犬も大変;ハワイへ引越し
アメリカ国内とは言え、ハワイに犬を簡単に連れて入れない。ハワイは、これまで狂犬病がなく、これからも狂犬病の発生がないであろうアメリカで唯一の州で狂犬病を入れないように面倒な手続きが必要とされている。(どういう理由なのかハワイ州内の諸島間を犬を連れて旅行するにも手続きが必要らしい。)アメリカからカナダへ車で犬を連れて入国する方がずっと簡単だ。ホノルル検疫施設で120日係留期間を経るか5日間以下係留若しくは即日空港リリースという選択がある。勿論、私は【空港リリース】を選んだ。 マイクロチップ注入に始まり、色々と日数が制約された手続きが必要なので、少なくとも4ヶ月前には準備を始めなくてはいけない。 ハワイ州動物検疫所のウェブサイトをプリンアウトして細かい指示1つずつをチェック。どこかに手落ちがあると検疫所に係留という措置が取られる。ハワイ到着二週間以内に獣医が蚤ダニ予防薬を投与、健康診断書+最近二回の狂犬病予防接種記録+狂犬病血清検査報告書更には動物輸入申請公証書にマネーオーダー(為替証書)を添えて到着一週間以上前にハワイ州動物検疫所に届いていなければならない。ニューヨークからハワイには速達で郵送しても翌日には届かないようだ。因みに航空会社は犬の健康診断書は搭乗の一週間以内で無ければならないと言う。お陰でDukeを四日間に二回獣医に連れて行く羽目になった。ハワイ検疫事務所は5時に閉まる。ハワイ到着が午後4時過ぎになると当日Dukeを引き取ることができないので私達が乗れる便が限られる。ハワイアン航空はNYからの便に犬を載せることが出来ない。アラスカン航空は長時間の乗り継ぎ時間があるフライトの貨物室しか空きがなく一晩ケンネルに預けられハワイ到着は夜の10時過ぎの便にしかDukeを載せれないと言う。(明らかにペット運送をしたくないという意思が見え見えだ。)ニューヨークからはユナイテッドのノンストップ便しかない。ユナイテッドのペット運送専門部門に電話をしてDukeの予約をし、同時に私達の席はネット予約した。幸い私が間違いに直ぐ気がつき、正しく変更してもらったがデーター入力者の手違いでDukeの行き先はフィラデルフィアになっていた。(空港コードHNLとPHLを間違えていた。何でも自分で再確認が必要だ。)到着予定時刻は、2時半なのでチェックインした荷物を取り、レンタルカーの手続きに少々時間が掛かっても4時前には空港内の検疫所にDukeを迎えに行ける。だが万一フライトが遅延したら時間が足りないので(心配症の私は常に「万一の場合」を考えてしまう。)チェックインのスーツケース4個は宅配サービスを利用することにした。乗客に代わって荷物を引取り、ホテルや家まで運んでくれる便利な宅配サービスをアメリカ国内旅行で利用できるようになった。(空港に近い大都市だけだが・・・)これで荷物の心配をせずにレンタルカーでDukeを迎えに行ける。搭乗前日は空港近くホテルで一泊して、早朝飛行機の出発2時間半前にDukeをペット運送サービスに預けた。(Dukeが動き回れるように大きめのケージを購入してあった。↓)夜間シフトがもうすぐ終わる、やる気がなさそうな男性がPC画面を睨みつけ電話で誰かを怒鳴りだしたのはユナイテッドのコンピューターがダウンしていてDukeを貨物室に乗せる手続きができなかったからだ。(その説明は私には全く無く、電話の会話から推測するしかなかった。)Dukeの手続きに一時間以上も掛ってしまった。その後に私達のチェックイン。いつもに増して長蛇の列だったセキュリティーチェックポイントを通り遠いゲートまで走りに走ったがもう少しで搭乗に遅れそうになった。結局、私達のフライトは離陸時滑走路で順番待ち。予定より40分近く遅れて飛び立ち予定より15分ほどの遅れで無事にハワイに着いた。荷物引取りエリアを素通りして空港内のレンタルカー会社へ向かった。テント下のカウンターの列に並び 予約した名前を言うと「隣接した事務所に行ってください」と言われ、(こういう場合、「何故?」と聞くのは時間の無駄)隣接した事務所で再び列に並んだ。そしてやっと私達の番になった。Dukeのケージを乗せるのに便利な中型SUVを予約していたのに「中型SUVは一時間ほど待たないと無い」と言われ、ジョンはカンカン。(後方座席がメッチャ狭い)オープンカーなら有る。それでなければミニバン。育児中、大変お世話になったミニバン、実用的で私は好きなのだが(NYからスバル・アウトバックが届くまでの)三週間も(問題が多い)アメ車のミニバンに乗るのは嫌だとジョンが不機嫌。だがオープンカーにはDukeのケージを載せられない、SUVを待つ時間がないとなればミニバンしかない。 ジョンが文句を言いながら運転するミニバンで検疫所へ向かった。ハワイ検疫所は分かりにくい場所にあり、入口に貼り紙が… 「呼び鈴を一回だけ鳴らして、誰かが開けてくれるまで待て」ガラス越しに中に人がいるのは見えるけど、誰もドアを開けてくれない。二回呼び鈴を鳴らして検疫職員を怒らせたくなかったので、じっと汗を流しながらドアの前で待った。暫くして出てくる人と入れ違いに中に入れたが職員たちは皆忙しそうにしているので窓口で辛抱強く立っていた。椅子に座って待っている人たちが数人いたので「順番待ちですか?」と尋ねたら出立した空港に置き忘れた書類がFAXされてくるのを待っている夫婦と保留されていた犬を迎えに来たが何かの手違いがあってリリース準備ができていないと怒っている男性。何故かじっと黙って床を睨んでいる中年女性。この女性は犬猫以外のペットを(←何だろう?)アメリカ本土に送る手続きに来ていた。数分後、若い女性職員が窓口に現れた。疲れきっていた私だが、とっておきの笑顔で 「一時間半ほど前に到着している私の犬を引き取りに来ました。」と書類を出した。「Dukeね、彼はとってもキュートね。」(Duke、偉いぞ、職員たちに上手に甘えたな)「書類に添付してあったDukeの写真貰えるかしら?此処の壁に貼りたいから…」(どうぞどうぞ。)引取証明書にサイン後、係員がDukeのケージを車まで運んでくれ16時間ぶりにDukeと対面できた。(Duke,よく頑張ったね。)書類さえきちんと揃っていれば簡単に空港リリースが出来る。(だがこんな面倒な手続きは二度としたくないのでDukeを連れてハワイ諸島旅行には行かない。)さて後日、役所でDukeのドッグライセンス (犬登録)をしたが犬種記入欄にコッカプーも雑種の選択もない。(NYではミックス/雑種で登録)「コッカプーは何処にチェックしたら良いのですか?」返事もせずに職員はコッカスパニエルと記入した。 (プードルのほうが近かったように思うのだが・・・)