2879908 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

田崎正巳のモンゴル徒然日記

田崎正巳のモンゴル徒然日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

モンゴル2008

モンゴル2008

Category

Calendar

Favorite Blog

島田隆の天職相談室 しまりゅう52さん

Comments

愛読者@ Re:ブログ休載中(09/03) 長い間お疲れ様でした。どうかお大事にし…
Mei@ Re:ブログ休載中(09/03) お大事になさってください。ブログの再開…
あくつ@ Re:ブログ休載中(09/03) お大事にしてください。 再開を楽しみにし…

Freepage List

Headline News

2019.09.03
XML
白鵬が日本国籍取得したとの報道がありました。白鵬が日本国籍を取得すること自体には、実績などを見れば難しいことではなく、単なる時間の問題だと思っていました。

が、白鵬がそう決断するまでの時間や葛藤の方が大変だったと思います。数年前までは「モンゴル国籍のままで親方を」と何度も主張していましたが、北の湖親方が亡くなってからは、それを口にすることはほとんどなくなりました。

思うに「大横綱同士」である北の湖は「ルールはルールだが、なんとかしてやれないのか?」という気持ちがあったんじゃないかと思います。ですが、普通の横綱だった北勝海には、その辺の気持ちのつながりはなかったように見えます。

白鵬にとっての一番の悩みどころは、母国モンゴルの反応です。日本人の中には、あまり外国の事情も知らず「日本はいい国なんだから、喜んで日本人になればいい」と間違ったナショナリズム的思考を持つ人もいるようですが、そんな簡単な話ではありません。

特に白鵬のような「英雄」のサラブレッドとなると、ある意味国の宝と見なされているのです。またモンゴルは伝統的に「力のある男」、一番わかりやすいのはモンゴル相撲の横綱ですが、そういう人を特に英雄視します。

日本もそういうところはありますが、どちらかと言えばファンにとっての英雄であり、国民全体からするとそこまではありません。

日本人の格闘家で国民的な英雄・・・?力道山はそれにあたるでしょうが、やはり「国民全体」というほどではないでしょう。長嶋茂雄、王貞治はそうかもしれませんが、格闘家ではありません。

敢えて言えば、柔道の山下泰裕でしょうか。ですが、モンゴルにおける白鵬はその山下以上の存在と言って間違いないでしょう。

白鵬を見ていると、単に「強くなって、横綱になるんだ!」と純粋に強くなることだけを考えていられたのは、実はそんなに長くはなかったような気がします。

まずは「反面教師」であった朝青龍です。今ユーチューブで見ても朝青龍の強さは半端ではありませんでした。ですが、朝青龍が土俵以外の部分で日本での評判があまりよくないのは、関脇、大関と出世していた白鵬にはわかっていました。

モンゴル人に言わせると「白鵬と朝青龍の気の荒さは、実はそんなに変わらない」というものでしたが、白鵬は朝青龍を見て「それとは違う態度にしないといけない」と思ったのだと思います。

なので、横綱になってからの白鵬はすこぶる評判が良かった記憶があります。穏やかで相撲博士のように勉強し、日本人好みになりました。それは「自然体」ではなく「日本という排他的な国で生きる努力のおかげ」だと思っています。

次は結婚です。日本では何も問題はありませんでしたが、モンゴルでは相当な反発があったと聞きます。「モンゴルの英雄が、なんでなよなよした日本人の女と結婚するんだ!」「モンゴル人の血が途絶える!」というような悪評です。

私はこの時期、直接白鵬に質問する機会があり「ご結婚おめでとうございます。でも、モンゴルではモンゴル人相手でないことに落胆があると聞きましたが・・・?」と聞いたら、他のことには答えてくれた白鵬も「いや、それはここでは言えません」と口をつぐんでしまいました。やはりモンゴルの英雄には「血」の問題は大きいようです。

そして一人横綱時代。一人横綱は彼のせいではありませんが、なんせライバル不在が何年も続き、優勝回数を重ねましたが、それはライバル不在だからとも言われました。その間、八百長問題などの厳しい時代をほとんど一人で支えたような時代でした。

それを乗り越え、モンゴル人横綱3人時代がきたと思ったら、今度は日馬富士の不祥事事件。日馬富士にも白鵬にも言い分はいろいろあるでしょうが、立場が立場なだけに、公然と言い訳するわけにはいきません。

結局、朝青龍に続き日馬富士まで引退に追い込まれた日本の社会風土に疑問も持ったことでしょうし、ストレスも相当溜まったんじゃないでしょうか。

「ここまで頑張ってるのに、なんでわかってもらえないんだ?」「どんなに頑張っても、結局はガイジン扱いしかしてくれないのか?」そんな思いから、その後の言動の変化につながったのだと思います。

一部の日本人ファンや著名人には「強ければいいというものではない」とか「横綱には品格が必要だ」とか、何かと言うと文句のネタを探す人たちがいるのは事実です。

私からすれば「じゃあ、弱いけど名横綱だったのはだれ?」「強くてふてぶてしかった北の湖は、現役時代品格あったの?」「大横綱だった千代の富士には八百長の噂が消えなかったけど、品格があったの?」などなど、いくらでも聞きたいことがあります。もちろん、こんなことは白鵬は口が裂けても人前では言えないでしょう。

昨年亡くなった白鵬のお父さんの言葉が大きかったとニュースにはありますが、私はそれもあるかもしれませんが、白鵬自身が「覚悟」と「開き直り」を身に着け、最終的に決めたんだと思います。

不出生の大横綱の最後の土俵がいつになるかわかりませんが、私は批判よりも応援を続けたいと思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.09.03 19:00:39
コメント(2) | コメントを書く
[日本とモンゴル(文化・交流)] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


Re:白鵬が日本国籍取得!(09/03)   七詩 さん
日本人の感覚からすれば、メジャーで活躍し日本でも大人気のスター選手がアメリカ娘と結婚して米国籍をとったときに感じるかもしれない気持ちでしょうか。でも、最近は国籍もそんなに大きな意味はないのかもしれません、特に個人の能力資質で活躍しているスポーツ選手などには。
特に相撲界には興味はないのですけど、日本人になった白鵬関の今後の人生がよいものでありますよう…。 (2019.09.04 07:19:18)

Re[1]:白鵬が日本国籍取得!(09/03)   モンゴル2008 さん
七詩さん、ありがとうございます。
はい、イチローや松井って感覚に似ているかもしれません。モンゴルの場合それが相撲となると、もっとヒートアップするという感じですね。
せっかく日本人になったんですから、白鵬には今後も活躍してほしいですね。
(2019.09.04 08:00:41)


© Rakuten Group, Inc.