原題:HOTEL RWANDA 監督は、「 父の祈りを 」でアカデミー賞にノミネートされた気鋭の脚本家テリー・ジョージ。 3年間続いた内戦がようやく終息し、和平協定が結ばれようとしていた矢先、大統領が何者かに殺されたのです。
1994年、アフリカのルワンダで長年続いていたツチ族とフツ族との民族間の諍いが大虐殺に発展し、ツチ族というだけで、フツ族至上主義の急進派の民兵組織インテラハムェ=共に戦う者"に100日で100万もの罪なき人々が惨殺されました。アメリカ、ヨーロッパ、そして国連までもが 「第三世界の出来事」 としてこの悲劇を黙殺しようとする中、家族4人を救うことを心に決めたひとりの父親であるホテル支配人の知恵と良心と勇気が、次第に隣人を受け止め、孤児達を受け入れ、最後には殺されゆく運命にあった1200余名もの人の命を救う奇蹟を描いた実話です。 「アフリカのシンドラー」と呼ばれたこの男性は、ルワンダの首都キガリの高級ホテルミル・コリンに勤めていたポール・ルセサバギナ。  昨年のアカデミー賞で主要三部門にノミネートされたこの映画は、当初、日本公開が見送られていましたが、「 ホテル・ルワンダ日本公開を応援する会 」によって日本公開にこぎつけました。
主演のドン・チードルは個人的には「森の人(オラン○ータン)」にそっくり!!っと(* ̄m ̄) 毎回心の中でこっそり笑ってしまうのですが・・・・
何度もアカデミー賞受賞作品に多数出演し演技力にも定評があり、今回も見応えのある演技を魅せてくれました。  いや、こんな事をして喜んでいる場合ではないので、話を戻しますが・・・
今も昔も、世界中を見渡せばあっちでもこっちでも、人種間、宗教間、民族間、派閥間等 「鶏と卵どちらが先か」的 な報復劇で争いが絶えません。
今年に入ってこういった世情を反映した重く心の痛いテーマを熱かった作品が続々と公開されて来ます。 昨年春、日本で公開された、キリスト教徒とイスラム教徒の聖地エルサレムを巡る終わらぬ戦いを描いた「キングダム・オブ・ヘブン」。いまだにその根深い争いは終結を向かえるにいたっていません。少し前に観た「クラッシュ」では人種間の差別、アカデミー賞作品賞の呼び声も高い「ミュンヘン」ではイスラエルとパレスチナの報復劇・・・・
どちらが正義でどちらが悪とも言えぬ終わりの見えない戦い・・・・ ツチ族フツ族と言っても見た目には区別が付かないほどその境には微妙なものがあります。実際現地の人たちも人種が記されたIDカードによってその見分けをするぐらいなのですから。
なぜにそんな微妙なもので差別し殺さなければならないのか・・・・ <ルワンダ内戦勃発の歴史的背景 > 第1次世界大戦後、国際連盟はルワンダを戦利品としてベルギーに与え、当時一つの国家としてまとまっていたルワンダを分裂させるために、フツ族とツチ族の容姿の差。黒い肌に平らな鼻と厚い唇、そして四角い顎をもつフツ族に対し、薄めの肌に細い鼻、薄い唇に尖った顎と、よりヨーロッパ人に近い容姿のツチ族をベルギーは経済的にも教育的にも優遇。人種差別の思想がたたきこまれていくうちに、かつて統一されていた国家はそれに伴って急速に崩壊して行ったのです。しかし、国連からの圧力でベルギーはルワンダに民主的な政府を作るべく改革はじめたことにより、ツチ族の急進派が反発し、ベルギーからの独立とフツ族支配体制の確立のためルワンダ国外に亡命していた主にツチ族中心のグループがルワンダ愛国戦線(RPF)を結成、ウガンダ側からルワンダに侵攻して内戦が勃発したというわけです。 * これは公式HPを要約したものです。もっと詳しくご覧になりたい方は、公式HPもしくは ジェノサイドの丘(上) ∥ ジェノサイドの丘(下)
をお読みください。 |
「世界の人々はあの映像を見て──“怖いね”と言うだけでディナーを続ける。」 大変心が痛いシーンでした・・・・ 実際どんなドキュメンタリー映画や実話に基づいた悲惨な映画を観ても、感動したとか悲しいとか戦争や争いを憎んだとしても、そこからなにかアクションを起こしているのでなければ、所詮人事で終わってしまっている。こんな事を書いている自分ですら何をしようとしただろうか・・・
なにも国益に利がない紛争の間に入って予算を使い血を流して命を捨てることなど考えもしない・・・
ツチ族の保護を中止して助けて欲しいとすがる人々を見捨てて退散する各国や国連の事を非難する価値や権利など、これっぽっちもないのだ・・・・と。 せめて、私に出来ること!それは、こうやって一人でも多くの方に伝えて行く事。そんな事ぐらいしか出来ないのです・・・
~おしまい~

☆ランキングに参加しています。ロ_ρ゛(・・ ) プチンッしてくださると大変喜びまっす☆
↓ ↓ ↓ ↓
∥ ∥ ∥ ∥ ベストブログランキング ∥
∥ || || || ∥
|