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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2022.01.01
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カテゴリ:世界とモンゴル
ブログを読んでくださっている皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

正月早々、変わった名前の番組タイトルを見つけました。「世界史ドリームマッチ 最強キング決定戦 頂点を極める“王”は誰だ!」というNHKの番組です。最初はタイトル通り「世界の歴史」番組かと思いました。が、最強キングとあります。

これは世界史上、最強の王様を決めるのか?だったら、当然チンギスハーンは出てくるだろう、と歴史の勉強でもするつもりで見てみました。

ですが単なる歴史番組ではなく、対抗戦で歴代最強の王を選ぶという企画です。歴代最強となると、実際に戦わせないとわからないわけですが、それを承知で時代が違う人たちを戦わせるというのです。AIでCGを使って合戦の様子をビデオにするのか?などと頓珍漢なことを考えていました。

実際の企画は、世界史上最強とみられる王6人が選ばれ、ゲスト5人で選んでいくというものです。ゲストは、女優の田中麗奈、作家の高橋源一郎、漫画家のヤマザキマリ、タレントのカズレーサー、東大名誉教授の木村凌二の5人です。各王を紹介し、意見を言い合った後で、5人による投票で勝者を決めるというものです。

最初の対戦は、マケドニアの「アレクサンドロス大王」対「秦の始皇帝」です。アレクサンドロス大王は戦場で自ら前線に飛び出していく姿で、兵隊らからのリーダーシップを得たとあります。

これに対して、秦の始皇帝は大きな組織を優れた統率力で、中国統一を成し遂げたとありました。で、結果はアレクサンドロス大王の勝ち。私は秦の始皇帝の勝ち、だと思っていましたが、結果は違いました。

こういう判断は、判断する人のバックグラウンドなどにもよるかなと思いました。例えば、ヤマザキマリさんは有名な古代ローマなどの研究者でもありますから、当然西洋的視点が強いでしょう。そうなれば、ヨーロッパであるギリシャ・マケドニアからオリエントであるアラブやペルシャを打ち破った若き王への支持は当然高いものになるでしょう。

私はこの結果を受け、モンゴルにチャンスありと思いました。NHKの番組ですから、バランスを大事にするでしょう。アジア出身が1回戦で全滅ではちょっとバランスに欠けますから。

で、2回戦にいよいよモンゴル帝国登場です。が、当然だと思っていたチンギスハーンではなく、5代目の「フビライ・ハーン」でした。結果として、この人選がプラスになったような気がします。

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相手は「ラメセス2世」です。え?誰?と最初は思いましたが、あのエジプトのピラミッドなどを作った最強のエジプト王だと聞いて、これはヤバいなと思いました。しかも比較のキーワードが統治力です。あんなすごいピラミッド作ったくらいですから、当然そっちが勝ちそうです。

ですが、この統治力というキーワードがフビライにはプラスになりました。モンゴル帝国の統治スタイルは、実力主義です。人種、民族、宗教、家柄などに関係なく、有能な人間を幹部に抜擢したのです。

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これはフビライ時代の有名な絵ですが、ここに登場している人物は、ペルシャ人などいろんな人々が描かれていますが、特に注目すべきは右上の黒人です。この時代にすでに、肌の色に関係なく、いろんな人たちを登用していたことがわかります。

この「多様性」という今の時代に会ったキーワードが出演者にえらく刺さったようです。その結果は

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なんと5人全員がフビライ・ハーンを選びました。やはり、人種・宗教を超えた多様性の尊重が出演者には効いたようです。

で、第3組目は「ユリウス・カエサル(いわゆるシーザーですね)」対「ナポレオン・ボナパルト」です。え?ナポレオン??他の王たちは数百年以上前のどちらかと言えば伝説的な王であるのに対して、ナポレオンは18世紀から19世紀ですので、かなり近世という感じがします。

この対決のテーマは、言葉によるリーダーシップでした。で、勝ったのはナポレオン・ボナパルト。うーん、ちょっと反則っぽいけど、まあいいでしょう。

そして決勝は、「アレクサンドロス大王」、「フビライ・ハーン」、「ナポレオン・ボナパルト」の3人です。そしてテーマが「現在に遺す(のこす)もの」です。遺すとなると、建物などのハード系が有利です。エジプトの王なら一番になりそうですが、幸い決勝にはいません。

アレクサンドロス大王には多くの戦記や伝説が残っています。ナポレオンはナポレオン法典で、現在の普遍的価値とされる自由・平等を明文化したのですから、そりゃあ、現在に残る価値としては否定しようがありません。やっぱり一番近代に近い人が有利だと思いました。

対する我らがフビライ・ハーンが現在に遺すものとは?なんと遺伝子だそうです。

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なんと4000万人!確かにすごいけど、それは別の見方をすればたくさんの女性と・・・ってことですから、NHK的にどうなんでしょうか?

たくさんの遺伝子を遺したことに関してはチンギス・ハーンが有名ですが、DNA検査をしてみたらフビライもすごいってことです。でも、世界一たくさんの女性と・・・ってので、この決勝で勝てるとは思えませんね。残念ですが、ほぼ敗戦決定を覚悟しましょう。まあ、お遊びですから。

そして最終結果が発表されました。

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ぬぁーんと、3対1対1で、フビライ・ハーンの勝ちです!


西洋派だったヤマザキさんまでフビライ支持でした。やはり最大の理由は、多様性です。確かにこのキーワードは現代のどの国の人にとっても響きます。

中国の漢人中心主義。モンゴル人、チベット人、ウィグル人らの独自文化や宗教の否定を考えれば、是非ともフビライに学んでほしいです。一方のアメリカだって、白人中心主義、黒人やアジア人への差別はなくなるどころかどんどんひどくなっています。

我ら日本だって、学ばないといけません。外国人への閉鎖性、低い受容性により、労働者問題、難民問題ではフビライの時代には大きく負けていると言えるでしょう。

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全く期待してなかっただけに、この日の勝利は嬉しいものでした。





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Last updated  2022.02.07 08:42:23
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