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リュンポリス

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2019.12.31
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カテゴリ:ライフイベント
​​​​​​​​2019年も残すところあと数時間!
今年の年の瀬は、例年にも増して慌ただしかったような気がします。仕事もそうですが、プライベートでも予定がみっちりと詰まり、インフルエンザや風邪にかかって全てが台無しにならないよう細心の注意を払っていました。(結局、12月終盤は風邪気味になってしまいましたが、ペラックT錠のおかげで寝込むことはありませんでした!笑)
今は実家に着いて、一息吐いているということもあり、個人的に2019年を振り返ってみたいと思います。




2019年は一言で表すと、変化の年でした。主には、大きな3つの変化がありました。


​①趣味の古代ギリシア研究に新局面:教授や博士と共に研究会に参加​
これは本当に、今年一番素晴らしかったことなのですが、歴史学の最前線を牽引する博士や、名門大学の教授&准教授、国内最高峰の大学の優秀な博士課程の学生さんたちと一緒に、複数の研究会に出席し、古代ギリシアの碑文や弁論を、解読&研究するようになりました。今までわりとマイペースに古典ギリシア語を読んでいましたが、研究会に参加するにあたってはかなりの精読が必要なので(なにせ順番に翻訳の個人発表があります)、この1年で古典ギリシア語に対する姿勢が一変しましたね。
古代史とは無縁の業界で仕事をしながら研究会に参加しているのは私だけで、あまりのハイレベルさに付いていくので精一杯ですが、なんとか食らいついてやっていけています…!大変ではあるんですが、歴史学の第一線で活躍する研究者たちと一緒に活動するのは、非常に刺激的で、普段の仕事とはまた違った世界を体験できるので、非常に楽しいです!


②現代ギリシア語学習を本格化:現代ギリシア語教室に参加
古代だけではなく、現代ギリシア語も本格的にやり始めたのも今年に入ってからだったと思います。ギリシア語の翻訳家が主催している現代ギリシア語教室の上級者クラスに参加し、ギリシア語運用力を多角的に鍛え始めました。このクラスでは、ギリシア人との談笑や作文添削を通してスピーキング・リスニング・ライティングを、ニコス・カザンザキス文学作品の翻訳を通してリーディングを、それぞれ学習することができます。
この教室自体は週に1回しかないのですが、普段からギリシア語でニュース記事を読んだり、ギリシア人とアプリでメッセージのやり取りをしたりして、運用力をキープしています。英語よりも真面目に勉強していますね…笑
古代語とは違って、現代語は生きた言語です。学べば学ぶほど、ギリシアの「真のリアル」を体感できるので、楽しくて楽しくて仕方がありませんでした!ビジネスでは一切使えないことが玉に瑕ですが…。笑


③彼女と別れました。笑
今年6月のギリシア旅行記​ではさんざん惚気た彼女ですが、約3年付き合った末、今や元カノと化しました。元カノと、ナクソス島にあるパラティア島に上陸したのですが、神話ではそこで英雄テセウスが恋人アリアドネを置き去りにし、現実では元カノが私を置き去りにした形になりますね。笑
フラれた当初はThe End of the worldのような感じでしたが、今は殆ど回復しています。友人や同僚が支えてくれたのが一番大きいですが、​​​​​​​新しい出会いもあって、それなりに楽しい日々を過ごしています。2020年には、パラティア島で置き去りになった私を、酒神ディオニュソスのように誰かが迎えに来てくれるといいなぁ…と切に願っております。笑


このような変化のあった2019年ですが、2020年はこれら変化がどのように発展し、結実していくのか、不安もありますが、楽しみでもありますね。年末年始に家族や親友たちと過ごし、大好きなギリシア人アーティスト:サキス・ルーヴァスの年越しソングを聞きながら、次なる戦いに備えたいと思います!


◆サキス・ルーヴァス「フロニャ・ポッラ Gold edition」


​サビ抜粋(和訳)
​​

Χρόνια πολλά
(明けましておめでとう!)
χρόνια να έρθεις περιμένω
(長年、君がやって来るのを待ってるんだ)
τόσα Χριστούγεννα σωπαίνω
(クリスマスはずっと寂しいままで)
και πέφτει χιόνι πάντα μέσα στην καρδιά
(いつも心の中に雪が積もるんだ)

Πρωτοχρονιά έλα την πόρτα να χτυπήσεις
(新年にドアをノックしに来なよ)
ούτε λεπτό να μην αργήσεις
(1分たりとも遅れちゃダメだよ)
αυτή θα είναι η τυχερή μας η χρονιά
(きっと、幸福な1年になるはずさ)​






Last updated  2019.12.31 20:00:47
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2019.10.18
テーマ:海外旅行(5659)
カテゴリ:ライフイベント

​​​​​​​​​​​​​​​​​​​世界最多の島嶼を擁する東南アジアの大国「インドネシア」。実は、その国名がギリシア語に由来していることは、あまり知られていません。「インド」を示す"Indo"、古代ギリシア語で「島嶼」を表す"Nesos"、同じく古代ギリシア語で「国家」などを意味する接尾辞"ia"を組み合わせて作られたそうです。(ちなみにですが、現代ギリシア語だと"Nesia"という単語には「島々」という意味があり、より直感的に"Indo-Nesia"=「インドの島々」と分かります)

ギリシアと意外な接点のあるインドネシアですが…、その首都ジャカルタに、3連休(+有休)を利用して旅行してきました!大学時代にイギリス留学をしてから、コンスタントに海外旅行をしてきましたが(その大半はギリシアですが笑)、南半球の国に足を踏み入れるのは今回で初となります。
インドネシアは東南アジア屈指のイスラム大国で、日本とは比べ物にならないほどの成長ポテンシャルを誇る将来有望な国ですが、交通渋滞・ヘイズ(煙霧による大気汚染)・格差・汚染など、先進国では考えられないような事情も抱えています。ジャカルタ観光でそれらを無視して行脚することはほぼ不可能でしょう。
しかし、国の裏事情も味わってこその観光だと思うので、今回のインドネシア・ジャカルタ旅行は、良い意味でのカルチャーショックだらけで刺激的な体験となりました!

​​◆1日目​​(2019/10/10深夜~11)
前日の深夜便から飛んだこともあって、11日の朝にはスカルノハッタ国際空港に到着です。「治安が悪い」という前情報を聞いていたので、最も安全な移動手段の一つであるGrabを駆使して市内へ行くことを決意。
配車アプリは人生初の試みとなるので、おっかなびっくりでしたが、なんとかドライバーを発見。空港にはGrabのピックアップポイントも設置されており、ドライバーが丁寧にその場所をチャットで教えてくれたこともあって、特にトラブルもなく市内へ入ることができました。目的地が空港から30kmくらい離れていましたが、なんとお値段は1500円強!安い!日本のタクシーだったら目玉飛び出る価格になりますよね…笑

★1日目に訪れたスポット
①モナス(展望台、博物館)
②グランド・インドネシア
③ファタヒラ広場(カフェ・バタビア)

1日目に印象に残っているのは、やはりモナス(独立記念塔)でしょうか。まず敷地が異様に広く、機中泊で睡眠不足MAXの身としては、駐車場からモナスに到達するまでに体力の8割を根こそぎ奪われました…笑 
思ったよりも暑くはなかったんですが、湿度が高いので、汗がめちゃくちゃ出るんですよね。真夏のギリシアの直射日光に当たってもそんなに汗は出ないタイプなんですが、今回ばかりは滝のように流れ落ちていました。


▲広大な敷地に聳え立つモナス。Grabから降りてからがこれまた遠い…!

モナスの地下には歴史博物館が広がり、先史時代から現代までのインドネシアの歩みをジオラマで概観することができます。説明文も、長すぎず短すぎず、適度なボリューム。「インドネシアの歴史に少し興味はあるけれど、ギリシアほど詳細に研究するレベルではない」という初心者クラスの私のニーズをきっちりと捉えていました。

展望台では、ジャカルタの素晴らしい景色…というよりは、ヘイズに侵食されつつある都市を見渡すことができます。ヘイズ問題が騒がれていましたが、ニュースで見るのと直に目の当たりにするのとでは、インパクトが違いますね。地上からでは曇り空と同化して気付けませんでしたが、かくも深刻だったとは…。
そんなヘイズを他所に、国家の腕章を付けた警察か軍人の男性たちが、スマホ片手にはしゃぎまわっていたのが面白かったです。笑


▲ヘイズにより、遠くまで見渡すことができません。まるで映画『ミスト』のようですね。


◆2日目(2019/10/12)
2日目のハイライトは、インドネシアを象徴するアジア最大級の宗教施設…イスティクラル・モスクでしょう。

★2日目に訪れたスポット
①イスティクラルモスク
②カテドラル
③俺の餃子
④海洋博物館

イスラム教と聞くと、どうしても中東のイメージがありますが、実は世界で最も多くのイスラム人口を擁する国はインドネシアなんです。そのため、ジャカルタに鎮座するイスティクラル・モスクも「アジア最大のイスラム施設」「世界で3番目に巨大なイスラム施設」という名誉を手に入れています。そんなアジアでは伝説的なモスクは、通常のモスクとは一風変わった内装をしています。

一度、大学時代に国際交流サークルの活動の一環として、東京のモスクに足を運んだことがあるのですが、それは見事な装飾美を誇り、西欧のカトリック教会に比肩するほどの美麗さを有していました。しかし、インドネシアの最大級のモスクは、一言で言えば「質実剛健」です。通路のパイプは剥き出しで、床は常に砂埃でザラザラしています。モスクの規定上、靴を脱いで裸足で歩かなければならないため(スリッパという概念は消滅しています)、足の裏でそれを感じることができます。モスクの本質的な箇所以外は気にしないという、質実の精神の現れなのでしょうか。


▲イスティクラル・モスクの内部。工事中のせいもありますが、壮麗な感じはしません。しかし、どことなく近代的なドームや柱からは、圧倒的な存在感が感じられます。

モスクに隣接するカトリックの大聖堂(カテドラル)は西洋直伝の壮麗さがあり、あまりにも対照的です。同じ「啓典の民」の宗教なのに、ここまで様々な差があるのはなぜだろうかと、非常に興味深かったですね。


◆3日目(2019/10/13)
インドネシアの特異な生物と言えば、コモドオオトカゲが真っ先に挙げられるでしょう。世界最大級の体躯と、その威風堂々たる姿は、まさしくドラゴン。コモド島、リンチャ島、フローレス島西部にのみ棲息している種で、その名を冠するコモド島の有名な観光資源にもなっています。今回の旅では、時間と予算の都合上コモド島には行けませんでしたが、爬虫類好きとしては「コモドドラゴンだけは実物を見てみたい!」と常々思っていました。そんな思いを解決してくれたのが、ジャカルタのテーマパーク「タマン・ミニ・インドネシア」の中にある「ミュージアム・オブ・コモド」でした。

★3日目に訪れたスポット
①シティ・ウォーク・スディルマン
②タマン・ミニ・インドネシア(ミュージアム・オブ・コモド他)

「タマン・ミニ・インドネシア」では、インドネシア各地に住まう多様な民族の建物を再現したテーマパークであり、その中の名物の1つにコモド島を再現した「ミュージアム・オブ・コモド」があるんです。テーマパーク内のスタッフさんに聞いてみると「生きているコモドドラゴンがいるよ~」とのこと!コモド島に行かないと生きたドラゴンを観れないと思っていたので、最高ですね!

ミュージアム・オブ・コモドに着いてみると…、いました、コモドドラゴンが!
しかし、なんか思っていたより小さいような…。看板にもコモドドラゴンと書いてあるし、どうやら、大人の屈強なドラゴンではなく、まだ子供の小さいドラゴンだったようです。


▲まだコドモドラゴン。かっこいいというよりは可愛いですね。

子供のコモドドラゴンは、どことなくミズオオトカゲに似ていますが、まだ小さいとはいえ歴としたドラゴンです!いずれ、のっそりと大地を歩み、牙に秘めたる毒で水牛をも殺す偉大なる龍になるのでしょう。


◆そして、帰国…(2019/10/13~14)
楽しい時はすぐに過ぎ去り、2泊5日(機中泊2回)の弾丸インドネシア旅行は幕を下ろしました。安さを重視したせいか、帰りの便はジャカルタ→シンガポール→マニラ→大阪という怒涛の乗り継ぎで全く休めませんでしたが、無事日本に帰ることができました。(帰国後、すぐに仕事で遠方への出張があったのもあり、体調は超絶不調と化しましたが…)
普段、趣味でギリシア文化を研究している身としては、全く異色なインドネシア文化を体験することができて非常に刺激的な一時でした。

次回行くとしたら、インドネシアの島々に行ってみたいですね。ギリシアと同じく、インドネシアも膨大な数の島々を擁する国家ですから、独自色溢れる島文化を堪能しつつ、まったりリラックスしたいです!​​​​​​​​​​​​​​​​​​​







Last updated  2019.10.19 23:00:19
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2019.09.23
カテゴリ:PS4
『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が発売されてから、早くも2週間以上が経ちました。発売日に即刻ダウンロードし、密かに狩猟生活を楽しんでおりましたが…、実を言うと発売後2日でストーリーをクリア(ラスボスを撃破)してしまい、今は10月に配信されるラージャンに向けてウォーミングアップしています。笑
※この記事にはストーリーのネタバレが含まれています。



発売日に有休を取り、ゲーム本編のダウンロードが完了した直後(朝6時くらい)から怒涛の勢いで進めていたからでしょうが、思ったよりも早くクリアできてしまいました。上位装備でもイヴェルカーナまではサクサク狩猟できたのが大きいですね。とはいえ、アイスボーンは、MHシリーズにおける「G」に位置づけられる作品(拡張版)です。拡張版であるにも関わらず、ここまで多種多様な亜種・新モンスター・新ストーリーを詰め込むなんて、素直に凄いと思います。MH好きなら間違いなく買うべき作品ですね。

ストーリーでは、新モンスターに加え、歴代のMH看板モンスターとも戦うことができます。私のMH歴はMHPから始まり、MHP2nd、MHP2ndGを経て、MHFで一旦止まり、MHP3rdや任天堂時代はノータッチだったので、各タイトルの看板モンスターを狩猟できたのは非常に感慨深かったです!特にジンオウガは、MHP3rdを受験勉強のために諦めた経緯があるので、狩猟中はあの頃からの時の流れを感じました。

しかし、少し気になる点も。MHWとは違い、アイスボーンのストーリーはどこか熱中度に欠けました。新生MHにもう慣れてしまったというのもありますが、一番の要因はストーリー展開が前回と似ていることですね。
生態系に異常が発生し、看板の古龍(前回はネルギガンテ、今回はイヴェルカーナ)が関与していると仮定され、でも結局は、その裏に潜んでいるより強大な古龍(前回はゼノ・ジーヴァ、今回はアン・イシュワルダ)が真因だったと判明する…。贅沢な批判になりますが、もう一捻り・どんでん返しが欲しかったですね。
まぁ、怒り喰らうイビルジョーが古龍種(イヴェルカーナ、ネロミェール、ヴァルハザク)と縄張り争いして互角というのはある意味どんでん返しでしたが。笑
私はイビルジョーにそこまで思い入れはなく、古龍派なので、複雑な気持ちです…。確かに、龍属性をあそこまで肥大化させていれば、古龍との相性は良くなりますね。笑



現在、私はMR45付近で、主力武器はランス(業槍ベルゼベリスク、爆鱗槍バゼルロケット、氷騎エクティス)となります。怒涛の勢いでクリアしてしまったのもあり、もうそこまで長時間プレイしていませんが、装備拡充のためにちょこちょこ狩りに出かけています。エンドコンテンツの「導きの地」は、YouTubeの解説動画等で仕組みは理解しましたが、そこまでやる気は起きず、イャンガルルガを出現させて以降は手を付けていません…。ティガレックス亜種や銀レウスと狩猟してみたいんですが、そこまでモチベーションが…。
今は、10月配信のラージャンを待っている状態ですね。後は、黒龍ミラボレアスが配信されることを切に願っています。MH15周年でミラボレアスがかなり推されているのを見ると、きっと裏ボスとしてMHWIの世界に降臨してくれるはず…!と期待していまいますね。それで、アルバトリオンも実装されて、ミラボレアスと世界を巻き込む縄張り争い…なんてことが起きたら、最高なのですが。笑






Last updated  2019.09.23 22:13:47
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2019.07.21
カテゴリ:映画
​​​​今日、歴史が動きました。サンディエゴにて開催中のコミコン2019にて、MARVELスタジオのプロデューサー、ケヴィン・ファイギ氏が高らかに宣言しました。

​『アベンジャーズ:エンドゲーム』の興行収入が今夜中にも『アバター』を抜き去り、世界歴代1位になることを!​



土曜日(2019/7/20)時点で、『アベンジャーズ:エンドゲーム』の興行収入は27億8920万ドル、対する『アバター』の興行収入は27億8970万ドルで、その差は僅か50万ドル!今週の平日1日の米国興行収入でさえ30~40万ドルぐらいでしたから、日曜日に世界で50万ドル以上稼ぐことは造作もないことでしょう。
これが意味するところは、長年君臨していた『アバター』が遂に王位を剥奪され、新たに『アベンジャーズ:エンドゲーム』がその王座「歴史上最もヒットした映画」の名を手に入れたということです!

いやぁ、めちゃくちゃ嬉しいですね!
前に書いた記事「​『アベンジャーズ:エンドゲーム』果たして、世界興行収入歴代1位になれるのか…!?​」では、「エンドゲーム」が世界1位になるのは難しそうだと予想していましたが、あれから一転、米国を除く国際市場で予想以上に健闘し、劇場公開から僅か86日で映画界の帝王になることができました。『アバター』が238日もかけて(しかもディレクターズカット版の再上映もして)あの盤石な地位を築いたのにも関わらず、その半分の日数もかけずにそれを超越したのです。
しかも、(前述の記事にも書きましたが)あまりにも『アバター』に有利な、unfairすぎる環境下でそれを成し遂げたんですから、「エンドゲーム」がどれだけ圧倒的な実力を持っていたかが分かりますね。

それにしても、「エンドゲーム」の動向を把握するためによくアナリストたちの記事を読んでいましたが、全員漏れなくMARVELの手の平の上で転がされていましたね。笑
公開前は「アバターに勝つことなど夢物語だ」。
歴史上最高のオープニング興収を達成した時は「世界歴代1位は確実だ」。
勢いが失速した時は「アバターにはやっぱり勝てない」。
特典映像追加版の上映が開始した時は「アバターに勝つことはそれでも厳しい」。
米国での興収が更に失速した時は「世界1位など無理、アバターがどれだけ凄いか認識すべきだ」。
国際市場での健闘が判明した時は「あれ?なんか勝てそう」。
そして、無事『アバター』に打ち勝ったわけですが…。アナリストたちを批判するわけではないですが、「エンドゲーム」に関して言えば、彼らの予想は後手後手でした。それだけこの映画が、データ上では分からない規格外の軌道を描いていたということでしょう。歴戦のアナリストたちは毎回「エンドゲーム」の断片的な実績を見ては、全体像を捉えた気になっていました。中には、一貫して「必ず世界1位になる!」と主張していた方もいましたが、相手にされていませんでした。結局、その方が一番優れたアナリストだったわけですが。この事例はある意味教訓として使えますね。笑

さて、世界歴代1位の栄冠を手に入れた今、あとはどれだけ世界2位の『アバター』を引き離せるかが焦点になります。これからは1ドル稼ぐ度にそれが前人未到の世界記録になるわけですからね!もうすぐBD/DVDリリースもされますが、まだアベンジャーズ熱は残っています。どこまで記録を伸ばせるか、非常に楽しみです!​​​​






Last updated  2019.07.21 17:16:48
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カテゴリ:映画
​​​​​​​​​​​​​​サンディエゴで開催されているコミコン2019にて、遂にマーベル・シネマティック・ユニバース「フェーズ4」の新たなラインナップが公開されました!『アベンジャーズ:エンドゲーム』でアイアンマンとキャプテン・アメリカが堂々たる幕引きを果たしましたが、MARVELの世界はまだまだ終わりません。以下がその公開予定日(米国)とタイトルです!


①Black Widow 
​​2020年5月1日公開予定​​
待望のブラックウィドウ単独映画!過去編となるようですね。



②タイトル未定作品 
2020年秋頃公開予定


③The Eternals 
​2020年11月6日公開予定​​
あのサノスが属する種族で、ほぼ不死身の超人たち「エターナルズ」。アンジェリーナ・ジョリーが出演予定です!



④Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings
2021年2月12日公開予定
MARVEL初となるアジア系スーパーヒーロー!



⑤WandaVision (Disney Plus独占配信ドラマ)
​2021年春公開予定​
スカーレットウィッチとヴィジョンの恋模様が描かれます。



⑥Doctor Strange in the Multiverse of Madness
2021年5月7日公開予定
ドクター・ストレンジ最新作。「エンドゲーム」で開かれた多次元の話が広がりそうですね。



⑦Loki (Disney Plus独占配信ドラマ)​
​2021年春公開予定​
「エンドゲーム」で四次元キューブを手にした別次元のロキの話のようですね。



⑧タイトル未定作品
​2021年夏頃公開予定​
​​
​​
⑨The Falcon and the Winter Soldier(Disney Plus独占配信ドラマ)​
​2021年秋頃公開予定​
キャプテンの盾を継承したファルコンがどのような戦闘をするのか楽しみです。



⑩Hawkeye(Disney Plus独占配信ドラマ)​
​2021年秋頃公開予定​
「エンドゲーム」序盤で見られた自暴自棄状態(刀を使うローニンモード)のホークアイを掘り下げるそうです。



⑪Thor: Love and Thunder
2021年11月5日公開予定
マイティ・ソー第4弾!ナタリー・ポートマンが再演予定で、「女性版ソー」になるという噂です。


​​​​​​​​​​​​
以上、11作品が公開されました。フェーズ4は「エンドゲーム」で悲劇的な死を遂げたブラックウィドウを皮切りに、新ヒーローのシャンチーがMCUに仲間入りする他、ドクター・ストレンジマイティ・ソーなどの人気ヒーローの続編も手堅く固めてきましたね。特に存在感が目立つのがDisney Plus独占配信ドラマシリーズ。本編では描き切れなかったサブキャラの機微と冒険が詰まっていることでしょう。どのサブキャラも主役に匹敵するほどの人気を得ているので、Disney Plusへの集客効果は抜群でしょうね。笑

しかし気になる点は、既に続編制作が決定していた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」「ブラックパンサー2」が発表されなかったこと。前者は過去にディズニーと監督が揉めていたことがあるので、制作が遅れているようですが…。どちらもフェーズ5として投入されるんでしょうか?2つある「タイトル未定作品」に当てはまる可能性もありますがね。

「エンドゲーム」でインフィニティ・サーガが完結しましたが、そこで空いた大きな穴を埋めるかのように、怒涛のラインナップで新たな時代の幕開けとなりそうです。将来的には、アベンジャーズ再結成もされるのでしょうか?もしそうなら、Avengers VS X-menもフェーズ6辺りで実現できそうですね。笑​​






Last updated  2019.07.21 17:14:41
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2019.07.14
カテゴリ:映画
​​​​​​『アベンジャーズ:エンドゲーム』が世界中に大旋風を巻き起こしてから、2か月以上が経過しました。
前作『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』を遥かに超える​歴史上最高のオープニング興収(米国だけで3.6億ドル, 世界で12.2億ドル)を記録。​公開前のアナリストたちの予想を遥かに飛び越え、わずか公開2週目であの『タイタニック』を超えて世界興行収入歴代2位に躍り出た本作は、今や歴代1位の『アバター』にもじりじりと差を詰めています。(ちなみに、米国興行収入では『アバター』をとうの昔に超えています)

『アバター』が27.88憶ドルに対し、
『アベンジャーズ:エンドゲーム』は現時点で27.74億ドル!
​差は僅か14百万ドル​​となっています。
(2019/7/14時点 Box Office Mojo調べ)



このままの勢いで歴代1位になってほしいものですが…、この14百万ドルの差は、ここに来て高い壁になってきています。理由は様々ありますが、最大の要因は、『アバター』上映時とは違い、エンドゲーム公開時期に競合となるブロックバスター映画が乱立したことでしょう。

『名探偵ピカチュウ』『ジョン・ウィック:パラベラム』『アラジン』『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』『X-MEN:ダーク・フェニックス』『ザ・シークレット・ライフ・オブ・ペット2』『メン・イン・ブラック:インターナショナル』『トイ・ストーリー4』… エンドゲーム公開後2か月間は、まさにレッドオーシャン状態。競合の少ないクリスマス時期に伸び伸びと長期上映された『アバター』とは違い、環境が悪すぎです。同時期の公開作品が多いと、公開劇場数やスクリーン数が新作の枠のために強制的に減らされ、どんなに魅力的な作品でも、集客力が否が応でも下がりますからね。
アナリストの中には、エンドゲームが『アバター』と同様の条件で公開された場合は、簡単に歴代1位になれたと分析する方も多いです。

他にも、『アバター』公開時の2009年よりも娯楽が多様化し、映画館の訴求力が落ちたこと、SNSが普及しネタバレ拡散力が凶悪的にUPしたことなど、業界の構造的要因がエンドゲームの歴代1位への障害になっています。(一方で、中国市場の伸長などエンドゲームに利した構造的要因もありますが、それを含めても、2009年時点より映画市場がシュリンクしたことは否めないと思います)

特典映像を追加したVerの再上映や、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』による相乗効果などもあり、まだエンドゲームは米国での上映を終了していません。しかし、直近の1日の米国興行収入は50万ドルを既に切っており、前述の通り、残り14百万ドルがかなりのハードルになっています。(米国以外の国際市場では、そのほとんどが既に上映終了してしまっています。インドでは再上映がスタートしたようですが)
その米国でも、7月末にはエンドゲームのデジタル・リリースが決定しているので、タイムリミットはもうすぐでしょう。


私としては『アベンジャーズ:エンドゲーム』に是非とも歴代1位になってほしいですが、このままだと難しそうですね。
​元々『アバター』に迫ることなど夢物語だったので、その一歩手前にまで来ていること自体、誰も予想しえなかった規格外の出来事――「映画界の偉業」と言えます。(公開前は、『タイタニック』を超えることすら疑問視されていたほどです。私自身、「『スターウォーズ:フォースの覚醒』を超えてベスト3に入ってくれればいいや」なんて思ってました。)
しかし、いざ現実味を帯びてくると、人間欲が出てくるもので…。笑

スーパーヒーロー映画が、世界一となれるのか。高い壁と言いつつも、その差は1日1日着実に埋まってきています。レッドオーシャン状態であっても、かなり健闘していると思います。
アナリストの中には、「ディズニーは既に『アバター』の映画化権を買収しており、シリーズ化の構想もあるので、アバターシリーズのマーケティング上、歴代1位という称号をエンドゲームに取られたくない(から、わざと最後のプッシュをしていない)」と予想する方もいます。しかも、もうすぐ実写版『ライオン・キング』という特大競合作品も公開されます。逆風だらけの厳しい状況ではありますが、果たして…!
最後まで動向を注視していきたいと思います!






Last updated  2019.07.14 19:43:01
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2019.06.12
テーマ:海外旅行(5659)
カテゴリ:古代ギリシア
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​平成から令和へと年号が移り変わり…、​平成最後の海外旅行はギリシアでしたが、令和最初の海外旅行もギリシアです!​GWはあらゆる航空券が高騰していたのもあり、時期を少しずらして6月初週にギリシアへ1週間ほど行ってきました。というのも、今所属中の会社には「5の倍数の年齢になった時、自分の好きな時期に有休を5連続で取っていい」というリフレッシュ休暇制度があり、今年で満25歳になる私は、年末年始・GW・夏季休暇とは別に、9連休を確保できたわけですね。

今までのギリシア旅行は(親友と一緒だった第2回ギリシア旅行を除いて)基本的に一人旅でしたが、今回は彼女と休みを合わせて一緒に旅行してきました!彼女は私のようにギリシア好きでも研究家でもないため、内陸部のマイナー遺跡巡りのようなことはせず、一般旅行客に人気の高いエーゲ海諸島を中心に選定しました。その結果、​アテネ、ナクソス島、サントリーニ島​というチョイスとなりました。
メインは何と言っても「新婚旅行で行きたい欧州の島 第1位」を獲得したフォトジェニックの帝王・サントリーニ島です。サントリーニ島はそのあまりの美麗さ故「一人旅では行かず、恋人と行く」と心に決めていた場所なので、超が付くほど有名な島ながら、今回初めての上陸となります。ナクソス島はややマイナーですが、サントリーニのようにバカンスの島であることに加え、第一次ペルシア戦争の一因となった島でもあり、個人的に行ってみたかったので立ち寄ることにしました。



​​​アテネ:6/2~6/3​​​
格安航空のScootを使い、シンガポール乗り継ぎでアテネへ。エンタメも何もない深夜バスみたいな座席に長時間拘束されるのは結構しんどかったですが、アマゾン・プライムでたんまりオフライン保存しておいた海外ドラマ『スーパーナチュラル』や『松本人志のドキュメンタル』で事なきを得ました。関空発で良い条件の航空券がこれしかなかったんや・・・。


​★アテネで主に訪れたスポット​
①リュケイオン
②ミトロポレオス大聖堂
③アクロポリス(パルテノン神殿他)
④プシリ区のエルム―通り


▶アクロポリス周辺
基本的にアテネはギリシア旅行時に必ずアクセスする場所なので、アクロポリス周辺はもはや実家のような安心感です(アクロポリスはこれで5回目の入場です)。さながらツアーガイドのように、今回が初のアテネとなる彼女を主要観光スポットへと案内していました。彼女は、パルテノン神殿には行きたがっていたものの、遺跡には全く興味がないタイプなので、楽しんでくれるか心配でしたが、アクロポリスとその上に聳え立つパルテノン神殿の壮大さに感無量のようでした。嬉しいものですね。私の解説は8割ほど聞き流されましたが。笑


▶リュケイオン
歩き慣れたアテネ市内ですが、リュケイオンだけは今回初の入場となります。リュケイオンは、古代アテナイの郊外にある体育場であると同時に、​「万学の祖」とも呼ばれる大哲学者アリストテレスが自らの哲学を教えた地​でもあります。ここでアリストテレスを始祖とするペリパトス派が逍遥しながら真理について議論していたかと思うと、感慨深いですね。アリストテレスはスコラ哲学を通して中世ヨーロッパにも多大な影響を与えており、学問のみならずキリスト教の理論化にも貢献しました。
リュケイオンはアクロポリスと比べると地味な遺跡のため(その歴史的意義はアクロポリスにも比肩しますが)、彼女が休憩中に一人でちゃちゃっと行ってきました。笑


▲最早跡形も残っていませんが、リュケイオンは、「エフェベイオン」と呼ばれる講義室や、レスリングなどで体を鍛える「パライストラ」、汚れた体を洗い流す公衆浴場などの複合施設でした。このような設備が発展する前は、アポロン・リュケイオス(牧畜を守る権能を持つ)を祀る神域でもありました。



ナクソス島:6/3~6/4
エーゲ海のキュクラデス諸島で最大の島であり、アルカイック期(前7~6世紀頃)に周囲の島々を従えるほどの絶大な力を誇った都市国家がナクソスです。光明神アポロン信仰の一大拠点・デロス島に、印象的なライオン像を奉納したのも、古代ナクソス人でした。
ヘロドトスによれば、ペルシア帝国から支援を受けたミレトス僭主アリスタゴラスはナクソスを4か月間包囲したものの、その頑強さに撤退せざるを得なくなりました。この失敗でペルシア帝国からの信頼を失ったアリスタゴラスは、「やられる前にやる」精神でペルシアから離反し、マラトンの戦いで有名な第一次ペルシア戦争が勃発したのです。ナクソスの強さが、世界史に大きな影響を与えた瞬間でした。


★ナクソス島で主に訪れたスポット
①ナクソス・タウン
②パラティア島のアポロン神殿
③ヴェネツィアン要塞と旧市街
④考古学博物館
⑤グロッタ・ビーチ
⑥ミトロポリス遺跡博物館
⑦ナクソス・ポート


▶パラティア島のアポロン神殿
ナクソス島のランドマークは、何と言ってもパラティア島のアポロン神殿でしょう。もはや神殿の門と基礎部分しか残っていませんが、それが逆に印象的な建造物になるのに一役買っており、​「ポルタラ(門)」​とも呼ばれています。この神殿は、同時代に着工中だった他国の壮麗な神殿(アテナイ僭主ペイシストラトスによるゼウス・オリュンピオス神殿など)に対抗意識を燃やしたナクソス僭主リュグダミスによって作られました。結局未完成のまま終わり、今ではその面影は殆ど消え去ってしまいましたが、当時のナクソスの繁栄ぶりを偲ぶには最適な場所と言えるでしょう。
この独特の非現実感は彼女の心も捉えたようで、太陽神ヘリオスの輝きと風の神々アネモイの息吹、そしてポセイドンの美麗な海に満喫しているようでした。


▲この神殿は、入り口がデロス島の方角を向いているので、アポロン神へと捧げられたと広く信じられています。しかし、ギリシア神話が示す通り、パラティア島は酒神ディオニュソスとの結びつきが強い島でもあるので、ディオニュソス神殿だったとする説も存在しています。


▶旧市街とグロッタビーチ
ナクソス・タウンはこじんまりしており、1泊2日という短い期間でしたが、思う存分堪能することができました。白亜の街並みを残す旧市街は、あらゆる場所がフォトストップになるほどの美麗さを誇っており、晴天の蒼穹と相まって、さながら絵画の世界に迷い込んだかのようでした。しかも、ふと海に目を向ければ古代の栄光であるポルタラのシルエット。以前旅行したミコノス島もこのような街並みを有していましたが、すぐ近くに古代遺跡が聳え立っているのがナクソスの特筆すべき点であり、異なる時空が隣り合わせになっている町と言えます。モダンなグロッタホテルのウェルカム・ワインを彼女と飲みながら、白い町・美しいエーゲ海・古代のポルタラを眺め、心が現実の鎖から解き放たれたかのような、途方もなく贅沢な時間を過ごすことができました。


▲右手に見える小さな島がパラティア島で、その上にポルタラが聳え立っています。パラティラ島へは歩いて上陸することができ、その道中ではヨーロピアンズが海水浴を満喫していました。

ちなみに、グロッタビーチ周辺には、キュクラデス文明/ミケーネ文明の住居跡や、アルカイック期のアゴラ跡も確認されており、ここが古代世界の活動の中心部だったことを示しています。古代人たちも私たちのようにパラティア島と海を眺めながら生活していたかと思うと、時空を超えた親しみを感じますね。(ミケーネ文明崩壊後、時代が下るにつれて、住居地域はヴェネツィアン要塞の方へ移行しましたが)
夕暮れ時に、パラティア島とポルタラに向かって夕陽が沈んでいく様をビーチから眺めていましたが、古代人たちも我々現代人のように、夕陽を特別な想いで見つめていたことでしょう。



サントリーニ島:6/4~6/7
ナクソス・タウンを堪能した後は、遂にバカンスの帝王・サントリーニ島へ向かいます!ナクソスとサントリーニは非常に近い位置にあるので、フェリーに乗って上陸しました。港は大量の観光客と客引きで溢れ返り(さすが最も有名な島…!)、早くも静かなナクソスを懐かしむ気持ちでいっぱいでしたが、なんとかフィラ市内へと到着することができました。サントリーニ島は青銅器時代の度重なる大噴火によって形作られたこともあり、断崖絶壁の岩がちな土地が特徴的です。眺めは最高ですが、こんな険しい島に一大バカンス拠点を作るなんて…人間の逞しさは凄まじいですね。


★サントリーニ島で主に訪れたスポット
①フィラ
②先史博物館
③考古学博物館
④カマリと黒砂ビーチ
⑤古代ティラ遺跡
⑥オールド・ポート(ロバ乗り)
⑦ネア・カメニ島とカルデラ
⑧パレア・カメニ島と聖ニコラス教会
⑨ティラシア島
⑪イア(夕陽)
⑫アクロティリ遺跡
⑬サント・ワインズ・ワイナリー


バカンスでまったりどころか、かなり活動的なガチ観光となってしまいました…!サントリーニ島は「バカンス」や「フォトジェニック」といった表面を一枚剥がすと、歴史的・神話的・地理的に極めて興味深い深層が現れるため、知的好奇心の赴くままに行動せざるを得ませんでした。こんなにアクティブな旅に、文句も言わず付き合ってくれた彼女には本当に感謝です。


▶古代ティラ遺跡
サントリーニ島は古代スパルタ人が前8世紀頃に入植した地として知られ、そのリーダーだった伝説上の人物テラスの名前を取り、当時は「テラ島」と呼ばれていました。その活動跡が色濃く残るのが、古代ティラ遺跡です。カマリ・ビーチ近くの小高い山の上にあり、観光客でごった返すビーチとは対照的に、世俗と切り離された静穏なる隠遁地のようでした。日頃のビジーさに少し疲れていた私たちは、この無窮の時を刻む太古の頂に癒しを見出し、心を空に投げ出していました。(ほぼ登山なので肉体的には疲れていましたが笑)
それにしても…、平成最後の海外旅行としてスパルタに行き、令和最初の海外旅行としてスパルタ人の入植地サントリーニ島に行ったとなると、次の旅行は北アフリカのキュレネ(古代テラ人が入植した地)ですかね?笑


▲主にヘレニズム期とローマ期の遺構が広がり、住居・アゴラ・神殿の遺構を確認することができました。意外だったのはプトレマイオス朝守備隊駐屯地の遺跡があったことで、当時のエジプトがエーゲ海にどれだけの影響力を持っていたかが推察できますね。


▶ネア・カメニ島(カルデラ)~パレア・カメニ島(温泉)
前述した通り、サントリーニ島は紀元前の大噴火によって大きく地形が変形しました。そのインパクトは計り知れず、キュクラデス諸島を始めとするエーゲ海全域に大激震を与えたのは確実で、これが後のアトランティス伝説の元となったとする説もあるほどです。このような地球規模の大破壊は、古代人に神々の怒りとして記憶されたでしょうから。
サントリーニの内海にポツンと佇むネア・カメニ島は、度重なる火山活動によって海上にまで隆起したカルデラです。自力で行くことは難しいですが、ネア・カメニ島やその近くのパレア・カメニ島の温泉に連れて行ってくれるお手頃な船上ツアーを現地旅行会社が企画していたので、それに参加してサントリーニの雄大な火山活動を探求してきました。
「温泉に行くっていうし、サンダルかな~」と、フィラで購入したハンドメイドの革サンダルを装備して意気揚々とネア・カメニ島に上陸しましたが…すぐに後悔しました。ネア・カメニ島の上には見渡す限りの岩山と荒れ地が広がっており、サンダルとの相性が最悪なのは火を見るよりも明らかだったからです。カルデラまで到達するには、至る所に転がる岩を乗り越えて行く必要がありますが、購入したばかりで履き慣れないサンダルでスイスイ行けるはずがありません。足首をグリングリン捻るわ、サンダルの革がはち切れそうになるわで、折角のハンドメイド品が引き裂かれるかと思いました…。
ただ、眺めは最高で、怪物の鱗のような岩肌と蒼穹のエーゲ海の組み合わせは、神話的な壮大さでした。ツアーなので時間は限られていましたが、できることならもっとゆっくり見て回りたかったですね。


▲大自然の厳しさと美しさを体現したかのような景色。下部に広がる黒い岩はその一つ一つが非常に鋭利に尖っており、少し押し付けるだけでペットボトルが真っ二つになりました。

それでお目当ての温泉ですが、これが史上最高にアドベンチャラスな温泉でした。日本にある温泉のように整備されておらず、水深十数メートルを超える海を泳いだ末に到達できるという海中温泉だったのです。
というのも、温泉のあるパレア・カメニ島の近海にツアー船が停泊し、「接岸するのかな?」と思いきやそんなことはなく、「温泉はここから海に飛び込んで泳いだ先にあるよ!ただし水深は十数メートルあるし水温も低いから"Only for Good Swimmers"だよ!」というアナウンスが。("Only for Good Swimmers"を連呼するものだから覚えちゃいました)
な、なんて高いハードルなんだ…!バカンス慣れしているヨーロピアンズは躊躇なく飛び込んでましたが、私はというと九十九里浜の近くに実家があるというだけのただの元千葉県民。海の恐ろしさを幼少の頃に叩き込まれており、水深十数メートルもある海に浮き輪も無しに飛び込むなんて、サメの口にダイブするも同然…!
ということで、無邪気に海を泳ぎまわりアドベンチャラスな温泉に続々と到達するヨーロピアンズを船上で眺めながら、彼女と談笑するに留めました。というか、事前に温泉がアドベンチャラスだと教えてくれていれば、サンダルじゃなくて運動靴で行ったのに…。笑


▲白い聖ニコラス教会周辺の、茶色になっている海域が海中温泉です。陸上から行けば簡単でしょうが、港がないので船から泳いで行く他ありません。入ってみたかったなぁ・・・。


​▶イア​
火山ツアーの後は、世界的に有名な夕陽を観るためにイアへと旅立ちました。サントリーニは小さい島なので、フィラからローカルバスを使えば2ユーロ以下で遠くても30分前後で行けるのが便利ですね!ローカルバスは混雑の極みでしたが、運良く座ることができ、1.8ユーロで30分足らずでイアに到着できました。
イアの町並みはフィラと似ていますが、明らかに雰囲気が違っていました。なかなか言い表しづらいですが、フィラをウォーマシンとするなら、イアはアイアンマンです。​つまり、美しい町並みを揃えながらも、綻びがちょこっと出ているフィラとは違って、イアは洗練されているんです。​まさにザ・サントリーニ!よく絵や画像で見かける「蒼穹の海、白亜の壁、藍色の屋根」が完璧に表現されているのがイアなんです。フィラよりもイアのホテルが高騰していた理由が今分かりました。これはここに宿泊したくなるわなぁ・・・。
イアに到着した時点で19:00を過ぎていたので、写真を撮りまくりながらも夕陽絶景スポットのアギオス・ニコラオス要塞へ。(夏のギリシアは日本よりも日の入りが遅く、20:30頃に日が沈みます)バスが激混みだった時点で予想はしていましたが、みんな考えることは一緒らしく、ありとあらゆる観光客が要塞付近へ陣取っていました。その様はまるで自撮り棒とスマホを夕陽の女神に奉納しに来た巡礼者の行列のようで、自撮りの大群そのものがある意味スペクタクルでした。笑

イアの夕陽は​「世界一美しい夕陽」​とも呼ばれています。実際、それは誇張抜きでそうだと思います。ザ・サントリーニなイアの町並みを背景に、静かで壮大なエーゲ海へ真っ赤な太陽が少しずつ沈んでいく…、まるでおとぎ話の1ページのような、そんな瞬間。その刹那だけ太陽は巨大な恒星から太陽神ヘリオスの馬車となり、海の果てへと着水して黄金の杯の上に乗り込むのです。現実から幻想世界へと精神を解き放つ、そんな美しさがイアの夕陽にはありました。


▲赤い太陽は光り輝く円いポータルのようでもあり、その中から神々の王ゼウスが地球を祝福するために歩いて出てきそうなほど神秘的でした。(アベンジャーズ:エンドゲームのブラックパンサー登場シーンのように。笑)その神々しさと美しさは、写真や動画では決して伝わりません。

イアの夕陽を、あらゆる国籍の人々がみんな眺めていました。
19世紀頃、イアは海運業で栄えていました。エジプトからロシアの中間貿易拠点として、繁栄の絶頂を謳歌していたのです。しかし、蒸気機関の発明によって中間地点が不要になると零落が始まり、競合となるピレウス港の躍進とマグニチュード7.8の大地震の影響もあり、20世紀後半には住民数はたったの300人前後にまで減少してしまいました。しかし、​復興作業によって美麗な外観を取り戻したイアは、"Picture Perfect"な一大観光スポットとしてその地位を不動のものとし、全盛期に肉薄するほどの復活を遂げた​のです。
一時は落ちぶれるも、不死鳥の如く復活し、世界中が注目する場所になる…これぞ、ギリシア共和国の望んでいる姿ではないでしょうか。元財務大臣バルファキスが告発したように、EUの構造的欠陥と権威主義的政策がギリシアの不況を未だに長引かせています。しかし、いつかその軛から解き放たれ、イアの如く復活し、国際的な威信を取り戻せると信じています。イアの夕陽の幻想的な光景を眺めながらも、ふとそう思いました。


▶アクロティリ遺跡
「火山灰に埋もれた遺跡」というワードで、おそらく多くの人が真っ先に思い浮かべるのはイタリアのポンペイ遺跡だと思います。​アクロティリ遺跡はまさにそのギリシア版で、ポンペイ(紀元後79年)よりも遥かに古い時代(紀元前17世紀頃)に起きた大噴火の悲劇を現代まで伝えています。​
アクロティリの古代都市は、頻繁に発生する大地震に苦しめられてきましたが、被災する度に並々ならぬ努力で復興してきました。地震で崩れる度に、瓦礫の上に新しい道路や建造物を作っていたので、都市の地面が徐々に高くなっていったほどです。東日本大震災で震度7弱の揺れと津波(実家の庭が浸水し少し地割れする程度でしたが)を経験した私としては、古代アクロティリ人の自然災害にも挫けないその努力に感銘を受けました。


▲アクロティリ遺跡は、その歴史的重要性故に、屋内に守られています。今から約3700年くらい前の遺跡だというのに、もう3階建てがあったり、トイレ(パイプによって下水まで流す)の遺構があったりと、極めて高度な技術を有する文明でした。

しかし、地震では決して折れなかった古代都市も、地形を変形させるほどの大噴火には勝てませんでした。天から降り注ぐ火砕流と火山灰は、小さな島の小さな都市国家を滅ぼすにはあまりにも充分すぎる量だったのです。サントリーニが白と青に彩られた幸福の島だという評判は、紀元前からなる歴史という分厚い本からしたら、ほんの1ページにも満たない数行の話でしかありません。バカンスの帝王・サントリーニ島の本質は、抗いようのない大自然によって、理不尽に奪われていった数え切れない命の物語なのです。
前述のネア・カメニ島の火山ツアーで、ガイドさんが言っていました。「サントリーニ島の教会は、全てこのカメニ島を向いている。それは、ここで大噴火がかつて起きて、多くの愛する者が死んでいったからだ。だから残された人々は、もう二度とこの悲劇が起こらないように、このカルデラの方角に教会を立てて祈っているんだ。サントリーニ島は幸せの島?冗談じゃない。ここは死の島だよ


▶レッドビーチ
アクロティリから少し歩くと、まだあまり開発が進んでいない秘境的ビーチが現れます。赤砂の絶壁が特徴的なため、レッドビーチと呼ばれていますが、ガイドブックにも掲載されているのでもはや隠れ家ではなくなっていました。笑


▲ガイドブックには「人が少ない静かなビーチ」と書かれていましたが、結構な人がビーチでエンジョイしていました。レッドビーチ近くのアクロティリに向かうローカルバスが混みまくってたのも納得です。

水着も持参し、気温も25℃とこの旅行中では一番の暑さですし、これはエーゲ海で泳ぐには絶好のチャンス!意気揚々と波に浸かりましたが・・・めっちゃ冷たい。外気温がめっちゃ暑いこともあり、そのギャップが凄まじい。氷水に足を突っ込んでいるかのようです。第3回ギリシア旅行時(8月)のミコノス島の海水もめっちゃ冷たかったし、エーゲ海は基本冷たいもんなのだろうか・・・。(それに比べてコリントス湾は冬でも温かかったし、寒さに苦手系男子はコリントス湾へ行けということか・・・?)
その冷たさに彼女は早くも泳ぐことをギブアップ。​私は意を決して平泳ぎをしてみたものの、数分で歯が鳴りそうなレベルにまで体温が低下。​痩せ型なので元々寒さは苦手でしたが、ここまでとは・・・。ヨーロピアンズが寒さをものともせず泳いでいるのは、地中海の冷たさに慣れてるからなのか、筋肉量が多いからなのか・・・。日光で体温を回復しながらも、そんなことを考えていました。笑


​▶サント・ワインズ・ワイナリー​
サントリーニ最後の夜(と言ってもまだ明るかったですが)は、偶然同じ島に居合わせた新婚旅行中の同期と、眺めの素晴らしいワイナリーでディナーです。(部署も業界も大きく異なりますが、私と彼女はいわゆる職場恋愛なので、同期は共通の友人でもあります)
サントリーニ島の雄大な景色を眺めながらワインの飲み比べをし、談笑に花を咲かせます。同期の奥さんがコミコンに参加したことがあるほどの大のMARVELファンだったのもあり、会話はかなり盛り上がりました。笑
同期は開発職ということもあり、営業職の私とは仕事上での交流はありませんでしたが、新婚旅行という人生の絶頂期にギリシアを選んでくれたことは本当に嬉しかったですね。


▲サントリーニはワインも非常に有名で、あまりお酒が得意でない私でも、美味しいワインであることが分かりました。こんなに美しい景色を眺めながら飲むワインは何でも美味しく感じるのかもしれませんが。笑



​そして…帰国​:6/8~6/9
楽しい時間は一瞬で過ぎ去り、気付けばアテネのエレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港に。Scootに乗り込んで、トランジットのシンガポールまでひとっ飛びです。そして、ただいま日本…。家に着いたのは日曜日の深夜で、月曜日からは普通に仕事です。この幸せに満ちた旅行も、日々の忙しなさに、徐々に埋もれていくのでしょうね。(というか、真っ黒に日焼けしすぎて月曜日は上司・先輩・後輩から総ツッコミを喰らいました。笑)

言うまでもなく、とても楽しく、幸せで、学びに満ちた旅となりました。ギリシアに限りませんが、現地でしかわからないことは多いので、それを紐解いていくのは無上の喜びですね。今回は一人旅ではなく、彼女との二人旅でしたが、その場で喜びを好きな人と共有できるのは、非常に素晴らしいことですね。彼女とは、国内旅行に加え、香港・台湾・ベトナムと、ギリシア以外にも様々な場所を訪れてきましたが、今回がトップクラスに楽しかったです。ギリシア補正も絶対あるでしょうけどね。笑
彼女もギリシアのことを好きになってくれたようで、彼女お気に入りのナクソス島には一緒に再訪するかもしれません。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

高橋優の歌詞にもありますが、「辛いことの中にちょっとある最高のために僕らは歩く」。まさにその通りです。ギリシアの文豪ニコス・カザンザキスが生み出したキャラクター・ゾルバは、お金のことを「翼」だと表現していました。普段はコツコツと翼を養って、ここぞという時にそれを脈動させ、最高の瞬間へと羽ばたく。また次の飛翔を夢想しながら、しばらくは翼を養うことにします。​​






Last updated  2019.06.18 00:11:39
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2019.04.27
カテゴリ:映画
初めて観たマーベル映画は、『マイティ・ソー』でした。あの頃はマーベルという単語が何を意味するのかすらも分からずに、純粋に「北欧神話の映画だから」という理由で劇場に足を運びました。『アベンジャーズ』というプロジェクトを知ったのはその後です。劇場公開前、友人と『アイアンマン』『アイアンマン2』『インクレディブル・ハルク』『キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー』をTSUTAYAで借り、来たるべきアッセンブルに備えたことを、今でも覚えています。あの時から、私はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に魅了され始め、『アベンジャーズ』以降のマーベルの最新作は、必ず劇場で観るようになりました。気付けば「ギリシアの次にマーベルが好き」と断言できるくらい、MCUのファンになっていました。

あの頃はアメコミヒーローと言ったらバットマンやX-MENで、MCUの重要な要素であるアイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーは、マイナーなヒーローでしかありませんでした。ネット上の批評家たちの中には、アベンジャーズのことを「所詮は知名度の低い、弱小ヒーローの寄せ集め」と見下す人もいました。
しかし、それがどうでしょうか。多くの人が失敗すると思っていた『アベンジャーズ』は映画史に残る大ヒットを生み出し、それ以降、MCUは破竹の勢いで拡大し続け、『ブラックパンサー』はヒーロー映画史上初となるアカデミー作品賞ノミネート、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』はヒーロー映画史上初の全世界興行収入20億ドルを突破するなど、今やスターウォーズをも超える伝説的なシリーズとなりました。

それが、今作で終わりを迎えます。厳密に言えば、MCUはまだ終わりません。スパイダーマンやガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ブラックパンサーの続編が既に発表されてますから。しかし、MCUを創造し、支えてきた初代アベンジャーズ――アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソー、ハルク、ブラックウィドウ、ホークアイの長い長い戦い(インフィニティ・サーガ)は、エンドゲームで幕を閉じてしまうのです。
※ネタバレ注意!



インフィニティ・サーガ最終作に相応しい、文句無しの最高傑作でした!
ヒーロー結集というお祭り要素の濃いアベンジャーズシリーズにおいて、ここまで各ヒーローの心の機微を捉えた演出をするなんて、良い意味で驚きです!エンドゲーム前半は、まるでヒューマンドラマ系の映画であるように、ヒーローの内面の動きを追う構成になっていました。インフィニティ・ウォーで全宇宙の生命体の半数が消滅し、各国政府は崩壊、絶望のどん底にいるからこそ、それぞれの人間性や心の底が明らかになりやすいのです。そんな中で、適度にコメディ要素が分配され、全体が重く沈んだトーンにならないような配慮がされているのは、MCUならではといったところ。前作のコメディ担当だったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはほぼ全滅状態ですが、代わりにアントマンというお笑い界のニューホープが劇場に笑顔を呼び込んでいました。笑 


◆絶妙なタイムトラベル設定
コメディ要素もそうですが、本作でアントマンが貢献した役割は途方もなく大きいです。アントマンがいなければ、エンドゲームそのものが成り立ちませんでしたからね。タイムマシンを完成させたのはトニーですが、そのアイディアのきっかけを作ったのはアントマンです。インフィニティ・ウォーでは仲間外れにされていましたが、エンドゲームでここまで重要な役目を担うのなら、前作でははぶられて当然でしょう。笑
というか、本作のタイムトラベルもよく考えて作られていましたね。エンドゲームでのタイムトラベルでは、「過去の改変で現実を変える」というSFのお決まりが封印されています。既に築かれた因果関係は変更できず、過去を変えても、今は変わらないという設定になっていました。つまり、時をさかのぼって、赤ん坊のサノスを殺し、現代に戻っても、「サノスがいない世界」は到来せず、依然として「サノスによって半分の人類がいなくなった世界」のままなのです。
量子世界によるタイムトラベルは、厳密には「パラレルワールドへの移動」に近い概念でしょう。過去に戻った時点で、「未来人がやってきた過去」という別の世界線が生まれ、「未来人がやってこなかった過去」とは隔離されてしまうのです。だから、未来人が過去を改変した後に、元の時代に戻ったところで、「未来人がやってこなかった過去」をベースとした世界線に戻るだけなので、何も変わらないのです。「未来人がやってきた過去」をベースとした世界線は救われますが、「未来人がやってこなかった過去」をベースとした世界線は、依然として救われないままなのです。
こうすることで、今作は、タイムトラベルものに付き物の厄介なタイムパラドックスからフリーになれました。過去へのタイムトラベルも、別の世界線での話なので、過去作や物語上の矛盾を恐れることなく自由に動き回ることができました。過去のムジョルニアを持って来てしまったソーには、さすがに「その世界線のソーが困るやろ・・・!」と突っ込みましたが。笑


◆早すぎる死
エンドゲームで予想外だったことの1つが、ブラックウィドウが死ぬことです。しかも完全にMCUから退場します。なぜなら、ソウルストーンへの犠牲は、インフィニティ・ガントレットであっても修正できないからです。(終盤、ブルース・バナーが指パッチンしても「彼女を蘇生できなかった」と言っています)ブラックウィドウの単独映画の話が出ていたので、死なないものだと思っていました・・・。
ソウルストーン入手のため、彼女が命を投げ出そうとするのは明白でした。彼女には「世界のために尽くす」ことが全てでしたから。(純粋な公共善を目指してではなく、己の暗い過去を隠すため)
とはいえ、ホークアイはドラマ化、ブラックウィドウは単独映画化が企画されているので、「策謀に長けた二人だし、別の入手方法を考案するのかな」と思いきや・・・。
エンドゲームの予告編で頻りに唱えられていたフレーズ "Whatever it takes" 「何を犠牲にしようとも」が、ここにきてガツンと降りかかりました。それまではMCUの過去を振り返りながらも、ヒーローたちの葛藤・成長を改めて感じる「さよならツアー」感がありましたが、彼女の死からトーンが変わり始めます。それは、アベンジャーズ側・サノス側含め、己が目的を"Whatever it takes" なんとしてでも成し遂げようとする、最終局面に入ったことを示していました。
というか、ブラックウィドウの単独映画はどうなるんでしょう?過去編になるのでしょうかね。それとも壮大なミスリードだったのか・・・。


◆エンドゲーム到来・究極の総力戦!
未来のネビュラが過去のネビュラと偶然リンクしてしまったことにより(ネビュラが生き残ったのはこのためだったんですね!)、過去のサノスがこのことを嗅ぎ付け、未来の地球に攻撃を仕掛けます。彼も、なんとしてでもアベンジャーズの野望を止めようと必死なのです。迎え撃つはアイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーの「ビッグ3」。アイアンマンはインフィニティ・ウォーで一度敗北していますし、ソーは相変わらずのビール腹、キャプテンは明らかに身体的能力が(超人たちに比べれば)劣っており、予想通り苦戦を強いられます。

ところがここで凄まじいサプライズが!なんとキャプテンが、ソーの過去から持ってきたムジョルニアを使えるようになったのです!確かに『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』では、キャプテンはちょっとだけムジョルニアを動かせそうでした。それがまさか伏線となり、ここでムジョルニアを操り出すとは!エンドゲームの極限状態が、ムジョルニアにキャプテンを"Worthy"であると認めさせたのです。
「キャプテンの盾とソーのムジョルニアを両方装備すれば最強じゃね?」というマーベル好きなら誰もが思うことを、ここにきて実現してしまったキャプテンは、ムジョルニアとヴィヴラニウムの盾のコンボ(まさに最強の矛と最強の盾)でサノスを追い詰めます。しかしサノスも強いもので、新武器の大鉈で、宇宙最硬物質であるはずの盾をも半壊させてしまいます。ウルヴァリンもびっくりですね。

この後の展開がMCU史上、いや、映画史上最も熱い展開でした!
盾が壊れ、ボロボロになりながらも、立ち上がるキャプテン。サノスが全軍に攻撃命令を下し、地球侵略を本格化させます。それでも立ち向かおうとするキャプテンに、ふと懐かしい声の無線が・・・。

ハルクの指パッチンにより復活したMCUのヒーローたち・・・それも主演級だけじゃなく、今まで出演した個性溢れる脇役たちも、一斉に救援に駆け付けたのです。最初、ブラックパンサーが光の輪の中から現れた時は、泣きそうになりました。そして、ファルコン、ワカンダ軍、ウィンターソルジャー、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ヴァルキリー、ドクターストレンジ、スカーレット・ウィッチ、スパイダーマン、ワスプ…数えきれないヒーローたちが集結し、地球侵略を開始したサノス全軍と対峙します。
キャプテン・アメリカはムジョルニアを力強く握り締めながら、「アベンジャーズ!…アッセンブル」と宣言します。究極の胸熱展開と相まって、映画史に残る名台詞だと思います。
(あまりの光景に感動しながらも、「あれ?キャプテン・マーベルは?」と思ったのは私だけじゃないはず。彼女も遅刻したものの途中から参戦してくれてよかったです笑)

インフィニティ・ウォーで倒された悪役たちも(過去から来てるので当たり前ですが)復活を遂げ、最終決戦はまさに総力戦の様相を呈してきました。焦点は、トニーがナノテクで作り上げたインフィニティ・ガントレットの奪い合いです。サノスに取られて指パッチンされたら、全生命体の半分どころか、今度は全てを原子レベルにまで分解されてしまいます。かといって、皆を復活させるための指パッチンでナノマシンが焼け焦げ、ガントレットがハルクの手のサイズ(サノスとほぼ同じ)に固定されてしまっているので、ヒーローたちが装着し、指パッチンしてサノスを滅ぼすこともできません。(ハルクはもう片腕やられて瀕死なので装着した瞬間死んじゃうでしょうね)
唯一の希望は、量子世界に再び戻すことです。量子世界転送装置までの、インフィニティ・ガントレットのリレー競争が幕を開けました。各ヒーローたちの見せ場がきちんと用意されており、このシーンは見ごたえたっぷりでしたね。ブラックパンサーは持ち前の肉体能力で戦場を駆け、キャプテンとソーは『アベンジャーズ』以来の絶妙なコンビネーションを見せ、サノスに恋人を殺されたスカーレットウィッチは、怒りの念力でサノスを叩きのめします。スパイダーマンも遂に禁断の「即死モード」をお披露目。まさにお祭り騒ぎです。

そんな中で、一番印象に残っている戦いは、キャプテン・マーベルVSサノスです。キャプテン・マーベルは、ワスプ、オコエ、スカーレット・ウィッチ、ヴァルキリー、ペッパーを率い、怒涛のフェミニズム・アタックで、インフィニティ・ガントレットを量子世界へ戻そうとします。しかし、サノスがそれに立ち塞がり、フェミニズム・アタックは無残にも砕け散りました。ここで、ガントレットを巡って、サノスとキャプテン・マーベルが一騎打ちを繰り広げます。
「マーベル最強」「DCのスーパーマンに匹敵」と言われるだけあり、フィジカルのパワーはサノスをも上回っていました。サノスの頭突きに仰け反ることすらしません。しかし、サノスの真の強さは、腕力ではなく知力、言うなればその判断力と機転でした。ガントレットのパワーストーンを毟り取り、その力を借りてキャプテン・マーベルをぶっ飛ばします。いくらキャプテン・マーベルでも、「力」の本質を司るパワーストーンには勝てないようです。
サノスがキャプテン・マーベルに打ち勝ったこのシーンは極めて重要です。なぜなら、いくら他のヒーローたちが頑張っていても「キャプテン・マーベル1人だけで勝てたんじゃね?」というようなことが起こったら、台無しだからです。(「スーパーマンだけでよくね?」となって失敗したのが『ジャスティス・リーグ』です)
キャプテン・マーベルにフィジカル最強という華を持たせながらも、機転の良さでサノスが勝利する。まさに最高の演出ですよ。ドクターストレンジの見た未来では、キャプテン・マーベルがサノスを倒すというパターンは、存在しなかったのです。知力は腕力に勝るというのは、ギリシア神話や旧約聖書にも見られる古代からの伝統的思想ですし、説得力は抜群です!

そしてこの思想は、アイアンマンVSサノスにも受け継がれます。アイアンマンは、知力・そのテクノロジーを持って、サノスを制したのです。今回のガントレットは、インフィニティ・ウォーの時と違って、トニー・スターク自らがナノテクを使って設計しました。ストーンの取り外し方も熟知しているはずです。更に、焼け焦げて固定されているとはいえ、元はナノテク。触れさえすればナノテクの流動性を生かし、サノスの手にガントレットを装着したままストーンを盗むのは造作もないことでしょう。ストーンを盗み、トニーの頭の中にあるガントレットの設計図を元にナノテクで再構築すれば、インフィニティ・ガントレットの完成です。
テクノロジーが、強大な力を制した瞬間です。そして彼は宣言するのです。"I am Iron Man"と。

アイアンマンの指パッチンにより、サノス全軍は消滅。サノス自身も、全てを悟った表情で、静かに消えていきました。ただの人間の身で、インフィニティ・ガントレットを始動させたトニー・スタークは瀕死の重傷です。ハルクですら片腕が不随になるほどのエネルギーですからね。ピーターとペッパーが駆け付けますが、もう遅く、トニー・スタークは帰らぬ人となりました。
彼と共に始まったインフィニティ・サーガは、彼の犠牲と共に幕を下ろしたのです。

インフィニティ・ガントレットを使うことの意味を、彼は理解していたでしょう。それでも、彼は成し遂げました。全ては、家族――ペッパーと娘を守るためです。過去に戻って父と対話した彼は、家庭を顧みず、国防の仕事に明け暮れていた父の真の願いは、息子――トニーを守るためだったと気付かされます。キャプテン・マーベルにも勝利したサノスですから、ここで躊躇していては、地球を、家族を守ることなどできません。ヒーローとしての役割以上に、父としての役割を全うすることで、サノスを打ち倒したのです。そういう意味で、『アイアンマン』、『アイアンマン3』で宣言した "I am Iron Man" とは、重みが違うのです。


◆そして、終幕へ・・・
トニー・スタークの死により、全宇宙は救われました。彼の葬式に集った多くのヒーローたちが、彼の偉大さを証明しています。キャプテン・アメリカはその後、過去から持ってきたインフィニティ・ストーンを元の世界線に戻すため、パラレルワールドへの旅に出ます。
5秒後に戻ってきたキャプテンは、もう老人に。でも、とても幸せそうな表情をしています。
「ふと立ち止まって、自分の人生を歩もうと思ったんだ」
第二次世界大戦で超人兵士計画へ立候補してから、個を犠牲にし、厳格な道徳で公共善を追及してきた彼の、初めての長い長い休暇と言えます。彼は老人になるまで、別の世界線で、平凡で幸せな人生を歩んでいたのです。
ファルコンは彼に尋ねました。「ペギー・カーターとはどうなった?」
キャプテンは静かに「それは胸にしまっておこう」と呟きます。

その後、静かに映し出される回想。キャプテンが、ペギーと幸せそうにダンスを踊っています。戦時中、彼の果たせなかった約束――ペギーとのデートの約束は、異なる世界線で、遂に実現できたのです。

もう泣きそうになりました。これは素晴らしい終幕です。戦時中から現代に叩き起こされ、戦うことの中にしか居場所の無かったキャプテンが、初めて「人生」を持てた瞬間です。『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』でMCUデビューしたルッソ監督だからこそできた演出でしょう。スタッフロールに入った瞬間、劇場から自然と拍手喝采が巻き起こりました。こんなの初めての経験です。

MCU初期は、個を重視し、公共善を疎かにしていたトニー・スタークの自己犠牲
MCU初期は、公共善を重視し、個を疎かにしていたスティーブ・ロジャースの幸せな人生

アベンジャーズを代表する2人の、鮮やかな対比がきらりと光ります。ここまで壮大なサーガをまとめ上げ、昇華させた上に、各ヒーローの深い内面にまで掘り下げたルッソ監督の手腕には、脱帽するばかりです。

本作は間違いなく、私が今まで観た全映画の中で最高の作品です。それは、MCUの拡張と共に歩んできたからこそだと思います。私の人生の中で、ここまで興奮でき、夢中になれて、わくわくできる、そんなシリーズに出会えて、本当に幸せだと思います。
MCUが今後どのような展開を迎えることになるか分かりませんが、もうキャプテン・アメリカと、アイアンマンは戻ってこないのです。事実、MCU恒例のポストクレジットシーンは、本作にはありませんでした。でも、だらだら続けるよりは、それで良かったと思います。

"Part of the journey is the end"
――終わりがあるからこそ、物語は美しいのです。







Last updated  2019.05.04 18:02:56
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2019.01.07
テーマ:海外旅行(5659)
カテゴリ:古代ギリシア
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします!
時が過ぎるのは早いもので、あっと言う間に2019年へと突入してしまいました。平成最後の年末年始は、いつも通りまったり実家・・・ではなく、ギリシアへ一人旅に行っていました!今回はコリントス、エギナ島、そしてスパルタという、ドーリア人の主に定住した地を中心に巡って行きました。
最大の目玉は何と言っても「スパルタ」で、かつてペロポネソス戦争の末に海洋帝国アテナイを破り、テーバイが台頭するまでギリシアや小アジア地域で覇を唱えた無敵の都市国家に初めて足を踏み入れることになります。

2018年の12月29日深夜に、アエロフロート・ロシア航空によってモスクワ経由でアテネへ到着し、翌日から活動を開始しました!


◆コリントスへ上陸!(2018/12/30-12/31)
午前中にアテネのアクロポリスやパルテノン神殿を参拝した後、早速コリントスへ向かいました!
6年前に人生で初めてギリシアを訪れた際、メジャーな遺跡を巡るアメリカ人向けのツアーでコリントス運河だけはフォトストップとして観光できましたが、現代コリントスの町、そして古代コリントス遺跡には今回が初となります。KTELバスというギリシャの長距離バス(イギリスで言うメガバス)を利用し、コリントスへ上陸です!

★コリントスで主に訪れたスポット
①ベニゼル広場(ペガサス像)
②ペリアンドロス像
③コリントス湾(ポセイドン通り)
④ディオルコス遺跡
⑤コリントス運河とイスミア橋
⑥古代コリントス遺跡
⑦アクロコリントス遺跡

滞在一日目は①~⑤までを観光しましたが、特にコリントス湾は感動的でした!これはディオルコス遺跡※​に向かうまでの道(ポセイドン通り)で偶然にもコリントス湾を一望できたのですが、あれは良い意味で青天の霹靂でしたね。美しすぎます!夕暮れ時、水色の絵の具で海面をそのまま塗りつぶしたかのような、あの淡い神秘的な光景は、まさに美の女神アフロディテの祝福そのものでした。心を奪われるとはああいうことなのでしょう。ディオルコス遺跡に行った帰り、近くのベンチに座り、ギリシャの音楽を聞きながら辺りが暗くなるまで眺めていました。

​※​
古代ギリシアの時代は、地峡に運河がまだ出来ていなかったので、船を一度陸に上げて反対側の沿岸部まで引っ張り、地峡を渡っていました。地峡は重要な物流ルートだったので、古代コリントスはこれを管理し税を徴収することで、膨大な資金を入手していました。その跡地がディオルコス遺跡です。


▲ディオルコス遺跡へ後1kmというところで偶然見つけた浜辺。淡いコリントス湾の美しさに脱帽です。

2日目は古代コリントス遺跡へ向かいましたが、ここで大失態・・・。なんと古代コリントス遺跡と考古学博物館がクローズ!しかも年末だからとかいう特殊要因ではなく、定休日の月曜日だから・・・!orz
なんという初歩的なミスでしょうか。柵から辛うじて遺跡を眺めることはできますが、中に入ることができないなんて・・・!グラウケの泉の遺構やアポロン神殿は柵からも見えますが、肝心のペイレネの泉​※​は全く見れない・・・!

​※​ペイレネの泉は、コリントスの英雄ベレロポンがペガサスを捕まえた場所とされる伝説の泉です。ベレロポンはペガサスに跨ることで無敵の力を得ますが、傲慢になりすぎたことで最終的にゼウスの怒りに触れ、飛行中にペガサスから落ちて死にます。(もしくは下半身不随)

ここまで来てこんな結末なんて嫌だと思ったので、代わりに古代コリントス遺跡の背後に聳え立つ山の頂上にあるアクロコリントス遺跡へ向かおうと決意。グーグルのオフラインマップによると4~5km山道を登らないと行けないとありますが、まぁヘーキヘーキ!
と、当初は軽い気持ちで行きましたが・・・まぁ地獄でしたね。笑


▲巨大な岩塊のような山の頂上にあるのがアクロコリントス遺跡です。標高は575メートルとそこまで大きい山ではありませんが、徒歩で登るとなると大変です・・・!

というのも、途中で雨が降ってきたんです。傘は現地調達しようと思ってたので持ってきてませんし、近くの店で買おうにも、年末だからかどの店も閉まってました。仕方なく雨に打たれるがまま山道に行きましたが、真冬の雨で体温は奪われるわ、ずっと上り坂で体力は消耗するわ、果てしない山道(なにせ4km)で心折れそうになるわで、この時点では控えめに言って最悪でした。笑 景色は良かったんですが、それを楽しむ心の余裕がありませんでした。笑
雨が強くなってきた時は、林の中に入り、オリーブの木の下で雨宿り&休憩。雨が弱まってきたらまた山道に戻って登るということを繰り返していました。

残り1km!というところで、人通りゼロだった山道にも車が通りかかり、私の近くに止まりました。同じくアクロコリントス遺跡観光に訪れていたアメリカ人ご夫婦で、「君大丈夫?遺跡まで車に乗ってく?」という温かすぎるお言葉!!!(忘れもしません、レイチェルさん!)二つ返事でOKし、残り1kmは「ありがとう!あのままだったら死んでたよ、ハハハ」なんて冗談を言いながら優雅に遺跡までGO!
得体のしれないびしょ濡れのアジア人を乗せてくれるなんて・・・、人の温かさに感謝すると同時に、感動しました。

で、ここからが本題のアクロコリントス遺跡なんですが、地獄の試練を乗り越えて来ただけあって、感動もひとしおですよ!古代コリントス時代の重要なアフロディテの神域である上に、ビザンティン時代は難攻不落の要塞として活躍しました。現在残る遺構はビザンティン時代のものが大半を占めますが、奥地には第二のペイレネの泉(The Upper Peirene Spring)があります。こちらはペガサスが蹴って湧き出た、もしくは河神アソポスがコリントスの創始者シシュポスに与えたという2つの異なった伝説があります。ともかく、古代コリントス遺跡で見れなかったペイレネの泉を、アクロコリントス遺跡で見ることができたんですから、もう大満足ですよね!!!


▲アクロコリントス遺跡からの眺め。神話では、アクロコリントスの領有を巡って海の神ポセイドンと太陽神ヘリオスが争ったとされています。例の如く、ポセイドンはこのアクロポリスを手に入れることができませんでした。(代わりにコリントス地峡の守護神となりましたが)


▲ペイレネの泉の遺構。ここから水分補給できるので、アクロコリントスは敵に包囲され籠城戦になっても長期間持ちこたえることができました。

行きの山道であれほど体力消耗したにも関わらず、いざ遺跡に着いてみれば、不思議と活力が漲り、常時ランナーズハイのような状態で2時間以上観光できました。遺跡内部も、急斜面や崖と隣り合わせの狭い山道など、危険な山地であることに変わりはありません(手すりや柵なんてものはありません。落ちたら自己責任です)が、もう楽しいのなんのって!靴、コート、ズボン下部が総じて浸水するという客観的に見れば悪夢のような状態でしたが、重要な神域にいるという事実だけで最高の気分になれました!

さて、一通りアクロコリントス遺跡を堪能し、問題は帰りです。親切なアメリカ人ご夫婦はとうの昔に帰ってしまっています。まぁ、今回は下り坂だし、大丈夫だろうとまた徒歩で下りることを決意。1kmぐらい進むと、今度はコリントス在住のギリシャ人のお爺さんが車で拾ってくれました!しかも、向かっている先が偶然同じ方向だったのもあって、ホテル近くまで送ってくれるという最高の優しさ!おかげでコリントス行きのバスを待つ時間を短縮でき、アクロコリントスへの大冒険にも関わらず、想定より早めに戻ることができました。本当に感謝してもし切れません・・・!人の優しさに触れることのできたコリントスでした。


◆アテネで平成最後の年越し!​(2018/12/31-2019/1/1)
コリントスのホテルで一旦体勢を整えた後、年末の夜はアテネへ!アクロコリントス登山で心底疲れ切っていましたが、年越しカウントダウンは見ようと深夜はシンタグマ広場に佇んでいました。年越しの瞬間は、多くの人が派手にライトアップされた広場に集まり、皆でギリシャ語でカウントダウン。年越しした直後はアクロポリスから花火が上がりました!(残念ながら、広場からだと建物が邪魔してあまり見えませんでした笑)ロンドンの年越しのように派手で長いセレモニーはありませんでしたが、一刻も早く眠りにつきたい私としてはその方が好都合でした。笑
ちなみに、どさくさに紛れて腕時計を盗もうとしてきた不届き者もいましたが、なんとか死守しました。彼女からもらった大事な腕時計だったので、盗まれてたら悲憤の年越しになっていたところでした。笑


▲年越し直前、続々とシンタグマ広場に集うギリシャ人たち。深夜にも関わらず、小さなお子さんも年越しカウントダウンに参加していました。

年が明け、元日の午前は、​以前から言語交換SNSでギリシャ語でやり取りしていた現地女子大生のカリオペさんと初めて会ってきました!​(あれだけびしょ濡れになったのに風邪をひかなかったのは奇跡ですね笑)ケルキラ島の大学に通っているそうですが、実家はアテネとのことで、年末年始は帰省しているようです。まだ私のギリシャ語はスピーキング・リスニングが不十分なので、基本的には英語での会話となってしまいましたが、ギリシャ語もちょっとだけ話すことができました。私がギリシャ大好きであるのと同様に、カリオペさんも日本が大好きであり、日本の文化やギリシャの文化を教え合うという、非常に楽しい一時を過ごすことができました!(古代ギリシャに関しては私の方が詳しく、「大学の教授みたい!かっこいい!」と言われて鼻高々でした笑)


◆これがスパルタだ!!!(2019/1/1-1/3)
カリオペさんとの談笑の後は、KTELバスでスパルタへ!移動に4時間かかるという長丁場でしたが、車窓を眺めていると全然飽きませんね。夕暮れに照らされたアルカディアの景色は、まさに黄金の理想郷でした。
さて、スパルタと言えば、あの映画『300 スリーハンドレッド』の舞台であるのみならず、ゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』の主人公クレイトスの生まれ故郷でもあります。『ゴッド・オブ・ウォー』は私がギリシャ好きになったきっかけでもあるので、スパルタは言うなれば私のギリシャ愛のルーツです。そこに初上陸ともなれば、興奮しないわけがありません!着いた時にはもう夜でしたが、すぐさまレオニダス像に初詣へと向かいました!!!笑

▲現代スパルタの町を見守るレオニダス像。下の石碑には、王の有名な言葉「モーロン・ラベ (ペルシア軍に対して言い放った言葉で、「投降してほしくば、武器を奪い取ってみよ!」という意味)」と、彫刻家パノスの弔辞が刻まれています。

★スパルタで主に訪れたスポット
①レオニダス像
②レオニダス王の墓
③リュクルゴス像
④スパルタ考古学博物館
⑤古代スパルタ遺跡
⑥アルテミス・オルティアの神域
⑦エウロタス川
⑧名も無き古代神域
⑨ミストラ遺跡
⑩オリーブとオリーブオイル博物館

何と言っても最高だったのは古代スパルタ遺跡です!特に、古代スパルタ遺跡のアクロポリスに残るアテナ・カルキオイコスの遺構は、スパルタの守護神アテナを祀る最も重要な神域で、スパルタ軍の集合地点でもありました。ペルシア戦争のプラタイアの戦いで勇名を馳せたスパルタ将軍パウサニアスが、裏切りの罪で追われた時に逃げ込んだのもこの神域です。この神域にはパウサニアスだけでなく、あのレオニダス1世や、歴史家クセノポンに称賛されたアゲシラオス2世、そしてメガロポリスの戦いで壮絶に散ったアギス3世も訪れていた​※​でしょうから、そこに立つことができたというだけでもう最高です!!!クレイトスも史実だったならば「スパルタの亡霊」と化す前には訪れていたであろう場所ですからね!笑 遺跡を歩きながらクレイトスのテーマ「Rage of Sparta」を歌ったことは、決して忘れません!(この曲はギリシア語でかなり過激な歌詞なので、周りに人がいなくてよかったです笑)

​※​レオニダス1世は、言うまでもなく『300 スリーハンドレッド』の主人公でもあり、テルモピュライの戦いにおいて、たった6000人(内、スパルタ人は300人)を指揮して、ペルシア軍200万人(実際は10~30万人程度)を数日間足止めしました。その際に言い放った数々の名言は、現代のギリシア軍やアメリカ海軍のモットーにもなっています。
アゲシラオス2世は、スパルタの最盛期と凋落期の両方を生き抜いた王で、最盛期においては小アジアでペルシア帝国に戦いを挑み、連戦連勝でペルシア帝国の太守ティッサフェルネスを死刑に追い込みました。凋落期においては、エジプトで現地の王位争奪戦を支援し、その報酬を得ることで祖国の資金繰りを助けました。
アギス3世はアレクサンドロス大王と同時代の王で、マケドニアの支配からギリシア諸ポリスを解き放とうと反乱を起こし、強大なマケドニア軍に対して緒戦で勝利しましたが、メガロポリスの戦いで圧倒的な数の差に押され、部下を逃がし自らは死ぬまで戦い続けました。


▲アテナ・カルキオイコス神域。カルキオイコスとは「青銅の家」という意味です。ここから古代のレオニダス像や、スポーツ競技会での優勝を記念した奉納品が出土しています。

そして、忘れられない出来事と言えば、この古代スパルタ遺跡の劇場跡地で、鳥のフンが頭に直撃しました。笑
劇場跡地のオルケストラで写真を撮ってると、天から水飛沫みたいなものが突如ブシャーと降ってきました!あまりにも突然のことでカメラを守るので精一杯でしたが、恐る恐る頭を拭ってみると、謎の緑色の半透明の液体がっ!周りに人はいませんし、最初は劇場跡地の斜面上部から謎の生物が威嚇としてコブラみたいに毒を吐きつけたのかと思いましたが、まぁ冷静に考えたら鳥のフンが妥当ですよね…笑
アテナの祝福を受けたんだと言い聞かせながら、ティッシュで頭を拭った後、何事もなかったかのように観光を続けました。笑(もちろん、遺跡からホテルに帰った直後にシャワーを浴びましたが笑)


▲雄大なタイゲトス山脈に見下ろされた古代スパルタの劇場遺構。ヘレニズム後期かローマ初期に作られたとされています。ペロポネソス半島の劇場の中では最大のもので、悲劇や喜劇の上演に加え、宗教儀礼の会場や集会所としても利用されました。

アテナから洗礼を受けた次の日は、世界遺産のミストラ遺跡へ!こちらもアクロコリントス同様、山の上にある遺跡ですが、今回はちゃんと折り畳み傘を購入して持参し、タクシーで山道を楽々上って遺跡まで行きました。笑 
チケット売り場のおばちゃんとギリシャ語で仲良くなり、ウキウキ気分で遺跡を巡りましたが、アクロコリントスに負けず劣らず素晴らしい景色でした!所々に設置してある説明パネルでビザンツ帝国の勉強もできますし、ラコニアを一望しながらビザンツ帝国へと思いを馳せていました・・・!


▲ミストラ遺跡にあるパンタナッサ教会。教会内部ではお賽銭を入れ、蝋燭に火を灯してお祈りをしてきました。


◆エーゲ海クルーズ(2019/1/4)
スパルタ観光を終え、興奮冷めやらぬ内にアテネへと帰還し、エーゲ海クルーズに参加してきました!今回の旅は基本的には全て個人手配ですが、効率的にサロニコス湾の島々を巡れるということで、旅行会社にクルーズのみアレンジしてもらっていました。エーゲ海クルーズは人気が高いのか、参加者の半数以上が日本人の団体観光客であり、今まで現地ギリシャ人や英語圏観光客との交流を主にしていたので、一気に現実に戻った感がありました。笑

そんな中、一人旅中の日本人3人の方々と親しくなり、ギリシャトークで盛り上がりました!年齢も職業も住んでいる県もバラバラで、ギリシャでエーゲ海クルーズに参加することがなければ決して出会わなかった3人と考えると、なんだか素敵ですよね。日本でも、日本ギリシャ協会の活動やギリシャ系アクティビティを通し、大学教授、ギリシャ料理屋のオーナーシェフ、ギリシャ正教徒、翻訳家、現役大学生、ベンチャーCEOなど、様々な出会いがありましたが、社会人になって社外の出会いが減っている中で、ギリシャは本当に素晴らしい機会を提供してくれているなとしみじみと感じました。

★エーゲ海クルーズで主に訪れたスポット
①サラミス島近海(サラミスの海戦の起こった近く)
②イドラ島(イドラ・タウン、歴史博物館、時計塔)
③ポロス島(ポロス・タウン、考古学博物館)
④エギナ島(エギナ・タウン、アファイア神殿、聖ネクタリオス修道院、アポロン神殿)

さて、エーゲ海クルーズでは、​あの歴史的なサラミスの海戦​※​のあった海域の近くを通る​など、ルートも素晴らしかったですが、何と言っても最高だったのはアファイア神殿です!古代アゴラのヘファイストス神殿に次いで保存状態が良く、最も美しい神殿の一つだと称賛されている通り、雄大な景色を背景に聳え立つそれは、アテナイと競い合っていた古代エギナの威光を充分に感じ取れる傑作でした。
ツアーの特性上、どの島やスポットでもゆっくり観光はできませんでしたが、冬で船便が激減している中、一日の内に3島を一気に回れるのはクルーズの最大の魅力ですね。

​※​世界史でもトップクラスに有名な大海戦です。ペルシア戦争の折、アテナイの将軍テミストクレスがギリシア連合海軍を束ね、サラミス島近海でペルシア海軍に戦いを挑み、歴史的大勝利を飾りました。この海戦で戦局が覆り、ギリシアの反撃が始まると共に、ペルシアのギリシア征服という夢は破れました。古代エギナの海軍も30隻ほど参加し、ヘロドトスによればエギナ海軍が最も活躍したとされています。


▲この辺りの海で、海戦前にペルシア海軍が停泊していました。左手に見えるプシッタリア島の影の向こう側のサラミス島近海で、伝説的な大海戦が勃発しました。


▲アファイア神殿は、パルテノン神殿と同じくドーリア式の神殿です。神殿の破風はトロイア戦争を表象していましたが、ドイツによって持ち去られ、ミュンヘンのグリュプトテーク博物館に収蔵されたままになっています。

エーゲ海クルーズの後は、仲良くなった3人とアテネで飲み会です!通りすがりの気さくなギリシャ人のお爺さんに教えてもらった美味しいレストランに入り(ギリシャ語で話したところ、「ギリシャ語喋れるの!?難しい言語なのに凄いね!」と感激され、近辺で最も美味しいお店に案内してくれました笑)、ギリシャ料理と談笑を楽しみました。
このお店のムサカは最高クラスに美味しく、かつてロドス島で食べたパスタや、デロス島で飲んだヘレニックオレンジジュースに匹敵するほどの味でした!!!しかも値段もお手頃で、さすが地元のお爺さんが最高だとオススメするほどのお店です!


◆そして、帰国…(2019/1/5-1/6)
楽しい時間はすぐに過ぎ去り、とうとうお別れの時がやって来ました。午前中はシュリーマンの邸宅を改造して建てたアテネ貨幣博物館で貨幣について学び、午後イチのフライトでモスクワへ・・・。
モスクワでは、30分ほどフライトが遅れたことに加え、空前絶後の大混雑で、乗り継ぎのセキュリティチェックの前はディズニーランドも真っ青の長蛇の列&満員電車クラスの人混み!「搭乗時間あと5分しかないんだけど!」「早くしろよ!」なんて怒号も飛び交う始末・・・。乗り継ぎ時間はあと1時間ほどしかなく、「あ、ドーハの悲劇、台北の悪夢に続き、モスクワの絶望か・・・」なんて思ってましたが(ドーハは第2回ギリシア旅行時、台北はベトナム旅行時に乗り継ぎをミスった場所です笑)、ぐいぐい前進する人に着いていったら奇跡的に間に合いました!
そして、何とか帰国です・・・!

今回は内陸部の遺跡を中心に一人で回りましたが、古代コリントス遺跡がクローズしていたこと以外はこれといったトラブルも無く、平成最後の年末年始に最高の一時を過ごすことができました。特に古代スパルタ遺跡は、今回のハイライトです。アテネのアクロポリスと比べると、確かに派手さはないかもしれません。ですが、タイゲトス山脈を背景に佇むスパルタのアクロポリスは、確かに「最強のスパルタ人」の面影を現代にまで残していました。

更に、今回は出会いがいつもより多い旅となりました。アクロコリントスで私を救い出してくれたアメリカ人ご夫婦とコリントス在住のお爺さん、ギリシャ語や現代文化について教えてくれた現地女子大生のカリオペさんや、クルーズ中に様々な情報交換と談笑を楽しめた一人旅組、最高のお店を紹介してくれたアテネ在住のお爺さんなど、一人旅だったんですが、人の温かさに触れることのできた旅でした。
第5回ギリシア旅行の時には、もっとギリシャ語でコミュニケーションを取れるように、リーディングやライティングのみならず、スピーキングとリスニングも頑張りたいですね!​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​






Last updated  2019.01.07 21:17:21
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2018.10.14
カテゴリ:PS4
​​​​​​『アサシンクリード:オデッセイ』を購入しました!あのブロックバスタータイトル:アサシンクリードの最新作で、今作は古代ギリシアを舞台にしています。新作が出る度に歴史ゲームとしての趣を深めている本シリーズですが、実は古代ギリシアがテーマであるにも関わず、当初は購入するか迷っていました・・・。

というのも、アサシンクリードシリーズは『アサシンクリード3』『アサシンクリード:オリジンズ』の過去2作品をプレイしたことがあるのですが、どちらも途中で飽きてしまい、ストーリークリアに至らなかったのです・・・。
作品自体は非常に優れており、序盤~中盤はハマるのですが、私の性分なのかオープンワールドが少し苦手で、どうしてもミッションのために広大なMAPをあちこち移動するのが面倒に感じてしまうんですよね。反対にアクション性が非常に高くMAP移動が限定的なゲーム(『ゴッド・オブ・ウォー』『モンスターハンター』『ブラッドボーン』等)は没頭できるんですが・・・。『アサシンクリード:オリジンズ』も、アレクサンドリアやピラミッドを探索するだけ探索し、それ以降はあまり熱中できませんでした。
※何度も言いますが、これは私の好みの問題であり、アサシンクリードシリーズのゲーム性が劣っているというわけではありません。

なので、本作も結局飽きてクリアに至らずに終わるのではないか、と懸念を抱いており、なかなか予約に踏み切ることができませんでした。確かに私はギリシアが好きで、最近は古代のみならず現代ギリシア語もある程度理解できるようになり、言語交換SNSでギリシャ人とコミュニケーションしたりしていますが、「ギリシアが舞台!買うっきゃねぇ!」とすぐに飛びつくようなことはしなかったのです。ゲームである以上、テーマよりもゲーム性との相性の方が重要ですからね。とはいえ、発売日間近になってくるとやっぱり欲しくなってくるもので、直前で予約し発売日に入手しました。


いざプレイしてみると、これまでの杞憂は吹き飛びました。
やはり古代ギリシアが舞台、しかもペロポネソス戦争序盤でペリクレスがまだ生きている時代、言い換えればギリシアが歴史上最も元気があった時期ですから、ゲーム上の様々な古代ギリシア・キーワードを見る度にテンションが上がります。その上、『アサシンクリード:オリジンズ』でもそうでしたが、時代考証もきちんとされており、かなり緻密に古代世界が再現されています。
無論、ゲーム上の脚色があったり、誤った解釈があったり、その時代にはまだ存在しなかった建築があったり、細かい部分においては突っ込み所もありますが、そんなのは重箱の隅というものです。エンターテイメントというジャンルで、ここまで古代ギリシアを再現できたのには驚嘆と言う他ありません。ここまでの再現度ですから、ギリシア観光の要領で各地を移動できるので、上述したMAP移動の面倒臭さが軽減されており、今作なら最後まで完遂できそうです!笑


古代ギリシア随一の神域デルポイ。現代では廃墟と化してしまっているこの領域も、ゲーム上では力強く輝きを放っています。本作は古代のロードムービーとしても機能します。



ちなみにですが、5年前に私が訪れた時のデルポイ遺跡。当時の栄光の残像しか残っていないことが分かると思います。右の遺構が、ゲームでは壮大な神殿として描かれているアポロン神殿です。


ただ、少し残念だったのが戦闘方法。アサシンクリードは暗殺・ステルス・華麗で爽快なアクションが売りのゲームなので、仕方ないといえば仕方ないのですが、全く盾を必要としないんですよね。
​ギリシア古典期の戦闘は盾が重要なファクター(なんせ重装歩兵全盛期!)なので、主人公にも盾アクションをしてほしかった・・・!​なんなら『デモンズソウル』のような泥臭い盾重視のアクション性(基本的にガードしながら動きを見極め、相手の隙をついて攻撃)の方が良かった・・・!征服戦争も、ファランクスを形成することなく乱戦になるので、ギリシア感が出ないんですよね・・・。冒頭のレオニダスも、戦士の誇りである盾をいきなり捨てちゃうし・・・。まぁ、アサシンクリードのゲーム性を考えると、盾は不要なんですが、そこを何とかアクション性に落とし込んでほしかった・・・!まぁ、軽装歩兵と思えば、盾の軽視も分からなくもないんですが・・・。


現在、私はフォキス地方でのミッションを終え、アテナイに向かうところです。アテナイと言えば、当時破竹の勢いで海洋帝国を築き上げていた一大強国!しかも偉大なる将軍ペリクレスに会えるのですから、今から先が楽しみです!


同じく5年前に私が訪れた、テルモピュライの古戦場跡にて建立されているレオニダス像。
『アサシンクリード:オデッセイ』でレオニダス王がどのようにストーリーの絡んでくるのかも気になりますね!​​​​​​






Last updated  2018.10.14 11:17:17
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