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2016.02.23
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テーマ:ギリシャ(35)
カテゴリ:古代ギリシア

一週間のギリシア旅行に行ってきました!高校時代の親友とタッグを組み、アテネ、ロドス島、クレタ島を巡りました。昨年から楽しみだったこの旅行ですが、初日はカタール航空が大幅に遅れ、ドーハで乗り継ぎをミスり、次のアテネ行きの便まで12時間以上も待たなければならなくなるという災難に見舞われました・・・。お詫びとしてホテルを手配されたので、そこを拠点に近隣を散策しながら時間を潰しましたが、あれぞまさに「ドーハの悲劇」でしたね・・・笑


■アテネ(2月15日、16日、17日)

ドーハを出て、アテネに着いたのは深夜。市内入りのバスやホテルは24時間運営しているため、空港泊という事態は起きずに済んだのですが、予約したホテルを探すために深夜に町中をウロウロする羽目になったのは怖かったですね。時刻は午前2時でしたが、幸いカップルがキャッキャウフフと深夜デートしているほど治安は良かったので、危ない思いはせずに済みました!

翌日からは、カタール航空のせいで生じた遅れを取り戻すため、朝早く起きてフルで観光して回りました。アテネ観光は二度目なので、今回は落ち着いて観光できました。友人に神話や歴史、建築様式などを解説しながら回ったので、さながらガイドのような気分でした笑

行った場所は、定番のパルテノン神殿から、ちょっと外れにあるリカヴィトスの丘まで、徒歩圏内の観光名所は大体巡りました。アクロポリス周辺やリカヴィトスの丘に、大量の毛虫が行列を成していたのには気が滅入りましたがね・・・。特にリカヴィトスの丘は、ロープウェイを使わず獣道を登っていったので、毛虫の猛攻にメンタルがやられました・・・笑

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アクロポリスの上に聳え立つパルテノン神殿。かつては銀行的な役割を担っていました。


■ロドス島(17日、18日、19日)
夕方頃にアテネを出発し、ロドス島へと上陸!ロドス島は私も初めてでしたので、テンションは急上昇ですよ!ロドス島は、太陽神ヘリオスを祀っていた島であり、ヘレニズム期にはギリシア随一の海軍力・海商力を誇った交易の島でもあります。その海軍力はあのローマにも賞賛されたほどで、古典期のアテネほどの規模はありませんでしたが、実力は全く劣らなかったでしょう。その栄華は、デロス島が自由港(税金のかからない港湾)となり、港湾税のかかるロドス島利用者が激減するまで続きました。港湾税からの収益の激減により、ロドス島は凋落の道を歩み始めたのです。

そんなロドス島に上陸できるなんて、夢のようですよ!なんといってもロドス島は、台座を含めれば50mにも及ぶ巨大なヘリオス像が有名です。今は度重なる地震により跡形もありませんが、古代世界では観光名所になっており、世界の七不思議の一つとしても名高いです。このヘリオス像はゴッドオブウォー2の最初のボス「コロッサス像」のモデルでもあり、神話・歴史・ゲーム共通の舞台に立てたのですから、これほど素晴らしいことはありません!かつてヘリオス像が立っていたとされるマンドラキ港を散策したのですが、その時の感動は言語に絶するものでした。

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ニュクス(夜)に沈むマンドラキ港。この海底に打ち砕かれたヘリオス像が横たわっているのかもしれません。

バスに乗り、古代の面影を残す田舎町リンドスにも足を運びました。リンドスは、ヘラクレイダイ(ヘラクレスの子孫たち)のトレポレモスがドーリア人を率いて建設した都市国家であり、言わばロドス島の始まりの地です。アクロポリスは蒼穹に向かって聳え立ち、そこにはアテナ神殿や中世に建てられた城壁が混在しており、不思議な様相を呈しています。アクロポリスからは、エーゲ海と白い建物が一望でき、少しばかり地球の丸みも視認できることから、壮大さが桁違いでした!
下山後は近くの浜辺でエーゲ海に浸かり、思う存分遊んでました笑

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アクロポリスからの眺め。ロドス海軍の三段櫂船が見えてきそうですね。

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砂浜から見たリンドス全景。壮大さと穏やかさが同居しています。

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ちなみに、ロドス・タウンの旧市街にも足を踏み入れました。写真は旧市街にある騎士団長の宮殿です。「宮殿」という名前とは裏腹に、質実剛健ですね!


■クレタ島(19日、20日、21日)

そして遂に、クレタ島へと上陸です!クレタ島と言えば、多くの神話を生み出した地として有名です。最高神ゼウスの生まれ故郷でもありますし、ヘラクレスがポセイドンの牡牛を求めてミノス王を訪ねた地でもあります。テセウスがミノタウロスを屠った地でもありますし、イカロスが蝋の翼を駆使して大空に飛び立った地でもあります。これ以外にもまだまだクレタ島の神話・伝承はあり、神話時代において、クレタ島はギリシア神話の中心地でした。
歴史的にもクレタ島は重要で、ヨーロッパ最古の文明であるミノア文明が栄えた地でもあります。彼らはギリシア人ではありませんでしたが、ミケーネ文明のアカイア人(ギリシア人の一派)に与えたその文化的影響力は桁外れなものがあったでしょう。事実、デルポイにおけるイルカ(デルピス)信仰は、クレタ島発祥だとする説が有力ですし、その力は滅びても尚、ギリシア文化へ受け継がれているのです。

そんなクレタ島観光は、現地のツアーガイドを雇い、内陸部にあるディクテオン洞窟を目指すことから始まりました。ディクテオン洞窟はゼウスが生まれ育った洞窟として名高く、その信仰は最古のミノア文明にも遡ります。交通の便が悪く、ツアーを申し込まない限りはなかなか行けない場所ですので(ましてローシーズンはなおさら)、格安を基調とした旅でしたが、ここだけはお金を掛けることにしました。ディクテオンに向かう途中で素晴らしい景色を見ることもできたので、払ったお金以上の価値がありました!

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山脈と海のコラボレーション!空気も澄んで美味しかったです。

ツアー車から降り、山を少し登った先に、ディクテオン洞窟はありました。山中に、巨大な闇がぽっかりと空いています。その様はまるで「裂け目」・・・カオスのようでした。中に入ると、照明に照らされた巨大な鍾乳洞が目に入り、私のテンションは上限突破しました。笑
昔の人がここを聖なる空間として崇拝していたのも無理はないでしょう。最強の空間ですよ、ここは!全コスモスの要素が混じり合ったかのような根源的な闇が広がっており、さながら神をも恐れさせるカオスに身を投じたかのようでした。感動して、涙が出そうになりました。

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この景色をゼウスが見ていた(とされている)んですね・・・!!!

ここから全てが始まった・・・。神話においては、ゼウスが現在のコスモスを築き上げるための最初の空間ですし、歴史においては、ヨーロッパ最古の文明が崇拝していた洞窟です。そこに、今立って、触れている・・・その興奮は、2年前に観光したデルポイのそれに勝るとも劣りません。つまり、「今まで生きてて良かった。生まれてきて良かった。私の遺骨はここに撒いてくれ!」レベルの感動です。本当に、ギリシアまでやってきた甲斐がありました!

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ゼウスが幼少期を過ごしたという点では、ゴッドオブウォー3におけるガイアの心臓部と同じような空間です。私たちの他に観光客がいなかったので、つい"Brothers of Blood"を口ずさんでしまいました。笑

ディクテオン洞窟の後は、イラクリオン考古学博物館クノッソス宮殿に行きました。クレタ島の都市でもあるイラクリオンとは、「ヘラクレスを崇拝している地」という意味です。その意味の通り、この地でヘラクレスはクレタを統治していたミノス王に謁見し、ポセイドンの牡牛を素手で捕らえました。その後、アッティカの英雄テセウスがミノス王のラビリンスを訪れ、その中に封印されている半牛半人の怪物ミノタウロスを短剣で(あるいはパンクラチオンで)仕留めました。
その舞台、クノッソスに私はいたのです!なんて素晴らしい!ディクテオンほどではありませんが、この興奮は日本では決して味わえないレベルのものです!興奮しすぎて、親友と遺跡でミノタウロスとその生け贄ごっこをしてしまったほどでした。笑

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皆様も一度はクノッソスを教科書で見たことがあるんではないでしょうか。クノッソスには水洗トイレの遺跡もあり、3500年以上も昔とは思えないほどの高度な技術力が垣間見えました。ミケーネ文明の侵攻とサントリーニ島の噴火という複合的な理由によって、滅びてしまいましたがね・・・。

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ミノス王の(ものとされている)指輪です。この指輪をヘラクレスが見た(かもしれない)んですから、驚きです!



そして22日・・・私たちはアテネからドーハへ、そしてドーハから日本へと飛び立ちました。物凄く濃密かつ壮大な一週間だったと思います。「ドーハの悲劇」以外では、これといったトラブルもなく、基本的に晴れていましたので、とても楽しむことができました!これほど心躍った一週間は、2年前のギリシア旅行ぐらいですよ。

心配していた経済危機や難民問題も、ギリシア国内では微塵も感じませんでした。一部(オモニア区やフィロパポスの丘周辺)を除いて治安も良く、むしろ東京の新宿や渋谷の方が怖いくらいです。特にロドス島やクレタ島は、適度に都会で適度に穏やかなので、ここに住みたいと思ったほどでした。帰国の瞬間は、本当に名残惜しい気持ちでいっぱいで、お金と時間があればあと一ヶ月ぐらいギリシアを旅したいと強く思いました。共に旅した親友も「今まで海外旅行した中でギリシアがトップだわ!観光も文化も食事も素晴らしい!」と大絶賛していたので、皆様にも是非ギリシア旅行をオススメします。笑

さて、人生で二度目のギリシア旅行でしたが、早くも三度目のギリシア旅行に行きたいです。笑
次はデロス島やサントリーニ島など、今回行けなかった島々に加え、スパルタ、テーバイ、マケドニアなど、かつてギリシア中に覇を唱えた強国の遺跡にも足を運びたいです。ギリシアだけではなく、イタリアのシチリア島にあるギリシア都市シュラクサイの遺跡や、トルコにあるトロイ遺跡なども、生きている間中には行ってみたいですね。
そのために、今後起こるであろう苦難にも負けず、生き抜きたいと思います!






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Last updated  2016.02.23 20:49:06
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