リュンポリス

2016/10/16(日)14:33

古典ギリシア語に挑戦!

古代ギリシア(30)

長らく手を出せていなかった領域に、遂に踏み込みました。古典ギリシア語(古代ギリシア語アッティカ方言)を学び始めました! 古典ギリシア語は、大学時代に少しだけ学んだことがあります。哲学科の古典ギリシア語の講義に潜り込み、そこで半年ほど勉強していました。しかし、テキストは哲学科なだけあって哲学関連が多く、古代ギリシアの神話・歴史分野に傾倒していた当時の私は、「古典ギリシア語を学べるのはいいんだけど、哲学はあんま興味無いんだよなぁ・・・うーむ」と悩むように。結局、その講義の単位は取ったものの、「古典ギリシア語=哲学=あまり面白くない」という印象だけが残り、古典ギリシア語とはそれ以来疎遠となっておりました。(現在はギリシア哲学もめっちゃ興味あります!) それが今になって古典ギリシア語を学ぼうと決起した理由としては、3つあります。 1つ目は、「ギリシア好きならその言語も学ぶべきだ!」と友達から発破をかけられていたから。 2つ目は、就活で古代ギリシアに大いに助けられ、ギリシア愛が当時よりも飛躍的に高まっていたから。 そして3つ目は、1か月ほどの出張をしている時、アフター5に特にすることがなかったから、です。笑 まぁ、先月ですね、出張していたのは。比較的田舎の方に出張していたので、遊ぶところもなく(映画館すらない!)、その上毎日定時で帰れたので、アフター5を持て余していたんです。飲み会とかはありましたが、毎日あるわけでもないし、出張だからギリシア文献もPS4も置いてきたし、何をしようかな・・・と考えたところで、古典ギリシア語の勉強をすることに決めました。笑 学習目標としては、とりあえずは「Perseus Digital Libraryにて、ヘシオドスの『神統記』を古典ギリシア語で読むこと」にしました。(『神統記』はアッティカ方言ではなくイオニア方言ですが、両方言は共通性が高い上に、ギリシア文献の中ではヘシオドスが大のお気に入りなので笑)Perseus Digital Libraryには大変便利な辞書機能が付いているので、語彙暗記などはせず、文法を集中的に学ぶことにしました。 語彙暗記を無視するといっても、古典ギリシア語は強敵です。ラテン語に匹敵するほど高難易度の言語だと聞いたことがありますし、独学で学ぶとなると、下手をすれば心が折れてまた疎遠になってしまいかねません。その上、かつて哲学科の講義で学んだことはほぼ全て忘れてしまっています。 そこで、「無理なく・まったり」をテーマとし、複数の書籍を組み合わせ、段階的にレベルアップしていくことにしました。使用した(している)書籍は以下の3冊です。 ・古典ギリシア語のしくみ(超初級) ・CDエクスプレス 古典ギリシア語(初級) ・ギリシヤ語四週間(中級~上級) まずは超初心者向けの『古典ギリシア語のしくみ』で古典ギリシア語の基礎中の基礎をやさしく理解し、学習への敷居を低くしてから、初級の『CDエクスプレス 古典ギリシア語』へと入っていきました。『CDエクスプレス』では、アイソーポスやオイディプス王の一節を古典ギリシア語で読むことができますが、あくまでエクスプレス(特急)の学習法であり、文法が網羅されていません。基礎は学習できますが、「痒いところに手が届かない」文法書であると言えます。ただし、CDで古典ギリシア語を「聴いて」学ぶことができる点は極めて有用であり、私は通勤時にオイディプス王の一節を聞いていました。 ある程度『CDエクスプレス』を終えたら、次は『ギリシヤ語四週間』の出番です。この本は、題名から察せられるイメージとは違い、かなりハイレベルな古典ギリシア語学習書です。Amazonのレビューによれば『内容はおそらく、お手軽な類書とは違い、「日本語で書かれた一番詳しいギリシャ語の本」と「用例を完全に網羅した原文選集」を目指して編まれたはずで、最高水準かもしれない』とのことなので、この本を全てやり切れば、それなりの力は付くと思われます。辞書を活用すれば、学習目標も達成できるでしょう。 1か月の出張中に『古典ギリシア語のしくみ』『CDエクスプレス 古典ギリシア語』の2冊を終わらせ、現在は『ギリシヤ語四週間』に悪戦苦闘している最中です。出張先とは違い、現在の職場は残業や飲み会がそこそこあるので、出張中のように怒涛の勉強はできませんが、それでもワークライフバランスは取れており、コツコツ頑張っています。 そして、ここが一番肝心なところですが・・・古典ギリシア語、めっちゃ面白いです! 大学時代にもっと学んでおくべきだったー!と心の底から悔やんでおります。神話や歴史がテキストだった場合の面白さは言うまでもなく、それが何であれ解読作業は楽しいです!古典ギリシア語は名詞・形容詞・動詞などのあらゆる単語が活用で複雑に変化する上に、語順も自由なので、なかなか上手く解読できないことも多々あるんですが、頭をひねった末に答えに辿り着くと、底知れぬ達成感が味わえます。どうしても分からない場合でも、答えを見た時(古典ギリシア語学習書には、練習問題に答えが付いてないことが往々にしてあるのですが、上記の三冊はどれも答え付きです)に「ああ!そうなるのね!そういうことか!」とパズルが合わさったかのような爽快感がありますね。 現在、『ギリシヤ語四週間』は中盤に差し掛かった辺りですが、これを本当に四週間でやろうなどとは考えていません。むしろじっくりやることで定着を図り、古典ギリシア語を徐々に会得していきたいと思います。頑張るぞー!

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