11月30日(水) 国宝を守る人
11月30日(水) 国宝を守る人 日本国内の建造物の中で、国宝に指定されているものは二百二十三件、重要文化財に指定されているものが二千四百五十六件あります。 国宝に指定されている建造物は、奈良県が一番多く六十四件。ついで京都府の五十一件です。 この国宝建造物の保安のために、昭和四十九年より奈良県警に導入されているのが、文化財防犯専任の「文化財保安官制度」です。 これは全国で奈良県にのみ存続するユニークな制度で、警察署長クラスの階級である警視の警察官が、代々任命されています。 昨年、近畿地方を中心に、国宝や重要文化財へ油のような液体がまかれる事案が起こりました。そのため、奈良県の文化財保安官も、各寺社への防犯対策指導に忙殺されたそうです。 いつかは朽ち果てる運命にある有形物ですが、日本の歴史を伝え、後世につなぐ建造物の保全や保存について、私たちも関心を寄せたいものです。 今日の心がけ◆文化を後世に伝えましょう職場の教養は一般社団法人倫理研究所発行の月刊誌です。