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カテゴリ:モンゴルの生活(イベント、季節)
モンゴルにおける今年最大の関心事である国会議員選挙が昨日6月24日に行われました。結果は人民党の圧勝となりました。
選挙結果は、全76議席のうち人民党62議席(82%)、民主党11議席(14%)、その他諸派3人となりました。 コロナの影響で事前にモンゴルの関係者とのコミュニケーションも取りずらく、せいぜい「人民党有利」「人民党は最低40議席は取れる」程度の情報しかありませんでした。 ですが、結果はご覧の通り人民党の大勝です。人民党が勝った理由はいくつか挙げられますが、驚くほど日本の構図に似ています。「じんみんとう」を「じみんとう」に、民主党は民主党に当てはめれば、日本人にもわかりやすい構図です。 長い間自民党(人民党)政権が続き、さすがに国民は嫌になった。その結果、遂に民主党政権への政権交代が実現し、国民は「新しい時代がきた」と歓喜に沸いた。 が、民主党政権はひどいのなんの、責任もなければ能力もないグループであることが露呈した。能力ないのに、内部抗争ばかりでまとまりがない。 そして政権返り咲きからの選挙。国民は自民党(人民党)大好きというわけではなく、不満もたくさん。相当嫌気がさしている。 でも、それ以上に根強い気持ちが「民主党政権にだけは戻りたくない」なのです。つまり自民党(人民党)勝利の最大の立役者は民主党政権時代の「悪い記憶」なのです。 とまあ、日本のことなのかモンゴルのことなのかわからないほどよく似た構図だということです。しかも、民主党の内部抗争的性質まで似ています。本ブログにも時々登場していた友人のTさんも、その被害者の一人です。 Tさんは、京大を出てソフトバンクの経営企画室で働いていました。私がモンゴル国立大学にいたときに、同じく京大出身の経済学部長を通じて私を訪ねてきたのが、最初の出会いでした。 「モンゴルを良くしたい!」との熱い情熱を持っていました。「モンゴルを良くするために、手を貸してほしい!」との依頼に、喜んで快諾しました。 彼はその後モンゴルへ帰国し、企業経営に携わるようになりました。ですが、やはり国を良くしたいとの思いは断ち切れず、政治家への道を歩んだのです。 私ははっきり言って、モンゴルでの政治家のことについてはほとんど良い話を聞いたことがなかったので「Tさんのような人が本当に政治家になってくれるなら、モンゴルもまだ変われるかもしれない」と期待しました。 彼は「モンゴルでは驚くほど政治家になるのにお金がかかります」と言って私財を投じながらの選挙に出て、UB市議会議員になることができました。そして、ある程度の経験を経たら国会へ、というのが彼のロードマップでした。 民主党での彼の評判は良いようで、他のモンゴル人の仲間たちからも「Tさんはよくやってます」とか「次世代のエースです」などとの評判も耳にし、私は2020年の選挙では十分勝てる可能性があると信じていました。 ですが選挙を前にして、民主党内の抗争のせいなのか、突然じいさん議員だった人が名乗りをあげたからかわかりませんが、2020年のために準備をしてきたのに、突然民主党から出馬させられない事態になったのです。今回の選挙ではそのじいさん議員も当然のことながら落選しました。 ネットニュースを見ていたら「似た顔の人がいるもんだなあ。」と思って記事を読むと・・・ なんとやっぱりTさんこと、トルガットさんではないですか。記事によると、トギさんらは民主党の大敗を受け声明を発表したようです。 「2016年の議員選挙では、民主党は国民から改革をするように求められた。残念ながら改革は行われなかった。従って、党が完全に改革するときが来た。」と改革を打ち出し、現在の党首エルデネ氏の辞任を求めたのです。そしてこれを受け、エルデネ氏は辞任したとあります。 トギさんは民主党の国家政策委員会のメンバーだそうです。これを機に、民主党は完全に新旧入れ替えをし、トギさんのような志溢れるリーダーの元で再生してもらいたいと思います。そうなれば、2024年の選挙にも希望が持てるでしょう。 日本の民主党(国民だか立憲だかわかりませんが)も、いい加減に目を覚ましてまともな人たちに交代してほしいものです。 ここまで安倍さんが不人気になっているのに、その代わりになってもらいたい存在と期待されてないことを自覚してほしいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.06.25 17:29:14
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