| 【 マリと子犬の物語 】2007年12月 日(土)公開 | 監督 : 猪股隆一 | 出演 : 船越英一郎 /松本明子/ 広田亮平/佐々木麻緒 他 | 期待度 : ☆☆ → 観賞後の評価 ★★★☆ | 原作 : 桑原眞二 『山古志村のマリと三匹の子犬』(文藝春秋刊 ) |
「 マリと子犬の物語 (2007) 」
監督は、金城武と黒木瞳主演のTVドラマ「ゴールデンボウル (2002) 」の猪股隆一。
主役は、クレジット順に言えば、サスペンスドラマの帝王、船越栄一郎・・・っなのですが、やぁ~っぱり映画タイトルにあるように、これはマリでしょうか・・・
・・・・いや、さにあらず・・・・・、マリの買い主である佐々木麻緒演じる彩の存在が大きかったですね~ この映画、彼女の迫真の演技の素晴らしさに、ここで泣きの場面だ・・・っと予告を観ていて覚悟は出来ていたので、絶対泣かない自信があったのに(笑) もう~~~、涙のダムが決壊・・・・・・するのに一度や二度ではありません・・・・・
Story : 新潟県山古志村に住む仲良し兄妹、亮太と彩。母親は病気で亡くなり、父親と祖父の4人家族だった。ある日、彩は原っぱで捨て犬を拾う。父親が犬嫌いのため、一度は諦めようとするが、彩はひとりぼっちの子犬を見捨てる事ができない。父親も彩の優しい心に負け、一家で飼う事になった。マリと名づけられた子犬はすくすくと成長し、ある日、子犬を3匹産んだ。家族が増えて彩と亮太は大喜び。そんな時、山古志村を悲劇が襲った…。
「2007年12月8日公開 」
ー より ー
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だれもが記憶に新しい2004年に起きた新潟県中越地震の被災地、山古志村。 その時、取り残された母犬マリの、母の強さとたくましさで子犬3匹を守りながら生き抜いた実話を元にした物語です。 この母犬マリの買い主である彩を演じた佐々木麻緒ちゃん9歳のすご過ぎる演技に、もう~~脱帽です。 勿論、予告等で流れているマリをおいて行かなければならない、あのヘリコプターのシーンはもとより、どのシーンを見ても共感できまくりで、彩の気持ちにぐいぐい引き込まれて感情移入してしまいました。 いや~泣いたなんってもんじゃありません・・・・ぐちゃぐちゃです・・・・。 佐々木麻緒ちゃんと言えば、あの、涙なくしては観ることができない、ジブリの戦争アニメの実写版 「火垂るの墓 (2005)」の節子役でもあります。「小さな涙の女王」の称号を授けたいぐらいです! これでもか、これでもかと言うようにマリの前には試練が起き、その合間、合間に笑いの要素も盛り込まれているのですが、その笑いはと言えば中笑い?・・っという感じでちょっと中途半だったりしますし、作品としてのレベルはそれほど高いと感じるものではなかったですが、 佐々木麻緒ちゃんの演技だけで十分伝わるものがありました。 2004年に起きた中越地震で、あれだけ鮮烈な衝撃を受けたのに、あれから4年・・・徐々に人々の記憶から薄れようとしている現在でも、被災地の方々は仮設住宅住まいを余儀なくされたまま、完全に地震が起きる以前の生活に戻れたわけではないと言うことを改めて思い出さずにはいられませんでした。 地震のシーンでは、自分の家で地震が起きた瞬間を想像してしまって、あまりにもリアルなので恐ろしくて、ぞっ~っとしました。 いつどこで起きてもおかしくない地震列島日本で生きている以上は、明日は我が身かもしれないですものね。 この実在の犬マリの実話から「 マリ基金 」というものが設立されました。 山古志村の方々への援助金として使われる他、これから起きるかも知れない災害への基金として蓄えられて行く予定だそうです。 映画終了後は試写会場の募金箱の前に途切れることのない列が出来ました。 みなさん、同じ気持ちを持たれたのだなと思います。 先日、宇津井健演じる彩のおじいちゃんのモデルとなったおじいさんがテレビのインタビューに答えていらっしゃたのをたまたまみたのですが、 「マリさえいてくれればいい、物やお金なんかなにもいらない」とおっしゃっていました。 気力がなくなってしまったら死んでいたかもしれない大惨事の時、怪我をしながら必死に励ましてくれたマリ・・・・ 自分は飢えて死にそうになりながらも、3匹の子犬たちには必死で食べさせていたマリ。 地震が落ち着いて、再会出来た時に子犬たちは、マルマルと太っていたそうです。 映画のエンド・クレジットの際に本物のマリのお写真が映し出されます☆
主題歌: 平原綾香 『今、風の中で』
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