テーマ:ゴールデンウィーク(298)
カテゴリ:九州の話題
明日5月2日は立春から数えて88日目の『八十八夜』にあたります。
この時期は新茶の茶摘みが盛んにおこなわれるようになり、 『八十八夜に摘んだ新茶を飲むと病気にならない』 という言い伝えがあります。 九州はお茶の名産地が各地に広がっており、 八女茶(福岡県)、嬉野茶(佐賀県)、知覧茶(鹿児島県) といった有名ブランドをはじめ、肥後茶(熊本県)や宮崎茶(宮崎県)など、 各県で幅広くお茶が栽培されています。 というのも鎌倉時代に活躍した臨済宗の開祖・栄西禅師が 当時の中国・宋で禅宗の修業を終えて帰国した際に、 薬草としてお茶の種を日本に持ち帰っており、 佐賀県と福岡県の県境にあたる脊振山にあった霊仙寺で、 日本の歴史上初めてお茶が栽培されました。 つまり霊仙寺は日本茶発祥の地というわけですね。 その後栄西禅師は『喫茶養生記』を記してお茶の栽培方法や効能を伝え、 日本茶の栽培は九州を始め全国各地に広まっていきました。 やがて戦国時代になると『茶の湯』が政治と結びつくようになったり、 安土桃山時代~江戸時代には茶道が確立し、 江戸末期~明治・大正時代の日本ではお茶が貴重な輸出品となっていました。 そして現代では『和食』と合わせて日本の文化として世界中に広まり、 国内外を問わず多くの人々に愛されています。 そんな九州各地のお茶は八十八夜を前に一番茶の茶摘みが行われておりますが、 今年は霜による大きな被害が無かったことや、 冬場の冷え込みが十分であったことから例年以上に品質が高いそうで、 初入札会では八女茶で1Kgあたり最高10万円となったのを始め、 各地で例年以上の高値がつきました。 ゴールデンウィークは茶摘みや新茶の取引が最も活発になる時期で、 それを過ぎると各地で新茶が店頭に並び始めます。 これから九州物産展が行われる百貨店ではぜひ、新茶の試飲を行うことをお勧めします。 それでは、今日はここまで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年05月01日 19時59分09秒
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