ジャスミンが咲きました
去年の秋にうちに来たジャスミン。まだ小さいのですが、今日の陽気で一番花が咲きました。実はこれ、園芸店で良く見かける「羽衣ジャスミン」とは違う品種で、学名を「Jasminum officinale grandiflorum」と言い、日本名が「オオバナソケイ」です。ジャスミンの種類は、300種以上とも400種以上とも言われ、さらにジャスミンの仲間じゃないのに、「〇〇ジャスミン」の名前が付いてたりして、もう何がどれだかさっぱり分からなかったりするのですが、通常、アロマテラピーの精油に使われるのは、Jasminum officinaleJasminum grandiflorumJasminum sambacの3種類と言われています。このうち、「Jasminum sambac」は、日本名「マツリカ」、中国名「茉莉花」で、あのジャスミンティに使われる花です。沖縄の「さんぴん茶」に使われているのもこの種で、ハワイで「ピカケ」と呼ばれるレイの材料もこれだそうです。精油の原料になるのは、「grandiflorum」がほとんどのようです。ちなみに、「羽衣ジャスミン」の学名は「Jasminum polanthum」 で、ジャスミンの仲間ですが、アロマテラピーで使う種類ではありません。何とかして、本物(?)のジャスミンの苗が欲しい!とずっと探していて、やっと見つけたこの苗。でも、学名が「Jasminum officinale grandiflorum」っていうことは・・・結局どれ??で、色々調べてみたのですが、「Jasminum officinale grandiflorum」は「オオバナソケイ」で、「Jasminum gfandiflorum」は「タイワンソケイ」だから違う種類だ という説もあれば、「Jasminum officinale grandiflorum」=「Jasminum grandiflorum」という説もあり。でも、「オオバナソケイ」=「タイワンソケイ」という説が多く、「「Jasminum grandiflorum」は「officinale」の香りの良い選抜種で、南フランスで香料の採取用に栽培されている。」という文献もあったので、おそらく精油抽出に使われる「Jasminum grandiflorum」と同じ品種だろう。ということで落ち着きました。実際の香りはどうかというと・・・「う~~ん。まさにジャスミンの香り!」です。甘くて、フルーティ。ちょっと重いけど、上品な香り。確かに、「羽衣ジャスミン」とは少し印象が違います。それで、またまた調べてみると、ジャスミンには、「インドール」という成分が含まれているのですが、これは、糞尿の匂いの元になっている成分でもあるのです。ジャスミン=トイレの匂いを連想する人もいるようですが、あながち間違ってはいないと言えます。でも、これがすご~く低濃度でしかもジャスミンの他の成分と調和すると「麝香」のような香りになるのです。反対に濃度が高いと臭くなる。で、「羽衣ジャスミン」はこのインドールの量が、「grandiflorum」や「sumbac」より多いのだとか。だから、あんまり沢山咲いてると、くどい感じがしたりするのですね。ほんの少しのことなのに、香りって奥が深い。。。ちなみに、羽衣ジャスミンの学名についてる「polanthum」は、「沢山花を咲かせる」という意味だそうです。さてさて、うちのジャスミン、 いっぱい咲いたら、ジャスミンはちみつや、ジャスミンの抽出油を作りたいのですが、この種は、羽衣ジャスミンより、成長がずっとゆっくりなので、いつになることやら。でも楽しみです。今年は、マツリカ(sumbac)の方も、ぜひ手に入れたいなぁと思っています。今回はちょっとお勉強の内容になってしましました。横文字いっぱいで読みにくかったかも。アロマテラピーの定義には、「植物の精油を使った」「療法」とありますが、私は精油のことをちゃんと理解するには、何と言ってもその植物を知る事が大事だと思っています。精油は単なるモノではなく、植物のぜ~~んぶを含んだ、まさにエッセンスなのですから。次回は、ジャスミンのブレンド例を紹介しますね。