校を作った。先生も雇った。事務員さんも雇った。日本へも連れて行った。子供たちが笑顔で頑張っている。親も喜んでいる。要するにお金を使ったということだけです。

ここまでのことは、モンゴル人にとってはいいことばかりに決まっています。問題はその先です。

モンゴル社会に出れば「コーセン?なんだそれは?短期大学みたいなものか?」「技術者?じゃあ、スマホのアプリ作れるのか?スマホの部品の製造?そんなのは中国だろう、モンゴルでは必要ない」と言われたとき、この設立者たちはどう答えるのでしょうか?

じゃあ、どうしたら良かったのか?

もしそんな熱意とお金と政治力があるなら「グーグルやアップルが採用したくなるようなIT技術者教育」をトヨタやソニー、日立の協力を得てモンゴルに作ってほしかったですね。

モンゴルにソフトウエア子会社を作るもよし、その一部は日本で採用してもよし。そうなれば、その学校は日本にもモンゴルにも、そして卒業生にも大きなメリットをもたらす存在になるでしょう。

時代遅れになった高専の再生の場としては、正直モンゴルはふさわしくありません。世界最大の製造業を持つ国の隣にある人口300万人の国で、しかも日本の製造業が進出しない国が「ものづくり」で生きていけるはずありませんから。

(完)





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Last updated  2018.03.21 09:01:53
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