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カテゴリ:モンゴルの近現代史
予定通り、プーチンは今月2日にモンゴルに来て3日にはハルハ河戦争勝利80周年を祝うセレモニーに出席したようです。
現代のモンゴルにとっては、友好国はアメリカ、日本、韓国などであり、「好きじゃないけど、お金のために」付き合う国は中国です。 そんな中で、好きでもないし、ビジネスも関係ないロシアのモンゴルにおける立ち位置は当然のことながら、民主化以降低下の一途を辿っています。 中国のようにお金があれば、お金を餌にいろいろやれますが、自国自体がお金がなくて困っているロシアでは、軍事以外はほとんど魅力のない国に成り下がっているのが現実です。 ですがそこはプーチンです。使えるものは何でも使います。ソ連時代も含めると、粛清の名のもとにたくさんのモンゴル人、特に国の中心となるエリート層を何万人も殺してきたロシアですが、「そんなことは知りません」という顔で、80周年を祝うためにやってきました。 「この勝利は、モンゴルの独立と主権を守り、二国の友情を確認した神聖な行為です。」と80年前のことを称賛しています。だったら、その前後でソ連に殺された2万人ものモンゴル人はどうなんですか?と聞きたいです。 「モンゴルの独立のために戦ってきたモンゴルとソビエトの戦士の歴史的な利益を守らなければならない」とも。それを守ると、今のモンゴルにはどういう良いことがあるのでしょうか? 守らないと電気を止められる?ガソリン供給で脅される?とはいえ、対中国を考えると、私はロシアとも接近しておいた方がいいとは思っています。 こうした現代政治はともかく、モンゴルの若い世代にロシアからのプロパガンダではなく、ハルハ河戦争(日本名:ノモンハン事件)についてのモンゴル的視点から私の考察を提供したいと考えていました。 9月2日にプーチンがモンゴルを訪問し、9月15日がハルハ河戦争停戦記念日ですので、この時期はモンゴル国内でもハルハ河戦争に対する関心が高まっています。なので、モンゴルへのメッセージはこの時期を選びました。 今年の7月にハルハ河へ行ったことはこのブログにも旅行記的に書きましたが、より「モンゴルの若者たちに知ってほしい」という気持ちを持って、モンゴル向けに書いたものが、9月3日からモンゴル最大のWebサイトの一つに掲載されました。(連載となります) その連載に合わせて、日本語版を本ブログに載せようと思っています。日本語版は全部で7回の掲載となりますが、お付き合いください。明日以降の連載となります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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