シーズーもん太 めくりの止まった　カレンダー

　『早いもんだねぇ』

　きのうの三七日（みなぬか）
でおばあちゃんの忌明けと
したみたい。

早いもん太よねえ。

この間、ブログずいぶん長
く休ませてもらった。

　さて画像だけど、右はお父さんが、『喪中案内が間に合えばこそ
でしたが…』とおばあちゃんの訃を報じて、そのことでの年末年始
の欠礼のお詫びと、昨日の忌明けの知らせを兼ねたハガキだ。

それと左のは、毎年楽しみにしている人の多い、お父さんの木版画
摺りの出せず仕舞いの年賀状。

 なんたって明日大晦日、という年の瀬、暮れの３０日。実家のおば
あちゃんの所へ行く途中で投函。のつもりだったそこへの知らせだっ
たんだもの。

お兄さんは、『母は今年も元気です！』ってわざわざ追記した賀状
を２５日に投函してたんだって。

　おばあちゃんは大正８年２月生まれの９１歳だった。要介護度４
は９０歳になってから。

お兄さん夫婦のお世話に合わせて、訪問介護、訪問在宅入浴等
のサービスを受けていた。

認知症なしのその頭はいつも話題豊富で、ヘルパーさんたちの
人気者だった。

ヘルパーさんたちは、反応の乏しい方々へのケアの後で、おばあ
ちゃんの所に来ると、その歳を感じさせない話のやり取りにホッと
するらしいんだ。

清拭しながらおばあちゃんと笑い合う声が、よくおばあちゃんの部
屋から聞こえてきたものだ、ってお父さんが。

ただ、内科的疾患があるので、週一でお医者さんの訪問診察は
受けていた。

だからそこにはこの先々の病状の進行と、それに伴う終末期医療、
ケア等と、そのことへの家族のあり方、対処など、それは介護とは
異質なものとなってくる。

でも、お兄さん夫婦、遠方から駆けつけて来るお姉さん、それにボ
クの両親、孫たちによる介護のチームワーク振りを見て、誰もがお
ばあちゃんに「幸せだね」って言う。

　それを３０日におばあちゃんは、「もうこれで十分満足だよ、お前
たち有難う。正月は黄泉で迎えるから」って言わんばかりに、実に
あっさりと９１年の生涯を閉じて逝ってしまった。

　お父さんは言った、「あのあっさり感は、もん太に似てる」って。