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カテゴリ:日本の生活(イベント、季節)
緊急事態宣言の延長が決まりました。想定通りと言えば想定通りで、「はい、これで無事終了」と発表する方がサプライズでしょう。それはまあ、仕方ないです。
なのに時事通信社は「想定外の長期化」との見出しで、延長を報じています。「は、想定外?あんた、もう終わると思っていたの?」と聞きたくなるほど、世の中のことを見ていない集団なんだなあと、今更ながら思いました。 こうした政府御用達大手メディアは政府が言ったことをそのまま鵜呑みにすることが大切だと思っているのでしょう。 時事とか共同とかは、総じて大して現場取材はせず、政府発表やプレスリリースをせっせと集め、それをパソコン上で適当に編集して、より情報収集能力の低い地方紙などに「配給」している仕事なので、読者のことを気にする必要はないのです。 通常の新聞社は、読者の関心を惹こうと必死ですし、いつも販売部数のことが頭にあります。 ですが、時事などは地方紙などとの契約で配信しているわけで、多少しょうもない記事であろうと、お手軽記事であろうと、それが理由で契約が切られることはまずありません。公務員みたいなもんです。 長期化には二つの側面があると思います。一つは公衆衛生、もう一つは経済です。公衆衛生の面では、当然コロナ感染者数が中心になりますが、この時事の記者は毎日発表される感染者数を見たことないのでしょうか? 「1か月前に総理大臣が1か月で終息させると言った」ことだけをずっと信じてきたのに、「突然」「延長」と言われて驚いているのでしょうか? 想定外という日本語は「こうなるだろうと思っていたことと全く違う話」という意味です。全く信じられない記者です。 経済面では、とっくに数か月どころか年内は回復は難しいだろうという見立てが多いです。その証拠に多くの上場企業が「現段階では、今後の見通しを発表することができない」と言ってます。 時事が期待するように、「当然5月7日に終結する」と多くの企業が予想していたなら、単に1‐2か月の業績悪化を織り込むだけで発表できます。でも、そんなことを信じていたのは恐らく時事通信だけでしょう。 だからきっとびっくりしたんでしょうね。私の想定していたことと全然違うよ、想定外だ!!と。 一方、安倍さんや政府、自治体の首長の発言に違和感を覚えることも多いです。それは「皆様へのお願い」です。「自粛してください」も同義語です。 これは一見、強制とは違って優しくへりくだっているように聞こえますが、その内容は全く違います。 非正規の人たちの仕事がストップしています。百貨店や専門店の店員さん(派遣が多い)、レストランや居酒屋のバイト、アウトソーシングを請け負って仕事している人たち、更には保育士さん、塾講師などなど、今は労働者の4割は非正規社員というデータもあります。 こういう方々に「自粛をお願いしる」というのは「給料なしで生活してください」と言っているのと同じです。 例えば「安倍さん、自粛してください」といえば「はいはい、私も自宅でお茶飲んでゆっくりしてますよ」と答えるでしょう。 ではこれを「安倍さん、給料もらうのは止めてください」と言ったら、「受け取るのは法に基づいた私の権利だから、関係ないでしょ!」という反応が来そうです。 でも、国民の半数に近い人たちに対して「皆さん、これからもしばらく給料をもらうのは止めください」と言っているようなものなんですね。 飲食店も同じです。大半の飲食店は小規模経営で、数か月も店閉めたら資金繰りで閉店に追い込まれるでしょう。 「飲食店の皆さん、ここが我慢のしどころです。我慢した後、廃業してください。」と言っているのです。 そういう切迫感がなく、国民の気持ちを逆なでするような言い回しが多いのが、安倍さんには気になります。なんでも「お願い」すればいいと思っている。その点では、小池さんも同じですけど。 今後も「お金なしで生活しろ!」という言い方をいかに回りくどくオブラートに包みながら話すかを工夫するかもしれませんが、言っていることは同じです。 「皆さん、ここは国民一つになって、給料をもらう行為は止めましょう」ということです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.05.05 13:21:09
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