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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2022.05.13
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うーむ、確かに蕎麦そのものは他の東京でやっている「へぎ蕎麦」の店とは違うことは一口目でわかりました。が、蕎麦はもっとトータルで評価されるべきものだと思います。とはいえ、もしかして私自身が小千谷のわたやの蕎麦を勝手に持ち上げすぎて神格化??している可能性もあります。思い出と対決したら、そりゃあ現実は負けてしまいますから。

というわけで久しぶりに小千谷のわたやにやってきました。GW期間中を避け、GW後に行きました。東京から200kmちょっとの小千谷市にあります。行ったのは本店ではなく、郊外にある平沢店です。イオンなどが郊外にでき、街の中心は市街地からこの道路沿いの郊外に移ったのは、多くの地方都市と同じです。車で行くのも、細い道ではなく広い駐車場があるこちらの支店の方が便利です。

街の食堂風の本店とは大きさも全く違う支店です。

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何やら大きな垂れ幕のようなものがあります。

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なるほど、わたやは創業100年になるのですか!店の案内には大正10年創業とありますから、今年で101年ということになります。わたやの歴史を見ると、初代は店を始めてわずか8年で病死。2代目は太平洋戦争で戦死、とあります。

3代目が苦労して今のわたやを作り上げたとあります。なので、私が初めて訪れた時はこの3代目だったのでしょう。そして今食べることができるのは4代目のへぎ蕎麦です。

連休後の平日というのに、ご覧の通り駐車場は一杯です。

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中に入っても待つ人が多く、混雑時のファミレスのように名前を書いて待ちます。蕎麦好きが多い東京でも、こんなに大きな蕎麦屋で客待ちさせるほどの店はあるのでしょうか?確かに一部の人気店で並ぶことはありますが、席数などの規模的には全く違います。

規模が大きく人気もある店と言えば神田のやぶそばが有名ですが、1階、2階で97席。荻窪の本むら庵でも80席なのに、このわたや平沢店はこれらより5割ほど多い140席でも平日並ぶのです。しかも小千谷市は人口わずか3万5人にも満たない小さな田舎の街です。明らかに、毎日地元以外からお客さんが来ているということでしょう。

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値段はへぎ蕎麦1人前770円ですが、てんぷらもつければ1640円と決して安くない値段です。

で、いよいよ来ました!

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うーん、うまい!やっぱり全然違う!

一体どう違うのか?大手町の「わたやの蕎麦を使った盛り蕎麦」とどう違うのかをここに書きたいと思います。グルメ評論家ではないですが、へぎ蕎麦に関しては訪れた軒数も結構あるので、書かせていただきます。

蕎麦の麵、つゆ、てんぷらに分けて書きます。点数は5点満点で5が最高。3は東京の普通の手打ち蕎麦屋さんレベルとしますので、オール3でも「悪い」わけではありません。わたやはわたやと書き、大手町の方はその店名からよね蔵と書きます。

まずは蕎麦の麺です。恐らくよね蔵も同じわたやの麺を使っていると思われます。ですが、締め方が全然違います。わたやの方は相当な量の冷水を十分に使い、茹でたての蕎麦を一気に締めます。恐らく水はキンキンに冷やした水でしょう。実際に本店で見たことがありますが、この冷水で締めるというのはへぎ蕎麦にとっては生命線だと思います。

それに対して、よね蔵の方は締めが緩い。何とも言えないほどで、せっかくの直送された蕎麦を生かし切っていないと思いました。盛り方も最初に申し上げた通り、わたやは一口サイズで綺麗に盛られていますが、よね蔵はただバサッと置いただけ。一口サイズの蕎麦は、見た目は単に分けて盛っただけに見えますが、しっかりと麵が揃えられていて、掬いやすくなっています。

わたやの蕎麦は5点、よね蔵の蕎麦は3.5点ですかね。
ちなみに、蕎麦屋さんによっては敢えて冷水で締めない店もあるようですが、へぎ蕎麦は冷水での締めが肝心です。

次は蕎麦のつゆです。これまた新潟のへぎ蕎麦の特徴でもあります。東京の伝統的な蕎麦のつゆはかえしと出汁ではかえしの比率が高く、濃い味になっています。ですから江戸風の食べ方は、蕎麦をつゆにほんの少しだけつけて食べます。

要するに辛いので、つける量は少ないのです。ですので、つゆそのものの量もそばちょこに少量入れてあるだけです。江戸風では、蕎麦をつゆにざぶんと入れるのは「粋ではない」ということになっています。

ですが、新潟のへぎ蕎麦はその反対で、その「粋ではない」食べ方をします。つゆはカツオの出汁が効いて、味は濃くはありません。なので、つゆにたっぷりと蕎麦を浸し、一気にすすります。美味しい出汁と一緒にすすってもいいくらいです。

ですから、当然つゆはすぐ減ります。なので、最初からつゆの量が多いのです。わたやでも、つゆのお代わり用のつゆ入れが一緒に出てきます。この出汁の効いたつゆを蕎麦と一緒に流し込んで味わうのがへぎ蕎麦の特徴です。

わたやは当然出汁が効いたつゆがたっぷり提供されましたが、よね蔵のつゆはやや東京風です。東京風と言っても、東京の美味しい蕎麦屋のつゆほど濃いわけでもありません。言ってみれば中途半端。つゆに関してだけ言えば、へぎ蕎麦用としても東京風としても残念なレベルです。わたやのつゆは5点、よね蔵は2点です。

そして天ぷらです。よね蔵の天ぷらには驚きました。今時こんなに固いというかさくっと全くしていない天ぷらを出す店があるのかと驚きました。立ち蕎麦チェーンの小諸蕎そばのてんぷらよりすっとレベル低いです。もちろん、丸亀製麺のてんぷらよりもダメです。スーパーの売れ残った惣菜てんぷら?うーん、もしかしてそれにも負けるかも。

しかも天つゆが出てこない。要はそばつゆを使えってことです。もともとそばつゆが少ないのに、天ぷらをつけたらすぐになくなります。そしてその少ないそばつゆがあっという間に油まみれになります。これだけでもこの店の板さんは、蕎麦に対する愛情も関心もほとんどないことがわかります。

じゃあ、わたやはどうか?てんぷらはさくさくです。街の天ぷら屋専門店に引けを取らないレベルです。てんつゆはそばつゆとは別に出てきます。しかもそばつゆはあきらかに「冷やしている」のに対し、天つゆは温かくして出してくれます。勝負にならないレベル差があります。わたやのてんぷらは4点、よね蔵のてんぷらは1点です。

総合点としてはわたや5点、よね蔵3点とします。よね蔵のいいところは、調理法は未熟ながら東京でわたやの麺を使っているということです。その1点だけで、東京の普通の手打ち蕎麦屋さんクラスと同等に評価してもいいと思います、なので、多分また行くこともあるでしょう。その時は天ぷら蕎麦は頼まないでしょうけど。

今回の評価の対象ではありませんが、いろいろなへぎ蕎麦が東京にある中、こうしたわたや、小嶋屋レベルには達しませんが、東京にある中では相当いい感じの店が新中野にある桂屋さんです。ご興味ある方は丸の内線で行く価値があると思います。

(完)





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Last updated  2022.05.20 12:31:48
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