ソクラテスの日記

今回は「ニャンコのピンチを救え！！」の解説でございます。

ご参加、並びにコメント下さいました皆様、ありがとうございました♪

尚、下記は環境等で対処方法が変化しますので、ご参考にしていただければ幸いです。


テーマ１

「迷子になっちゃったよ！どうしよう～」

室内飼いの愛猫がちょっとした隙に外へ！
その時あなたはどのように探しますか？


解説：「えっ！いない！？」と思って慌てたことは私も多々経験があります。

特に４匹脱走したアノ時には・・・という体験談はとりあえず置いといて。

日本でも室内飼いが増えている現在、生まれながらに室内っ子という猫ちゃんも多いと思います。

様々なモノに興味を覚える特に生後1.5ヶ月～2.5ヶ月くらい迄は仔猫にとって社会性を身につける大切な時期なのですが、気付くと逆に迷子になってしまっていた、なんてこともあるようですので、何にでも興味を持つ、特に仔猫の時期は戸締りだけではなく、室内でも危険な物への配慮は忘れてはいけません。

性格にもよりますが、ある程度成長した場合、室内で生活したことしかない子は初めてのお外にとても緊張しているので、ささいな物音にも驚いたり怖がっていると考えられます。

何かに追われない限りは本能から、近くの物陰に身を潜めていることが多く、じっと様子を伺っています。

外に出てしまってから発見に至るのでの時間は短ければ短いほど早期に発見できますが、いきなり遠方へ行ってしまうことは稀なので、普段と変わらない優しい声で名前を呼んであげてください。

ただ、雑踏など賑やかな場所となると、騒がしい音に萎縮していますので姿を現さないことが多いようです。

周辺で隠れられる様な場所をチェックしておきつつ、静かになった頃合を見計らって根気良く探してあげることが良いようです。

探しても見つからないとなると保健所への連絡は不可欠です。

日本では早いところでは捕獲して2日後には処分するところもあると聞いていますので、ご家族など協力していただける方には協力していただいて、自治体への連絡も密にしておいたほうが良いでしょう。

例え綺麗な洋服を着ていても、手入れが行き届いていたとしても、決められた期間が過ぎれば例外無く処分されてしまうことは日本の常識です。

マイクロチップも少しずつ普及しているようですが、まだまだ全国区と呼べるようなものにはなっていませんので、それに代わるものとして、ご近所は勿論、掛かりつけの獣医師、町内会とも協力頂ける所には協力を依頼しましょう。

ただ残念なことに毎日何時間も、一生懸命探していても、それでも見つからない時もあります。

前以ての迷子写真は準備しておくと役立ちますが、ビラを貼ったり配ったりするときには猫ちゃんの特徴が小学生にも分かりやすいことが大切です。

この「子供の目線」と云うのは侮れません。

毎日同じ通学路を歩いて日々新しい発見をする子供達の協力が得られれば心強いでしょうね。

それからビラには「薄謝進呈」の文字を。

これは動物に興味の無い大人にも効果があるようです。



テーマ２

「ニャンコを保護！さて何から始める？」

既にニャンコを飼っているあなた。
帰宅途中に見るに見かねて野良ニャンコを保護しましたが・・・さて最初にすべきことは？


解説：正解は「病院へ事前に保護したことを連絡してから診察を受ける」です。

間違っても直接、先住猫と一緒にすべきではありません。

特に子猫は要注意。

どんなに可愛くても見ただけでは病気だと分からないこともあります。

猫の病気の中には死にも繋がりかねない強い感染力を持つ病原菌もありますので、獣医師に的確な診断をしていただくことが第一です。



テーマ３

「保護したニャンコに里親を探すぞ！」

保護したニャンコに里親を探すことを決意したあなた。
どのような手順で何に気をつけてニャンコの飼い主を探しますか？


解説：「ニャンコの幸せ」が何より第一。

ですが、よく知っている知り合いならば兎も角、そうそう都合良く可愛がってくれる知り合いばかりが居るとも言えません。

公募する場合は相手の身元確認は最低限のことですが、その事さえも有耶無耶にしようとするならば私はその相手にニャンコを託すことはしないでしょう。

里親詐欺や繁殖目的の他、動物愛語法に違反するようなことを考えている人物かどうかを見極めることは大切です。

出かけられる距離であるのであれば、飼養環境が整っているかなど、実際に飼って頂けるお宅へ一度訪問することも飼って頂ける方の人となりを確認する上で有効だと思われますが、なかなかそうも行かないのが実情ではないでしょうか。

私の知人で里親探しを始められて何年にもなる方は「お試し飼い」を提案しています。

3日～1週間、連絡を取りながら飼って頂いて、飼う事が無理ならば返してくださいというものです。

ヒトにも相性があるように猫にも相性があるからです。

無論、飼うにあたって初めて飼うか否か等、メールと電話でのやり取りの後に「この方ならば」と思ったお相手に託していて、もう10組を超える里親さんを探して養子縁組を成功させました。

どの子の里親さんも近況をお便り(メール)で知らせてくれる方で、其々のニャンコは新しい家族を見つけ、幸せに暮らしているようです。

また、里親を募集していらっしゃる方の中には「一人でお住まいの方にはお譲りできません」と明言されていらっしゃる方もおいでです。

外出先で不慮の事故に遭われた場合等を想定しての事なのですが、逆に記憶に新しい事件では飼い主の留守中にチワワばかりを狙う誘拐犯が居ました。

ワンちゃんだけではありません。

置き引きにあった猫ちゃんも居ますので、防犯上のためにも数名のご家族のもとが相応しいと思っての事でしょう。

どのような条件で貰って頂くかは個人の判断に委ねられるのが実状ですが、私の住む自治体では保護した健康体の仔犬や仔猫が居ると毎月、譲渡会を開いて里親を公募しています。

ですが、里親になるにあたり講習が義務付けられ、定期的な近況報告や、譲り受ける折りにも事務手数料的な納入が求められ、比較的長期に渡って譲り受けた生体の状況を自治体が把握することになっています。

このことは一見、面倒くさいと思ったり、何もそこまで、と思えるかもしれません。

しかし、飼育放棄や心無いニンゲン達から守る為には一つの手段だと私は思います。

飼育放棄が無くなれば、その分、殺処分される犬や猫が減ることを忘れてはいけません。

動物が好きな人、そうでない人と動物達とが暮らしよい社会にするためにも「飼うことの責任」を感じることは飼う側の大切なテーマだと思います。



すっかり長文となりました。

このことが全てで完璧な答えでは無いことを付け加えておきますが、ペット(コンパニオンアニマル)と一緒に生活するということは、動物の一生を引き受けると言う事です。

こちらへ遊びにいらして下さる皆様には今更言うまでもありません。

どの方も愛情を一心にそそいでおられ、家族の一員として日々、愛猫の為にできることを一生懸命しておいでで、お邪魔する折には私も一喜一憂しております。


ご参加して下さいました方はメッセージのほうへ確認の意味も込めまして、粗品のお送り先をお知らせ願えれば幸いです。

また不要な方もメッセージのほうへご一報いただければと思います。



今年も師走を残すばかりとなりました。

ご多忙とは存じますが、皆々様ご自愛くださいますように。



追伸―お勉強会第二弾として後日クイズを企画しておりますので、そちらにもお運びくださいね。