外出嫌いの私が益々引き籠りになるような寒い日が続いている。
一年毎の車検を受けるのは(総務の)私の役目だった。
今日は数十年ぶりでジョンがしてくれた。
私 「今朝、インプレッサの車検に行きたいけど、
その前に犬達のシャンプーと掃除もしなくちゃ…
だからランチを作る時間がないかも・・・」
(ジョンの頭の中:
犬のシャンプーを手伝うのは嫌だし、ランチはマックのバーガー?厭だぁ!!)
ジョン 「じゃぁ~、僕が車検に行ってくるよ。」
(インプレッサの車検は今日でなくても良かったが
今日はジョンが暇なのを知っていたので、
朝食時に話を振ってみた。)
ニュージャージー州には
運輸支局に車を持っていけば無料だった。
此処ニューヨークでは
民間車検場でする選択しかなく$21かかる。
民間車検場(整備工場)で
「そろそろタイヤを交換したほうが…」と
言われるのは分かっていたので
先週ネットでタイヤの値段・評価を調べてあった。
今年こそハワイへ引っ越す(筈)なので
オールシーズンで雪道・悪路に適したタイヤでなくて良い。
ハワイでは悪天候時に運転することはないだろう。
それに中古のインプレッサを
ハワイへ持っていかない可能性もある。
今年売ることになる車にお金を掛ける必要はない。
オールシーズンで中どころのタイヤで十分だ。
ジョンにその情報を渡しておいたのに
それとは違う高いタイヤを買って帰ってきた。
「ミシュランなのに安かった!!!」
《ミシュランは高い》という思い込みがあるジョンは
簡単に相手のセールストークに嵌ったようだ。
アンカー効果だ。
初期値(アンカー)が判断に影響してしまうという
心理的効果のことで
例えば、
1万円の料理を高いと思うか安いと思うかの判断において、
「5000円でも似たような料理が食べられる」と聞かされれば
ひどく高いものに感じられるが、
「いつもは1万5000円だが今日は特別に1万円にサービスする」
と言われれば高くないように感じてしまう。
同じ金額でも目先の高いか安いかだけで
その料理が高いか安いかを決めてしまう事だ。
米誌の記事で店舗でアンカー効果が起こる例を紹介している。
エルメスなどの高級ブランド店に行ったとしよう。
$7,000のバッグを見て『馬鹿げている!!』と思う。
その後、素敵な$367の時計が目に留まる。
タイメックスの時計と比べれば非常に高い時計だが、
さっき見た7千ドルのバッグと比べれば格安だ。
このように、最初に高い価格を見ることで
結果的にお金を使ってしまう可能性が高くなる。
貧乏性の私もこのアンカー効果で高い買い物をすることが多い。
無駄遣いも経済活動に貢献していると考えるようにしているが
そろそろ老後の心配もしなければならないだろう。