2009/07/02(木)22:47
夜の共同作業
雨が上がった。
夜の庭は、周りの田んぼの匂い、雨上がりの匂い、土の匂い。
なんともいい匂いが漂う。
昔を思い出させるような、胸の奥がツンとするような・・そんな匂い。
玄関に座り込み、しばらく夜の風に当たっていた。
ふと、主人が脇に来た。
「いいねえ~、風が・・・涼しくて・・・」
二人で庭を眺めていたら、庭の隅っこにいつのまにかごっそり伸びている雑草に目が留まった。
「ねえ、パパ。あそこの草、ずいぶん伸びたね。抜いたほうがいいよね。クローバーが育たなくなるよ。」
「え~・・・あのままでいいよ^^:」
主人も私も超無精。特に主人は草むしりなんてとんでも無いっていう人間。
でも今日はムラムラした。無性に庭の雑草を抜きたくなった。
「じゃ、あたしがボンボン抜くからさ。パパは抜いた草、隅っこに運んでよ。」
「うん それならバッチリだ!」
何がバッチリだ??・・・まあ・・・いいか・・・
黙々と草をむしった。雨上がりのせいか、おもしろいように草が取れる。
たくさんの雑草をむしり、脇に積み上げ、それを主人が黙々と庭の隅っこに運ぶ。
どれくらい繰り返したのか・・・だいぶ雑草がキレイになった。
近所の方が見たら、何をこんな夜にやってるのか?と不思議に思うだろう。
「いや~、キレイになったね~」
「うん!完璧だ~」運び屋に徹した主人は満足の笑顔。
そして、二人でまた玄関の階段に腰掛け、雑草が無くなったキレイになった庭を眺めた。
思いもかけない、夜の共同作業。
なんとなく楽しく、なんとなく気持ち良かった。
その頃、娘は・・・2階の自分の部屋で試験勉強もせず、ベットで深い眠りに就いていたのは言うまでも無い
微妙に色づき始めた紫陽花