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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2008.08.10
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カテゴリ:カテゴリ未分類
私は17年前から子どもの教室をやっていますが、当時も“めんどくさい”、“つかれた”、“かったるい”、“先生やって”、“僕バカだから”、“腰が痛い”などとばかり言っている子どもが多いのに驚きましたが、それでもまだまだ元気な子どもたちもいっぱいいました。

でも、最近では元気な子は少数になりつつあります。多くの子が大人しくていい子になってきたのです。ただし、こちらが付き添って励ましてあげないと動けません。同じ事の繰り返しなら出来るのですが、新しいことや、頭を使うような活動、手間や時間がかかるような活動になると急に消極的になります。

このような子は、サッカーのようなルールの決まった活動では動けるのですが、仲間で相談して動くような“遊び”ができません。相談ができないのです。

そんな中で、ADHD系の子は、落ち着かず、やたら大きな声で騒ぎまくり、集中できないで動き回っています。そういうタイプの子も増えてきました。

また最近、最初見た時、“ん、この子は障害があるのかな・・・”という印象の子どもが増えてきました。目に力がなく、ぼーっとした感じなんです。でも、話をしたり、造形をやらせてみるとそこそこ出来るので“障害ではなさそうだぞ”ということが見えてくるのですが、このようなタイプの子は子は昔はあまりいませんでした。

また、昔は曜日ごとのクラスで横のつながりが出来て“みんな仲間”というような状態で楽しい雰囲気だったのですが、最近ではその横のつながりが消えて、一人一人まじめに造形に取り組んでいます。そして、ADHD系の子が遊び回っていると、“何のために造形に来ているの、お金がもったいないよ”とまで言う子がいます。

お母さん達のグループでも、雑談ではいっぱい言葉が出ているのに、“○○についてどう思いますか”と意見を求めると、急に静かになってしまいます。また、感想や印象を語ることは出来ても“考え”を語ることが出来ません。そもそも、“考える”という方法を知らない人がいっぱいいます。
日本の教育では“考え方”を教えてくれません。むしろ、自分で考えることを否定しているくらいです。だからしょうがないのですが、考える力が育っていない人は自分に自信を持つことが出来ません。自分を納得させる論理を構築することが出来ないからです。
逆に言うと、自分に自信を持っている人は自分なりの論理、考え方を持っているものです。

ですから、自分に自信がない人を論理で変えることは出来ません。自分に自信がない人は論理を理解できないからです。

じゃあ、どうしたらいいのかというと、手やからだを使って創造的な活動をすることです。
手やからだを使って創造的な活動をすることで論理的な考え方に目覚めるのです。そして、自分で考えることが出来るようになると自信が生まれてきます。

実際、上に書いたような自信のない子どもたちでも手を使い、からだを使っているうちに顔つきが変わってきて、自信が出てくるのです。

ただし、自信がないだけでなく、自己肯定感も低い子の場合はなかなか難しいです。自信がないということと自己肯定感が低いと言うことは同じではないからです。自己肯定感が低い子は自信もありません。でも、自信がない子が自己肯定感も低いとは限りません。ただ、体験が少ないだけのことがよくあるからです。そういう場合は、ただ体験が少ないので臆病になっているだけなのです。
ですから、体験を通して自信が付いてくれば変わっていきます。
今、このような子がかなりの割合を占めています。

でも、自己肯定感が低い子は体験すること自体を嫌がります。自分と向き合うこと、集中することから逃げようとします。怖いのです。そういう子は自分を変えたくないし、変わりたくもないのです。自己肯定感が低いのだから、自己肯定感を高めるために努力するのかというとそんなことはないのです。自己肯定感が低い人は、人をうらやむばかりで自分を変える気はないのです。自分の中に閉じこもってしまうのです。そして、“私は絶対に自己肯定感が低いのです”と自己肯定感が低い自分に自信を持っています。

そして、自信がない子が自分の考えを持っていないのに対して、自己肯定感の低い子は自分独自のしっかりとした考えを持っています。身を守るためにちゃんと理論構築しているのです。ただ、その理論は自分を守るだけにしか使われません。

また、ただ自信がないだけの子は自信を付けたいと思っています。だから励ましや補助があれば少しずつ頑張ります。でも、それに対して自己肯定感の低い子は励ましや補助を嫌います。励ましや補助を押しつけや強制と感じてしまうからです。

自己肯定感の低い子は否定された体験を持っています。やったことがないのではなく、やってみたけど否定されてきたのです。絵を描いた経験のない子は絵を描くことに自信がありません。でも、絵を描いたのにそれを否定されてきた子は(上手に描けてもです)自己肯定感が低くなります。ですから、放任育児で育てられた子は自信がありません。それに対してしつけに熱心なお母さんに育てられると自己肯定感が低くなります。(放任育児の幼稚園、しつけに熱心な幼稚園でも同じことが起きています。)

しつけに熱心なお母さんは子どもを色々と連れ回して、色々な体験をさせようとします。そして、子どもを評価、批判します。そして、自分の価値基準に子どもを合わせようとします。すると、子どもは自己肯定感を失っていきます。

その、自己肯定感を失ってしまった子どもに自己肯定感を取り戻させるのはかなり困難です。自分を守るために理論武装しているし、大人や他者からの関わり自体を拒否してしまうからです。他者によって傷つけられてきたので他者を受け入れなくなってしまっているのです。





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Last updated  2008.08.10 09:51:42
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