2005/05/03(火)21:20
セカンド冒険紀【第32章】
【終演・勇敢なるハンター達】
『あらすじ』
空の王・リオレウスとの決戦が始まった。その赤き巨竜の前に深手を負うリゾットとROAD。しかし諦めず、再び戦いを挑む。今までとはケタ違いのモンスター。ROADたちは力を合わせ、今までにない敵に立ち向かう。そして苦戦を強いられながらもついにリオレウスを追い込んだ。エリア5へ避難するリオレウス。そこは飛竜の巣と言われるおぞましい場所だった。
《グオォォォ》巣の奧から聞こえてくる獰猛な鳴き声。弱り切ったリオレウスの声は今までに比べて弱弱しく、不気味なものだった。ROADたちはリオレウスを追い、エリア5へと入っていった。「・・ここがエリア5。飛竜の巣と言われる場所だな・・。この奧にやつがいる。みんな、後少しでやつを倒せるはずだ・・。だが、決して最後まで油断するなよ・・。獣の最後の一撃ほど怖い物はないからな・・。」リゾットが先頭に立ち、奧へと進んだ。奧からはリオレウスのうなり声が聞こえる。こちらに気付いているようだ。しかし様子を見ているのか襲ってくる気配は見られない。それよりもROADは足下が気になってしかたがなかった。ガサガサと足下の死骸が鈍い音を立てていた。実に不気味な場所だ。この骨の中には装備生産に使用するアイテムが手に入る。ROADもここへ来るのは初めてではなく、この骨をあさっては「なぞの頭骨」と呼ばれるアイテムを集めたりしていた。「ROAD殿、やつが攻めてきたらすぐに後ろに回り込みますよ!前後からの攻撃で一気に攻めましょう!」トンっとリーゼルがROADの肩を叩いた瞬間、一瞬ビクッと肩をすくめた。そしてすぐにリオレウスの方に気を向けた。《ギュオォォ》その時、近くから聞き慣れた声が耳に入る。「ランポスだ。」さっと武器を構える4人。巣の中に転がる死骸の残り肉を頂きにランポスたちが巣へやってくることはみんな知っていた。すばやく剣を振るい、それを蹴散らした。リオレウスが来るかと思ったが、そのような気配は感じられない。その場の危機はすぐに去った。「ふぅ・・さて進むぞ。」4人は再び奧へと足を踏み入れる。飛竜の巣と呼ばれるその場所は薄暗く、高い天井の少し空いた穴から照る光によって辺りが見れるようになっている。丁度飛竜が通れる程度の穴だ。そしてその下にはじっと動かないリオレウスの姿があった。ROADもすぐにそれに気付いた。「・・いた!・・寝ている・・。これはチャンスだ、一気に攻めよう!」ROADが一歩足を踏み出した。しかしそれをリゾットはさっと止めた。「まぁ落ち着け。やつもそうすぐには回復しないさ。それより確実にやつを倒す仕掛けをしよう。」リゾットは3人の耳もとで安易に作戦を知らせた。「了解」みんなの考えは一致し、すぐに取りかかる。ROADは恐る恐るリオレウスの真下へと向かった。大きな音を立てれば間違いなくリオレウスはその眼孔を見開き、ROADに襲いかかるだろう。「ROAD、気を付けろよ!!」ふと作戦時にリゾットに何度も言われた言葉が再び頭を過ぎった。言われなくとも気をつけるさと言わんばかりにROADは慎重にその場に立った。そして持ってきた秘策のアイテム[大タル爆弾]をリオレウスの真下に2つセットした。そして手に[小タル爆弾]を持つ。そしてROADはすぅっと逆の手を挙げた。セットしたと3人に伝える合図だ。そしてダンは崖の上へ。リゾットはリオレウスの丁度前方、少し離れた位置に。リーゼルはリゾットと全く逆の場に構えた。「行くぞ!!リオレウス!!」リゾットが大きく叫ぶ。それと同時にROADの手から小タル爆弾が放された。そしてその場をさっと去る。《ドカァァァン》豪快な音が鳴り響く。恐ろしい破壊力を秘めたその爆弾はリオレウスを襲った。《グオォォ》目を覚ますのもつかの間、激しい痛みが全身に走ったのかリオレウスは激しく苦しんだ。そして第二のアイテムが放たれる。《ピシャァー》まばゆい光が巣内を照らす。リゾットの手から閃光玉が放たれたのだ。その光はリオレウスの目を狂わせ混乱させた。そしてダンのタンクメイジから麻痺弾が数発放たれる。そしてダンの攻撃が止まった。「よし!任せるねぇ!」リーゼルがさっとリオレウスの真下に転がり込む。そしてバッグから[落とし穴]を取り出した。トラップツールとネットを調合することで作ることの出来るこのアイテムは大きな飛竜をもはめる豪快な仕掛け穴になるのだ。リーゼルはそれをリオレウスの真下にセットし、さっと離れた。《バシュン》中央部分が爆発し、穴を開ける。と同時に大きなネットが広がり落とし穴が完成した。《ドサッ》混乱状態のリオレウスはあっという間にその穴の餌食になった。《グオォグオォグオォ》必死に抜け出そうとするその赤き巨竜はすでに虫の息だった。「ダン!」リゾットの声が聞こえると、再びダンの麻痺弾が命中した。そして見事麻痺状態にした。最初に撃った麻痺弾が蓄積されていたため、すぐに麻痺状態にすることができたのだ。「行くぞみんな!!!」水剣ガノトトス・天上天下無双刀・斬破刀、そして拡散弾が一気にリオレウスを攻撃した。
少し経つと、巣の中に響いた豪快な戦の音は鳴り止み、巣の中央には下半身の埋まった赤き巨竜、空の王・リオレウスの亡骸があった。「お疲れ様・・みんな。」地に背をつけ天上の穴を見つめる4人のハンターたち。その時は不気味な死骸もなかなか刺激の良い布団のように感じた。額から流れ落ちる汗は、なかなか止まることを知らず、そして心臓はいつまでも轟き、今にも飛び出しそうだった。「・・やったんだな・・。俺たち・・。」「あぁ・・本当に・・やったんだ。」ROADは汗と共に、喜びの涙を一滴流した。そして斬派刀を天に掲げ、今までの戦いの記憶を呼び覚ますのだった。ROADの一つの目標が今クリアされた。そしてここからまた新たなハンターとしての一歩を踏み出すのだ。
『セカンド物語・第一部編・《終》』
次回【Next Story】・第2部スタート・【新たなる戦いの日】
◎第1部完です(*^_^*)1部はリオレウス討伐編ですねw一部で出現しなかったモンスターは2部より出現予定ですwそして新しいハンターも続々登場!もちろん1部のハンターも出ますよ(^_^)/そして2部よりGモンスターも出現する予定!どんどん激しさを増しますよ!どうぞこれからも読んでくださいwそれではまた!