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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2021.11.07
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カテゴリ:新潟、佐渡
本年9月ごろ、ゴルフの最中に突然「きたいっき、って知ってる?」と聞かれました。聞いた相手は、コンサル&ゴルフで長年の付き合いのあるSさんです。私が知らないと答えると「え!?佐渡の人はみんな知っているんじゃないの?」という会話から、佐渡への旅が始まりました。

Sさんは京都出身で、日本の近代史にかなり造詣が深い人です。Sさんは「226事件は知ってるよね。あれだよ。」と言うのです。一緒にラウンドしていたTさんは「ああ、226の人なら知ってますよ。最近は再評価されたようですね。へー、あの人佐渡の人なんですか?」と。佐渡生まれの私としてはやや形勢不利となりました。

Sさんは続けます。「多分、佐渡では有名人だろうし、郷土の誇りだろうから、北一輝記念館とかあるんじゃないの?それを見たくて、佐渡に行きたくなったんだよ。田﨑さんならいろいろ知っているんじゃないかと思って聞いたんだけどね。」と。

で、その後ネットで調べてみると、下記のようなことがわかりました。

・生まれは1883年(明治16年)、佐渡両津。今の佐渡市で旧両津市。旧制佐渡中学(現在の佐渡高校)に進学したが、眼の病気になり途中退学。ちなみに、私の父もこの旧制佐渡中学卒業です。眼の病気は重く、佐渡、東京、新潟の病院で入院治療をしたものの、18歳の時に失明。

・入院中に社会主義思想に接近、佐渡の地元の新聞に日露開戦論や国体論批判などの論文を発表、社会主義を構想するようになる。弟れい吉が早稲田大学に入学すると、その後を追うように上京、同大学の政治経済学部生となる。ちなみに、弟昤吉は後に衆議院議員、自民党政調会長を経て、多摩美術大学を創立する。

・1906年に処女作『国体論及び純正社会主義』(『國體論及び純正社會主義』)刊行。大日本帝国憲法における天皇制を批判したこの本は発売から5日で発禁処分となり、北自身は要注意人物とされ、警察の監視対象となった。その後は中国・上海に滞在。辛亥革命時にも上海にいた。

・1919年『国家改造案原理大綱』(ガリ版47部、『日本改造法案大綱』と1923年に改題)を発表。この本がのちの226事件(1936年)の思想的基盤となり、軍部の青年将校たちが北の陶酔を受け、事件に至った。

・226事件の翌年、軍法会議で死刑判決を受け、わずか判決の5日後に銃殺される。享年54歳。

いやー、ものすごい人生だったんですね。彼の職業は「思想家、社会運動家、哲学者」などと書かれています。私はSさんに「え?哲学者?思想家?どっかの大学の先生でもやってたの?」と聞いたほどで、戦前で哲学者なんて職業はあったのか?と思ったほどです。ですが、どうやらバリバリの社会主義革命家だったのでしょう。

もう一つ疑問に思ったのが、自分は一切226事件には関わっていないのに、死刑となったことです。現在の刑法的に考えれば、いくら個人が「この世の中気に入らない。首相をぶっ殺しちゃえ!」と叫んだり、雑誌に書いたとしても、死刑にはなりません。言うのは自由ですから。

その点をSさんに聞くと「それは普通の裁判。こっちは軍法会議だから、法律とは関係なく、気に入らない奴は殺せということ。」と解説してくれました。まだ第二次世界大戦開戦前なのに、その頃既に軍部の動きは無茶苦茶だったんですね。

社会主義活動家というから貧困層の出身かと思いきや、裕福な酒造業の親の元で育ったとのこと。佐渡自体が社会主義運動が盛んということではないですが、私の祖父(明治生まれの佐渡人)も戦時中の発禁書でマルクスの資本論を全巻自宅2階の押し入れに隠し持っていた人ですから、その時代には社会主義を論じる人は結構いたんでしょうね。

当初はSさんが一人で佐渡へ行くためのアドバイスのつもりが、段々私も気になってきました。佐渡には数十回は行ってますが、最近ご無沙汰であり、純粋に観光旅行というのも行ってないので、一緒に行こうということになりました。

「佐渡にもゴルフ場あるの?」となり、調べてみると一つだけあります。というわけで、主要訪問地を、北一輝の墓、佐渡金山跡、そして「ときの郷ゴルフクラブ」と定め、3泊4日の佐渡の旅に行くことになりました。おじさん二人の旅です。

(続く)





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Last updated  2023.03.13 21:51:23
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