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モラと桃次郎と私のネコ的生活

モラと桃次郎と私のネコ的生活

いかれ帽子屋的日々

「序文」

ディズニーの「不思議の国のアリス」の絵本やアニメを見たのはいくつだったろうか。
おとなになってルイス・キャロルが書いた本を読み、小さい頃に感じていた「かわいいうさぎとアリスの夢の中の冒険物語」とは違う意味を知り、もっと興味をもつようになった


子供が生まれ、子供と一緒にビデオで何度見直しても、飽きることのないストリートとどんちんかんで妙ちきりんな世界に引き込まれてしまっていた。
少女物の物語には今でも心惹かれる。「オズの魔法使い」「赤毛のアン」、そして「ピーターパン」のウエンディやティンカーベルも大好き。
ディズニーの絵で描かれているアリスがやはり私の中のアリスだが、ルイス・キャロルの原本の挿絵を見るとかわいいというより不気味な雰囲気をもった少女である。
登場人物もすべて魅力的で訳がわからないことだらけ。そのなかでも「いかれ帽子屋」は最たるものだと思う。そして彼が言うことには、お茶をのんでいる理由が「今日はなんでもない日のお祝いだから」と。
何かの記念日やいいことがあった日にお祝いしてごちそうを食べることは普通だけど、なんでもない日にパーティをするのはおかしいけど、楽しい。
何かにつけてお酒を飲む理由をこじつけている誰かに似ているかな。
そんなふうにとらえていたけど最近はすこし違ってきた。
めでたいことやうれしいことをお祝いするのはもちろん幸せなことだけど、そうじゃないことが、長く生きてくるといろいろと起こるものだ。
事故や病気は忘れた頃に自分にふりかかってくる。そう考えると、何事もなく一日が終えられたことが奇跡に近いことなんじゃないかと思えてくる。
「今日はなんにもない(幸せな)一日でした。」と日記に書けることは、お祝いするに匹敵するんじゃないかと思う。
いかれ帽子屋の言っていた意味が今わかる。(たぶんそんな意味はないのだと思うけど)
日々生きていることを実感して喜びをもって楽しもう。
特別なことがなくてもなんでもない日の積み重ねが大きな幸せ。
そんな風に感じる今日この頃である。  

                      不思議の国のアリス いかれ帽子屋



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