人間は希望がなければ生きてはいけない。明日という希望があるからこそ生きていようと思う。
自分の居場所が学校にしかないと思っている子どもたち。 子どもたちにそう思わせている大人たち。 その唯一の場所で否定される。 その辛さが心を追い込んでいく。 居場所はそこだけじゃない。 違う場所に行けば、君が座る椅子がある。 今の場所があまりにも辛ければ、少しの間だけそこから逃げればいい。 そして元気になったら、また戻ってくれればいい。 大人だって同じこと。 あなたの場所は、会社のデスクだけではない。 家庭にだってあるし、友達のところにだってある。 たった一つの居場所にしがみつこうとすれば、 心の靴擦れはどんどん酷くなってくる。 初めてのキスと同じように、大人にだって「未体験」はたくさんある。 たとえば来年に咲く花だって、それは未体験のもの。 だったら、その「花」を楽しみに待ってみる。 きっとその初めての花が、小さな幸せと勇気を与えてくれる。 好奇心が旺盛で、夢中になって一本道を歩く。 途中にアリンコを見つければ、しゃがみこんで何時間でも眺めてみる。 そんな姿は、今も昔も同じだと思う。 ただ、夢が抱けない子どもが増えているとしたら、 それは大人社会に夢がないから。 大人と子どもはいつの時代も合わせ鏡。 そこには大人の、そして社会の大きな責任がある。 「どうせ夢なんかみたって仕方がない。努力するなんて意味がない」 子どもにそう思わせるような社会をつくってはいけない。 人生にはいろんな居場所があって、そこにはたくさんの夢が落ちている。 子どもたちがそう思えるような社会くらいは残していきたい。