職場への愛着。
職場ってのは、一番身近な組織ですからタイトルにはそう書きましたが…「自分が帰属する集団への愛着」と言い換えてもいいかもしれません。あのですね。入社したら愛社精神が芽生えるわけじゃないんです。入ってしまったものの「しまった!いつやめてやろう?」っていきなり考えてる人もいるわけだし。…私、新卒で入った時の会社で、そう考えてましたからね(笑)愛着もへったくれもありませんでした。今の会社に誘われた時に、考えるフリだけして答えはすぐにでてましたもん。集団のトップに立てば、愛着はわいてくるでしょう。それはそうです。自分が引っ張るわけですから、自分の力を注ぎ込んだら愛着はでる。しかし。その温度が、みんないっしょだと思ったら大間違いです。非正規雇用が増えるというのは、ここに最大の問題がある。年功序列も終身雇用も、それはそれで困った部分があります。生活は安定するかもしれないけれど、安定させるためだったらなにを始めるかわからない。というより、何もしない。「現在」が続けば、安定が続くわけですから、その「現在」を崩すような事はしようとしないんですから。でも、正社員ならば帰属する会社のために働きます。それが生活の安定につながるからですね。「非正規雇用」の場合、条件よければ仕事場を動くんです。下手すりゃ気分で動きます。集団への「帰属意識」というのは、明らかに低くなります。ましてや派遣社員ならば、次にいく仕事場は、今働いている会社のライバル企業かもしれないわけですから。自分の会社の常識が、世の中の常識からずれている場合、それに気が付いておくことは必要です。特にコンプライアンスの点においては、グレーゾーンは「真っ黒」くらいに思っておいたほうがいいのではないでしょうか。組織内のヒエラルキーにおいて、非正規雇用者は最下層に属します。その組織の上下関係をカサに来た言動で上司が部下に接し続けている場合、そのうちに自分に返ってくる可能性があります。「はい、わかりました」と答えながら「できるかよ、そんなもん」と反発している場合は、珍しい事ではありません。「自分でやってみてから言ってみろ」くらいのことは、誰でも上司に対して思っているのです。また、職場を動くという事は「昨日の部下が今日のクライアント」という可能性もあります。昨日まで自分が言っていた事を、相手に言われる可能性があるのです。以前にも書きましたが、前にいた部署で、非常に横柄な態度をとる客がいて困っていました。現在の部署に変わってみたら取引先のひとりでした。まさか、立場が逆転するとは思ってもなかったんだろうね(笑)今度はこっちが客側です。じゃあ、愛着の出る職場ってどんな職場?簡単。「私の職場ってこんな職場」って自慢できる職場。法律ギリギリを良しとしてることを自慢できますか?残業代を払おうとしない会社を自慢できますか?不正行為をしてる会社を自慢できますか?自慢できない会社を大事にしようとは思わない。ダメとなったら、逃げたほうが早いんです。いままでの鬱憤をぜんぶはらしておいて。もっと人を仕事を大事にしておけばよかった、と言ってももう遅い。