カテゴリ:Merry Christmas♪
小学校に上がった初めてのクリスマス。 実家で過ごした25日の朝に、枕元に置かれていたクリスマスプレゼントを抱え、 いそいそと私だけ祖母のお家へ向かい、残りの冬休みを二人で過ごすいつもの冬休み。 私はサンタさんから始めてもらったプレゼントを祖母に見せ、 無邪気に言いました。 「ばあちゃん、これね、サンタさんがくれた!」 「それはな、お前のおとんとおかんが買ってくれたんや。」 ・・・・・・・・、え~~~~~!!! 「違う!サンタさんがくれたんよ!サンタさんやねんから!」 「おらん!そんなもんおらん!」 え~~~~~!!!え~~~~~!!! 私のへんてこりんな発言何もかもを受け入れて、 いつも笑って一緒に遊んでくれてたばあちゃん。 いきなり愛おしい目に入れても痛くないはずの、 小猿の夢を瞬時に打ち砕くウルトラばばぁ。 何故かいつもの祖母とは違い、サンタさんだけ強烈に拒否しました。 小猿戸惑いながらも反発して、負けじと抗議。 居るったらいるっ!と地団太踏んで泣く私を抱いて、 祖母が小さな声でこう呟いたのを覚えています。 「ばあちゃん、舶来もんは嫌いや。」 そう呟くと直ぐに、 「クリスマスプレゼントはばあちゃんが買うたる! さつき、何が欲しい?」 私の顔を覗き込み、笑ってるいつもの祖母に戻っていました。 それから時間が過ぎ、ちょっと大きくなった私は、 舶来と言う言葉を強烈に覚えていて、 その意味を少しずつ理解していったのでしょう。 祖母の心の中にも、戦争の深い傷痕が残っていたことを。 そしてまた私が少し背伸びし出した年頃になっても、 ディズニーの絵本は買ってくれるのに、 サンタの本は買ってくれませんでした。 もっと背伸びし出した生意気盛りになっても、 郷ひろみのレコードは買ってくれるのに、 ビートルズのレコードは買ってくれませんでした。 いやいやいやいや!ばあちゃん! とんちんかんちん極まりない舶来嫌いやん! 「ばあちゃん、ディズニーもばあちゃんの好きなレディボーデンのアイスも、 全部舶来もんやと思うんやけど・・・。」 「日本で売ってるから全部日本製や。」 でたっ!ばあちゃんの理不尽な理解力。 ビートルズだって、アメリカじゃなくてイギリス出身ですが。 でも祖母には何も言わずに、郷ひろみのシングルレコード買ってもらった。 それからも、 「お前はハイカラなもんが好きやな~。」 と私の洋風な好みを目を細めて笑ってくれるのに、 祖母のとんちんかんな舶来もんと認識するものは、 断固として拒否し続けました。 あれから随分年月が経ち、私が母親となり、 娘達にはサンタさんが居ることを伝え続け、 彼女達は立派なサンタさんファンとなってくれたある日、 今年のクリスマスは一緒に過ごそうと祖母を誘いました。 「ばあちゃん、娘達はサンタさん信じてるから、 いらんこと言うたらあかんよ!わかった?」 電話口で念を押すと、わかってると笑い声。 「お前が産んだひ孫は可愛いけど、 他のひ孫は全然可愛いない。」 ばばばばぁちゃん!それも私以外は言うたらあかんよ! その正直さがおよよの人生やよ! と、私も意味不明の忠告。 クリスマス前日、小生意気になってきた娘達を連れ祖母を迎えに行くと、 大きな紙袋を抱えて待ってましたとばかりに嬉しそうに車に乗り込みました。 その紙袋は何?と聞けず、内心ひやひや。 25日の朝を楽しみにしている娘達が、 車の中で我先にと祖母に話しかける。 「ばあちゃん、一緒にケーキ食べてクリスマスして遊ぼうね!」 「でね!サンタさん来るから今日はばあちゃんも早く寝よね!」 はしゃぐ娘達をバックミラーで確認しながら、 助手席に機嫌よく座ってる祖母を横目ガン観。 そうかそうかと笑う祖母。引きつった変な笑いになってる私。 サンタはおらん! プレゼントはお前たちのお母さんが買ったんやと絶対言うなよ・・・。 心の中で強烈に念を送る。 こうして何事も無く時間は過ぎEVEの夜、 はしゃぐ娘達にもみくちゃにされながら、 舶来もんのクリスマスツリーを眺めて機嫌良く笑う祖母。 すると唐突に祖母はずっと大事そうに抱えていた、 大きな紙袋を私に差し出した。 「クリスマスプレゼントや。」とにっこり。 えっ?と戸惑いながら紙袋を開けると、 祖母が一番のお気に入りだった着物で作った、 綿がいっぱい入った半纏(はんてん)でした。 「あの大事な着物ばらしたの?ばあちゃん・・・。」 「ばあちゃんもう着物は着んからお前が持ってろ。」 この着物だけはばあちゃんどんなに生活が苦しくても手離さなかったのに・・・。 最近は関節炎で指先が歪んでしまって、針を持つのが辛いと言ってたのに・・・。 「さつきは寒がりやからな、これ着て冬過ごしたらええよ。」 嬉しくて、泣きそうな顔をしている私の顔を覗き込んで、 何々?どうしたの?これは何?と娘達が抱き付いてきて、 わくわくした眼で祖母に聞きました。 「これ、ばあちゃんからのプレゼント?」 祖母大声で即答。 「サンタからやがな~~!」 せやな!と私の顔を観る祖母と、せやの?と私の顔を観る娘達。 「・・・・・、なんでやねん。」 何故かそう突っ込んで笑ってそして泣いてしまった私でした。 ばあちゃん、 今もその半纏大事に持っていますよ。 観るたびあの日を想い出して一人笑っています。 ばあちゃんの優しさが、クリスマスだけでなく、 年中半纏のように私の心を温かく包んでくれていますよ。 でもねばあちゃん、 これ着るともこもこ過ぎて動きにくいんやわ~。綿入れ過ぎなんやわ~。 だからずっと大事に仕舞っています。 舶来のサンタさんがくれた、祖母の香りがするべたべたの和風半纏。 あなたも素敵なクリスマスをお過ごしください♪ Merry christmas for you 年末お申込ご希望の方は、お早めにご連絡下さいませ♪ ★スピリットガイド・セッション ★スピリットビジネス・セッション ★ミディアム・セッション 各セッションお申込・お問い合わせはこちら ↓ Leap soulリープソウルHP 恋愛・お仕事・母娘、女性を存分に楽しむのだブログ。 「Half moon」 Facebook(楽し騒がし猫日記とか時々更新) Satsuki Watanabe お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2017.12.22 18:12:32
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