最後の『生え抜きダイエー戦士』明石が現役引退を表明
プロ野球もペナントレース終盤を迎えていますが、それと同時に各球団で長年活躍した選手の現役引退発表が相次いでいます。すでに糸井嘉男選手(日本ハム→オリックス→阪神)、福留孝介選手(中日→阪神→中日)、内海哲也投手(巨人→西武)、能見篤史投手(阪神→オリックス)といった面々が今シーズン限りでの現役引退を表明していますが、ソフトバンクホークスでも明石健志内野手が昨日現役引退を表明しました。明石は2003年ドラフト4位で当時の福岡ダイエーホークスに入団し、翌年には高卒ながらすぐに1軍デビューを果たしました。身体能力の高さもあって内外野どこでも守れるユーティリティープレーヤーであり、その後も牧原大や栗原といったユーティリティープレーヤーの先輩と言えます。背番号は入団当時から『36』をつけていましたが、2017年から『8』に変更し、チームを代表する選手の1人になりました。今年通算1000試合出場を果たしましたが、今シーズン限りでの現役引退を決断しました。これで『生え抜きダイエー戦士』がすべて引退することになり、ダイエー時代にホークス在籍経験のある選手は和田のみとなりました。昨日球団事務所で会見を行った明石は、「この何年間は自分自身、物足りなさを感じるシーズンが多かったですし、力不足といえばそれまでですが。それが引退を決めた理由です。150Km/hのボールをはじき返せなくなったなとか、もっと早く反応しないといけないのにボール球を振ったり、走っても以前とは加速もキレも違う。それも大きな要因です。最後まで頑張りたい気持ちがあった。でも、もう無理だと思ってしまった。メンタルちょっと足りなかったと思うところです。過去に優勝争いの中でサヨナラエラーをしてしまったことから、考え方が変わって自分を見つめなおしたりして、そこからちょっとは強くなれたかなと。野球人生を左右する分岐点だったと思います。(平成最後のホーム戦でサヨナラ3ランを放って)バック宙でホームインしたのも思い出にあります。小さい頃からテレビで見ていた秋山(幸二元監督)さんがああいうバック宙をやっているのを見ていたので、プロ野球生活でできたのはいい思い出です。守備は、サヨナラエラーから考えも変わりました。野手のミスが投手にもチームにも迷惑をかけてしまう。若手は僕以上に高いレベルでやっていると思います。試合に出るチャンスがあるなら、みんな頑張ってほしい。本当なら1つのポジションを守り続けるのがいいけど、複数を同じレベルで守れるなら1つの武器になります。守れるならやれた方がいいですね。ダイエーホークスに入った時、すごい選手ばっかりで、本当にここでやっていけるのかなと思ったのが始まりでした。それでも大した選手でもない僕を、本当にここまで長く在籍させてもらって、ホークスには本当に感謝しかないです。(ファンに向けて)応援していただき、勇気をいただき、本当にありがとうございました。辛い時、リハビリの時、良い時も背中を押してもらいました。19年間本当にありがとうございました!」と語りました。試合後には前選手会長の中村晃、背番号『36』を引き継いだ牧原大、そして同期入団の金子圭輔スコアラーから花束を贈呈され、記念撮影を行いました。そして今日の試合後に引退セレモニーが行われるそうです。ぜひとも白星で飾って明石を笑顔で送り出してもらいたいと思います。それでは、これにて失礼。